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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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追いかけた先は。

 ー生徒会長一行、階段にてー


「どうした?串間くしま?」

「いや、何でもない。ただ、誰かにつけられている気がしてならなくてな」

「つけられている?お前の勘でいい。何人ぐらいだ?」


 生徒会長、一条いちじょう木城きじょうは生徒会会計。山井やまい串間くしまが何かを感じ取った。が、山井が感じ取ったのは波308ではなくその波308を追っている女子三人組だった。

 山井の力は宮本のように察知系の力ではないが彼の力は一度見た相手の技を奪うと言う物。しかし悠馬の持つ海軍のみはどうも奪えない模様である。

 一方、生徒会長の一条の力は指定した場所を紙に書き込むと自然に爆発する力。

 そのため常に胸ポケットには小さいノートが入っている。より詳細に書き込めば命中率も向上する。


 一方、山井に睨まれている事を察知した波308は追跡を諦めて帰路につく事にした。波308は彼らがどのような力を持つのかまだ情報を掴んでいない為、そして撃沈されないため諦めた。

 そして波308が去るのを確認した宮本は生徒会一行ではなく波308の方へ向かう。

 いなくなったのを確認した山井は一条に告げる。


「……背後には誰もいなくなった。行こう」

「あぁ。分かった」


 ー音楽室ー


 ドアは開いているが誰もいないこの音楽室に1隻の駆海艦の姿があった。

 虎鮫型として建造されたが波300型の補給、修理などに伊1206型のみでは不足だろうと考えた悠馬はこの虎鮫型に新たに補給能力を持たせた。

 補給用のクレーンみたいなのを1基、後部の砲塔を撤去して装備させたタイプで同型艦は現在3隻存在する。音楽室で待機しているのは虎鮫型の中で数えて6番艦に値するふね


 姥鮫うばざめは虎鮫型の6番艦。ドアから見られてもあまり違和感のないようにピアノの後ろにある隙間で波308の到着を待つ。

 波308は姥鮫を確認すると浮上。姥鮫に隠れるように左舷側について燃料の補給についた。一方、音楽室まで追いかけてきたはいいものの波308を見失った女子三人組は根気よく探し続けていた。


「おかしいなぁ……確かに音楽室に入ったと思ったのになぁ……」

「誰もいないはずなのに……何で開いているのかしら?此処は?」

「きっと次の授業で使うからじゃあないかな」


 だとしても誰もいないのはおかしいと石沢は判断した。次が授業なら遅かれ速かれ生徒が何人か来ていてもいいはずだ。今は昼休憩で次の5時間目まで残り10分を切っていた。

 軽く見た感じ、特に違和感はなく、結局、女子三人組は時間も差し迫ったため諦めて教室へ帰った。


 それを確認した姥鮫は女子達が立ち去ってから20分後、波308に潜航を指示。

 波308は潜航し任務に戻った。

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