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タスケテ
その笑った顔はどこか残酷で・・・
いつの間にか教室から出ていた。
「何時まで居られるかしらね?この教室に・・・」
桜がつぶやく様に言うのも聞こえなくて。
辛くて、辛くて、辛くて・・・
心が壊れる。大きな音を出して。
早いかもしれない。いじめられる前なのだから・・・
私の学校内の唯一の居場所となったのが2階のトイレの一番最後の個室。
そんな場所すぐにばれるに決まってて・・・
「おっじょっさん♪出てきたらぁ?楽しい事が待ってるよぉ♫」
?
顔を上げたその時・・・
水が掛かってきた。冷たい!冷たい!制服はびしょ濡れで、この状態じゃ帰ろうにも帰れない。
「アハハハハハ!気持ちいいかな?そのトイレの水は?」
これで掃除などをしている水。汚い!寒い!それより苦しい・・・
なぜかって?それは桜の声だから。
「や・・めてっ・・」
「桜~♫出来たよぉ!」
何かを張った音がした。
「ここはぁ~使用禁止!絶対に出れません!幽霊さん!」
笑い声は心の残骸に響いて・・・
ポケットに忍ばせておいた携帯。よかった。防水で。
もう誰でもいいから聞いて!
【タスケテ・・・】