表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奇想の艦隊  作者: 置草茅
115/122

全てを見破る相手に。

 激戦は丸一日続き、既に六人は体力を消耗しきっていた。届くはずの物資も、何時能力者が突撃してくるかが分からないと言う事で来島型給糧艦が近づけずにいた。

 この激戦で駆逐艦上野、水島、生月、種子が立て続けに轟沈し、大型艦艇も和泉が遂に力尽き猛攻撃が始まってから六時間後に弾薬が尽きた直後。撃沈された。


 だが、和泉は早川さんに突っ込む攻撃をその身を盾にするために、早川さんの目の前を横断。十七発の攻撃を受けて沈没したのである。

 第一生徒直衛艦隊はほぼ半壊し開催時の雄姿も半減した。半減したにも関わらず、花丘は流れ弾を多数受けて退場。


 ひと段落した六人に、ようやく今日最初の食事となる来島型給糧艦の三番艦。大畠おおばたが虎鮫型駆逐艦の歯鰹はがつおの護衛の下、噴水の近くへ速度を落としやって来た。

 二日目の夜中のため、軍艦は照明をほぼ全て落とし、必要最低限の光りが灯された。


 暗い中での食事ではあったが、皆の来島型の評判は良くて僕は少しばかり安心した。だが、そんな夜食の安らかな時の中でも、戦いは起きる。何時、何処だって、能力大会中は激戦の中にあるのだ。


ー図書館館内。哨戒活動中の潜水艦:勲龍くんりゅう。ー


 勲龍は図書館内に居る敵の殲滅を悠馬から直々に受けて現在。二階のミステリーコーナーに潜伏していたが、突然。謎の爆雷攻撃を受けた。

 爆雷とは、潜水艦を駆除するために使用される爆弾で、主に駆逐艦や軽巡洋艦等の艦種が保有し、ソーナーで敵を探知後、投下される。


 つまり勲龍は発見されたと言う事になるのだが、その敵は図書館の本棚の上を微妙なバランスで走りながら、彼女の視線の先には別次元を潜航している勲龍の姿がはっきりと映っていた。

 彼女の力は全てを見破る力で、攻撃方法は本棚から適当に選んだ本を投げつけると言うシンプルな物だったが、勲龍にとっては爆雷攻撃のような物だ。


「そこッ!」


 瞳が青から赤に移り変わり、少し分厚い本を何度も、何度も、力一杯投げつける。普通の人から見ればただ、廊下に投げつけているにしか見えないが、そのうちの二冊は勲龍に命中していた。

 命中するたびに軋む音が響く勲龍の艦内。


 ガシッ……ゴンッ……ビキッ……。


 船体は不気味な音を吐き、それは呻き声のようにも聞き取れる。

 遂に、船体の一部が破損し、皹が入りそこから艦内に浸水が始まった。勢い良く浸水してくる水に勲龍のダメージコントロールは追いつかず、少しずつ重くなり、勲龍の最大潜航深度を軽く越えてしまった。


 バギッ……ジジジジッ……ガシッ……ギリギリギリ……ザー……。


 ……圧壊。勲龍は、浸水による増量により最大深度を越えて、沈没したと、沈没から二週間後。悠馬が判断し認定した。


 勲龍戦没後。図書館内部には穴埋めのために数多くの潜水艦を能力大会中に派遣したが、その多くが彼女の手によって撃沈された。

 その原因はほぼ全てが最大深度を越えて圧壊し沈没すると言う物だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ