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奇想の艦隊  作者: 置草茅
49/122

3人の黒ずくめの男達。

 ーゲームセンター2階、裏口非常階段踊り場。デス・ソルジャー指揮者、コードネーム「ヤトガミ」ー

「こちら、ヤトガミ。聞こえるか?応答せよ。」


 ーゲームセンター入り口前の茂み。コードネーム「ロリしん」ー

「こちらロリ神。予定の位置に目標ターゲットを捕捉。オーバー。」


 ーゲームセンター駐車場。8台目の車の裏側。コードネーム「えろはす」ー

「えろはすだ。位置についた。目標ターゲットは堂々と駐車場の中央に移動。護衛。なし。指示を請う。オーバー。」


 無線音。

 <こちらヤトガミ。了解。これより作戦を開始する。各自持ち場を死守しつつ敵を殲滅せよ。ではこれより「バードケース作戦」を実行する。作戦開始。>

「えろはす。了解。オーバー。」

 <ロリ神。了解。オーバー。>


 ー艦隊視線ー


 可児さんはピタッとその足を止めた。此処から先は艦隊が哨戒に入る事になる。

 艦隊の先頭を行く駆逐艦:錘鰤つむぶりが電探による敵の索敵に入る。

 電探による索敵が始まったと同時に、ゲームセンター周辺一帯がフィールドに包まれる。


 本模擬戦ではなく、普通の模擬戦フィールドだ。駆逐艦:錘鰤は警戒をげんにし、前進を開始。索敵を更に強化する為に探照灯を灯す。

 探照灯を灯した時刻は19:41。この時、相手側も探照灯にまず艦隊から一番近いところに居るコードネーム、以後QNとす。QN「えろはす」が気がつく。危うく探照灯に照らされるところだった。


 無線音。


「本部、本部、こちら「えろはす」!目標ターゲットに護衛有りの可能性大。至急、指示を請う!」

 <こちら本部。「ヤトガミ」。光りを確認した。しかし予定通り作戦を続行。護衛は1人。多くて3人と見た。予定通り実行せよ。オーバー。>


 しかし、この通信は近くを潜航及び哨戒中の潜水艦。波317に傍受されてしまう。波317は艦隊側に位置を通報する。波317の通報を受けて旗艦松島は2隻を駐車場の奥へ。旗艦率いる5隻は踊り場へ向かい直進。

 残りは可児さんの護衛につく。その数4隻。

 護衛艦隊の旗艦は軽航空巡洋艦の手取が護衛の指揮を取る。


 まず会敵したのは駐車場の奥。向かったのは和泉型重巡洋艦の和泉と鈴鹿の2隻である。

 和泉と鈴鹿は単縦陣で進み鈴鹿が探照灯を灯した。

 この別働隊の旗艦は和泉が指揮を取った。

 2隻はその船足を止める事なく進む。1台。また1台と抜けて。

 

 そしてついに和泉と鈴鹿の2隻が「えろはす」が潜むトヨタ・86に迫る。

 この時、先頭を行く和泉は本艦から見て左舷側の警戒にあたり、そして後続艦の鈴鹿がえろはすが潜む右舷側の警戒を行い、探照灯を照らしていた。


 えろはすの目の前を先頭艦。和泉が通過。その後方15mでは鈴鹿が厳重な監視の下、前進する。

 息を潜めながらその通過していく和泉をしっかりと見る。

 味方ならかなり心強い存在なのだがいざ敵側の視点から見るとどこかとても恐ろしいく見える。


「見つかったら殺されるッ!」


 彼、えろはすの脳裏にはこの言葉が押しかかる。手は手袋をつけているがその中は緊張のあまり、汗で濡れていた。そしてついに、えろはす側を監視していた鈴鹿の艦首が目の前に現れる。

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