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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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初弾撃ち方始めッ!

 先頭を進む戦艦浅間が委員長二人を射程に収めその距離は約33m前後に迫っていた。委員長達は相手がどのような行動を取るのだろう。恐らくその一点に集中していると思われる。

 理由はあれから一歩も動かない点である。警戒心だけは今のところ高いようだ。

 そして標準をあわせ終えた浅間の主砲が火を吹く。


 第一砲塔が初弾を飾った。

 ドォォォォン!と盛大に初弾を発砲。続いて二番砲塔も発砲。二番砲塔発砲を確認後右舷へ。右舷へ舵を取った後、標準を再びあわせ三番、四番砲塔が火を吹く。

 委員長達は一番砲塔が放った時点で二手に別れ刀義の方は浅間の先頭を押さえる形になる。一方、及川は分かれた後、戦艦が並んでいるその隣を全力でダッシュ。

 これにより後続に続く各艦は主砲を発射できずに居たが最後尾に展開していた和泉型重巡洋艦が予測射撃。この予測射撃は主砲を一度、左舷へ旋回し全て適当に此処に来るだろうと予測し一斉射。


 その一斉射は和泉型の2番艦。鈴鹿が放つ。鈴鹿が放った予測一斉射は命中弾は勿論なし。だがその衝撃は大きく思いっきり及川は横転してしまう。

 及川の横転を確認した和泉は追撃を開始。姉妹艦鈴鹿に対し後に続くようにと指示。これにより2隻が戦列から離れる。


 その間、後方では第一次攻撃隊が重巡からは2機、軽巡からは1機の水風が飛び立とうとしていた。航空重巡洋艦の身延の飛行甲板には艦載機が2機。発艦準備に入っていた。

 後続には飛騨、両白が続き、同様に艦載機を2機待機させている。

 黒部型も後部甲板のカタパルトに水風が1機。いつでも発艦出来るように待機していた。

 後続には早月が続く。


「航空部隊。発艦始め。重巡は刀義方面へ。軽巡は及川へ向かえ」


 悠馬の指示通り、艦載機が次々と轟音を立てながら発艦していく。発艦後は悠馬に言われた通り、刀義に6機。及川に2機が向かった。一方、戦闘中の艦隊は及川に追撃をかける和泉、鈴鹿と混乱戦に突入する戦艦4隻の姿があった。


 混乱戦に突入した理由は刀義が浅間の前方30mに立ち浅間が急停止。後続の戦艦常盤が衝突寸前に停止したため味方同士の衝突と言う事態は避けられた。

 常盤の異変に気づいた薩摩は安芸を従え戦列を離脱。独自の判断で安芸と共に刀義に挑む。

 戦列を離れて6分が経過した頃、薩摩の射程に入った刀義に対し主砲が打ち込まれた。


 薩摩が右舷へ旋回。続く安芸が主砲を発砲。一方で刀義は主砲を発砲した安芸に対し指で弾くような行動を取る。安芸はその数秒後。もの凄いスピードで後退

 後退が止まったときの衝撃がとんでもなく機関が故障。身動きが取れなくなる。その頃浅間は体勢を立て直し前進。主砲を発砲。

 常盤は左舷へ回り込み主砲を右舷へ旋回している。浅間と一旦距離を取った後、一番、二番、三番砲塔の火が吹く。四番砲塔はまだ浅間で射線が上手く取れずに居る。


 刀義は飛び交う砲弾を避けつつ浅間へ対し指で弾くような仕草を取ると浅間が飛んだ。地上から5mほど浮かび飛んだ。いや。飛び跳ねたと言ったほうが分かりやすいかもしれない。

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