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奇想の艦隊  作者: 置草茅
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放課後の雑談。

「始まっちゃったよ。二学期」

「来ちゃったなぁ。二学期」


 二学期が始まり、始業式を終えてから三日が立った九月三日。艦隊の整備は夏休みの間、粛々と進み、問題の航空駆海艦も無事に完成した。

 果たして、航空機を無理やりにでも、発艦出来るようにしたのは、間違いだったのだろうか? 答えはもうじき始まるであろう能力大会にて、その力を存分に発揮するだろう。


 そして、二学期が始まって三日立つが、その艦隊整備は百パーセント中、何と八十パーセントまで出来上がっている。そう、まだ、二十パーセントも未完成艦が存在しているのだ。

 そして、更に、艦隊より大きな問題があった。


「でも、まさか悠馬が艦隊整備に追われていて宿題が山のようにあるだなんて、驚いたよ」

「皮肉のつもりか? 風間だって、宿題が残っているじゃあないか」

「僕はちゃんと計画を立てて実行したまでだ。まさか、もう後十ページで終わる時には九月一日の深夜零時を回っていたなんてね。予想外だったよ」


 そう。僕ら二人は仲良く席を向かい合って互いに提出されたそれぞれ内容が違う宿題を、協力し、雑談を交わしながら粛々と回答を探しているのだ。

 こうなるんだったら、夏休みの初めに全て終わらしておくんだったよ。畜生め。

 しかも何だよ。この山。一向に終わる気配がないぞ。そろそろ宿題がゴミのように見えて来た。あぁ、神の雷。宿題の上にピンポイントで落ちないかな。


 おっと、誰かが滅びの呪文を唱えたようだ。


「でも、何で世の中には宿題と言う課題が存在しているのかね。まるで意味が分からんぞ」

「少しは集中したらどうだ。風間。僕だってこの山を崩したいよ。土砂災害のように」

「台風か大雨が来ない限り、その夢は無理だろうね」

「畜生めー!」


 ノートに向かって某総統閣下のようにシャーペンを少し軽く投げつけた。バンッ! と言う少し大きめの音に他に残って自主勉をしている者や教室に残って会話をしている面子に少し、何があった? と言うような表情で見られたので、素直に席に着いた。

 風間は少し苦笑いをしていた。


「で、まぁ、あれだよね。周囲に人がいない。そして眼鏡がなく、そもそも地下指令部でもないこの教室であの再現をしようだなんて、無理に決まっているよ」

「ガス室にでもぶち込んでやろうか? それともシベリアか? それとも軍法会議にでも掛けてやろうか」

「できれば軍法会議の方が前者二択より随分ましだから軍法会議に素直に出頭するね」

「残念。風間。お前はどの道、極刑だ」


 風間は「酷い言われようだね」と苦笑いし、ノートと再び睨めっこをする。シャーペンを指でクルクル回転させながら、そして、時には眼鏡をクイッと掛けなおし、集中し始めた。

 最初から集中していたら、こんな茶番もしなくてもいいだろうに。


「刑で思い出した。そう言えば悠馬は「懲役30日」てっ知っているかい?」

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