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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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浮上!悠馬の秘密兵器!伊1206型波型潜水艦補給母艦!

 ーカフェ周辺の道ー


 この日。カフェへ向かう3人の女子の姿があった。一人は久留米。もう両側で楽しそうに会話をしている女子。右側は茶髪でストレートが特徴的な福井愛海ふくい あみ。左側にいるのは女子委員長の刀義目黒だ。

 彼女らはこれから近くにあるカフェへ行こうとしている道中なのだが、そこで偶然。ある変わった物を目にする。まず最初に見つけたのは愛海だ。


「ねぇ、あれてっ何かな。さっきからプクプクしているけど」

「地面の上なのに溺れているてっ言うのは少しおかしい……よね」

「二人共!あれを見て!何か様子が変よ!」


 3人が見たのは地面なのに誰かが溺れているかのような泡がプクプクと出ていた。しかしその泡は次第に大きく早くなり最終的にその泡の中から何かが出てこようとしていた。

 その異変を刀義が察知したのだ。丁度その場を近くを通り過ぎようとした男子高校生3人も目撃する。


「おっ、おい。何だよ。あれ」

「あれだ。きっと地底人なんだよ」

「おう。お前の頭の中がよほど馬鹿だと言う事がたった今分かった」

「本当だったらどうするんだよ!」


 地底人と呟いたのは3人の中でも特に背の小さい悠馬のクラスメイト、笠岡かさおかしゅう制服が乱れているのは同じくクラスメイト。豊田とよだ正人まさと

 そして金髪と茶髪が交互に入れ乱れポケットに手を入れるのが癖な生徒は、足立あしだて洋介ようすけ。この3人は中学からの仲だと言う。彼らが目撃したのはまさに潜水艦その物だった。が、ただの潜水艦ではなかった。


「潜水艦?何でこんなところに」

「一発脅してみる?」

「やめときなさい。反撃でもされたらどうするのよ。ほらあそこ。しっかりと機銃があるじゃあないの。あれは自衛用ね」

「刀義さん。詳しいんですか?」

「勘よ」


 彼ら、彼女らが目撃したこの潜水艦は悠馬が戦力不足を補うため投入した3隻のうちの1隻。伊1206型波型潜水艦補給母艦。全長286cm、全幅は船体で43cm、ヘリポートを足し50cmと言う化け物である。本級は艦尾に波300型や波型潜水艦の専用ドッグを2基備えている。

 そしてこのヘリポートだが2つある間にカタパルトが1基装備されておりそこから新型VTLO機:秋風しゅんふうが1機ずつ発艦し2機同時にこのヘリポートで着艦が可能である。


「何だあれ!潜水艦の癖に戦闘機を今飛ばしたぞ!何だあのチート性能は!?」

「それだけじゃあないぞ!豊田!あいつ後ろに潜水艦用のドックを持っている!一種の秘密基地だな」

「なるほど巨大潜水艦移動基地か。作った奴。考えたな」


 3人が考察している間、女子3人組はただ波300型がドックへ入港している様子を見ているだけだった。愛海がラインで友人に拡散しようとしていたところを刀義に止められる。

 刀義曰く彼らは誰にも知られないほうがその本来の力を発揮できると二人に話し彼女の提案で彼らをそっとしておこうと言う事になった。後日この光景を見た男子高校生3人組みも刀義により口止めされた。


 伊1206型波型潜水艦補給母艦は今も波300型への補給任務に就いている。

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