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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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まずは委員長と戦おう。

「及川君。ちょっといいかな」

「うん……?君は小川悠馬と言ったか?今日はどのようなご用件で?」

「模擬戦を及川に挑みたいんだが。いいか?」


 及川に話かけるとき、同じ委員長の刀義が少しこちらに顔を向ける。及川は「別に何でもない。」と言うような表情で刀義に告げる。僕はそのやり取りが終わったと判断し話を進めた。


「新たに艦隊を新編成してね。ちょっと初陣と言うか試したいんだ」

「君の力は?」

「海軍の全般を扱う力と言ったら分かるかな?」


 及川は少し何言ってんだ?と言う表情をしたが直ぐに僕の言った事を理解し「あぁなるほど。」と言うような仕草を取る。具体的には手でPONと叩く感じ。

 そこへ刀義が来た。


「及川君。模擬戦の相談?」

「刀義さん。あぁそうだ。今丁度、彼、悠馬君から模擬戦を挑まれてね。何、軽い準備運動だよ」


 ほほう。艦隊との模擬戦が準備運動とな?いいだろう。新たに編成された水銀艦隊の出番ですな。フルボッコにしてやんよ。


「ねぇ。悠馬君。私も及川君と一緒に参加させてもらってもいいかしら」

「えっ」

「私も君の力を知りたくて。駄目かしら?」

「あっ・・・アッハイ。分かりました」


 こうして晴れて2対1と言う状況が出来上がった。また艦隊全滅とかないよな。僕はただ、それが心配でならなかった。

 風間を呼ぶと言う手もあったのだが彼は今、友人と会話中。邪魔をする訳にもいかない。それに須磨の時みたいに味方に対しFFをするかも知れない。もうフレンドリーファイヤーは御免被る。


「じゃあ時間は今日の放課後。場所は・・・美術館前でいいかな?」

「あぁいいよ。確かにそこなら広々としているしね」

「私も異論はないわ。ただ時間は4時にしましょ。そのぐらいの方が分かりやすいでしょ」

「分かった。じゃあ4時で美術館前だね」

「安田先生には俺から伝えておこう」

「そうしてくれ。頼んだ」


 こうして美術館前の戦闘は幕を開けるのであった。時間は放課後の4時。恐らく丁度。僕はまだ2人の能力を知らない。

 しかし水銀艦隊の実力を測るいい機会かも知れない。僕は席に戻ると改めて艦隊の運用方法を探った。

戦力を二分するか、それともまとめて運用するか、またまた一部だけ離脱させて背後から攻撃を仕掛けるか。考え方によっては様々な運用ができ、結果次第では満足できる成果も期待できる。


 今回僕が取った運用方法は艦隊を丸ごと運用するのではなく一部を投入する事にした。

 護衛用の戦艦と駆逐艦。そして本隊の航空重巡洋艦や軽航空巡洋艦の投入。八雲型は今回対潜戦闘ではないので出撃を先延ばしにした。


 授業が終り約束の4時前。僕は一足先に40分にカバンを持って教室を出て美術館へ向かう事にした。この美術館は普段なら授業などで観覧のため使われるが昼休憩にも観覧のため生徒が訪れる事がある。

 また美術部の部室も此処に存在する。放課後は暇な帰宅部の生徒がたまに姿を現すが今日は美術部の生徒が時々館内に入るぐらいだ。


 3人が揃い今、全生徒ライブ配信が行われる模擬戦が始まろうとしている。

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