表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
梅を咲かすもの  作者: .a.w
第一章 菅原道真編
14/31

【 十二 】




「――――」

 保憲は黙って懐に手を押し込め、符を取り出した。

 その気配に気付いた能宣も床から腰を浮かせて庭に面を向ける。

「保憲さま……」

 注意を促す声音に、ゆるりとうなづいた保憲は立ち上がりざま符を放った。

 居丈高な声で唱え上げる。

(すみやか)(すべから)光降(こうごう)を垂れ給へ!」

 放たれた符が弾けると同時に涼やかな鈴の音が響いた。それは寺の鐘のように長々と尾を引いて春風に混じり込んでいく。

 立ち上がって身構え、能宣はいくつもの(じゅ)()を思い浮かべていたが、あまりにも玲瓏と響いた音に気を奪われた。

 鈴の音はすなわち金属の()、つまりは金。五行では木、雷神に打ち勝つ(こん)――金剋木(こんこくもく)

 ちかり、と梅のあたりでそれが光った。

「――!」

 二人は思わず顔を覆った。雷鳴もなく、ただ雷光だけが激しく閃いたのだ。

 庭に光の槍がいくつも降り注いでは消えた。

 強すぎる光に目を潰され、能宣は膝をつき、保憲は柱に手をついた。


 ――たばかりしその身、喰らうてくれよう……


 保憲にとって聞き覚えのある、背筋の凍る声がぬらりと鼓膜を打った。ぞっと身が震える。保憲が早く懐に手を入れ、触れた符を引き出そう――。

「!」

 いきなり足首を何かが掴み、保憲は引きずられるまま庭に落ちた。激しく身を打ち付けて苦鳴が漏れる。暗闇の中、足首を握ったそれは腕を押さえ、腰を捉え、のどを締め付けようと絡む。

 ようやっと見えるようになった保憲の目は、土で作られた手が己の身を覆っている凄まじい光景を映した。

「―――!」

 呪を唱えたくとものどが締め付けられ、言葉が出ぬ。

 保憲は必死に足掻きながら声にならない悲鳴を上げた。

 さらに噎せるほど薫る梅の香りが身を包む。

「保憲さま!」

 能宣の目もやっと光を取り戻す。

 彼はぎょっと目を見開いた。

 相も変わらず顔を隠し、鬼魅がそこにぞろりと立っていた。

 どころか土の腕に捉えさせた保憲の真横に佇んでいる。

 能宣は反射的に詞を唱えた。

「“ひふみよいむなや こともちろ――”」

 鬼魅が顔を隠したまま能宣に身を向ける。


 ――天帝の許しあり!


 激しい叫びに、青年は吹き飛ばされて几帳(きちょう)の中に倒れ込んだ。(とばり)が身に掛かってすぐには身動きできない。

 能宣は短い気合いを放って絡む布を吹き飛ばし、そこから辛うじてまろび出た。


 ――喰らうてくれる!


 憎しみに満ち満ちた声に能宣の身はびくりと震えた。鬼魅の左腕が保憲ののどを掴み、宙に浮かせている。さらには顔を隠しつつも保憲の肩に食らいついた。

 能宣は両手を合わせ、声高に唱え上げた。

神等(かみたち)天降(あまくだ)(たま)()()(あら)()神等(かみたち)搏撃(はくげき)撃攘(げきじょう)(たま)へ!」

(きゅう)(きゅう)(にょ)律令(りつりょう)!」

 二つの声が重なり、鬼魅がいきなり激しく身を藻掻かせてその腕から青年の身を零した。

 身をよじった保憲はなんとか足から降り立つ。が、すぐに肩を押さえて膝をついた。駆け寄った能宣が彼を鬼魅から引き離し、短く呪を唱えて結界を築く。

 油断なく身構えた大中臣の青年は、塀の上に二つの人影があるのを知った。

 見知った青年と、僧衣をまとった鬼面の男。

「晴明さま!」

 鬼面の男が指を絡め合わせ、不動(ふどう)明王(みょうおう)を意する印――剣印(けんいん)を結んだ。面の下から叫ぶ。

「オン・マイラシテイ・ソワカ!」

 その真言(しんごん)にとうとう、鬼魅が吹き飛ばされた。

 地面に這いつくばる。

 身にまとう高貴な束帯が土に汚れた。

「―……!」

 能宣の袂を保憲の手が強く掴んだ。

 のどから絞り出される囁きはあまりに小さく、掠れて消える。能宣は顔を寄せた。

「保憲さま? 何を――」

「土師……、土師(はじの)道敏(みちとし)!」

 掠れた声で保憲が叫んだ瞬間、鬼魅が身を震わせてその面を上げた。

 五十九歳で没した菅公にしては、あまりに若い顔。

 憎しみと怒りに歪んだその顔の、狭い額に生えた二本の角。今まさに肉から生えたといわぬばかりのそれは、血に濡れてぬらりと光った。

 その険しい顔に人の情はなく。

 ――鬼。

 まさに、鬼だった。

 晴明も鬼面の男も驚きに身を固めた。しかしすぐさま我に返った晴明が符を放つ。

(すみやか)(すべから)光降(こうごう)を垂れ給え!」

 ふたたび鈴の音が響いた。

 心が洗われるような音に、鬼魅が激しく顔を歪め身をよじって土を握りしめる。その身がぐずりと崩れ、土に溶け込み、やがて凄まじい怨念ばかりを残して消えた……。




「保憲!」

 豹のような身のこなしで晴明が塀から降りる。

 能宣は保憲の肩にできた傷に素早く(じゃ)()(はら)いを施し、千切った袂で止血を施した。肉は千切られていないが、赤い血が腕から手に滴っている。その染みは見る間に広がっていった。

 保憲が痛みに顔をしかめながらも晴明の方に顔を向ける。

 唇を綻ばせ、青ざめた顔にありありと喜色を浮かべ嬉しそうに声を上げた。

「……戻ってきてくれたんだな、晴明」

 駆け寄る足をゆるめ、あと数歩というところで晴明は立ち止まる。

 困惑と喜び、怒りと悲しみをごちゃ混ぜにした顔で兄弟子を見下ろした。

「他に……どこに帰ればいいんだよ。俺は……、賀茂忠行の弟子なんだから――」

「ぼそぼそいってないで素直に喜べ!」

 良源が晴明の背をばしんと叩いた。

「素直じゃないと(あま)邪鬼(じゃく)になってしまうぞ」

 能宣と保憲が見覚えのない僧侶に怪訝そうな顔をする。

 それに気付いたか、良源が名乗ろうとしたところへ。

「すぐに(やしき)を出るんだ」

 重々しく威厳のある声が掛かった。

 全員がそちらへ目を向けると、真っ白な一匹の猫がいた。

 大中臣の青年が訝って身構え、良源が面の下でぱたりと目を瞬く中、保憲が驚きもせず猫へと話しかける。

「しかし、父上――」

「この騒ぎはさすがに隠し切れん。すぐに(やしき)を出ろ」

 白い猫は忠行の式神だった。

 それを知っている弟子たちはちらりと視線を絡み合わせると、渋い顔ながらもうなづいた。

 白い猫はそれを確かめると優美に身を翻す。

 能宣が滑らかな動きで立ち上がり、保憲に手を差し出した。

「わたしの(やしき)に来て下さい。歓迎しますよ」


   ◇


 月が浮かぶ時刻となった。

 晴明、保憲、そして良源は大中臣家の私邸、能宣の私室で好き勝手に座り、夕餉や酒などを馳走になっていた。

 主に食べているのは晴明で、良源は瓶子を片手に円座を引いて濡れ縁に座り、能宣もその隣に腰を下ろして涼気に身体を当てていた。彼の貴族然とした細い手には満たされ続けている酒杯がある。

 保憲はすでに食べ終えていたが、怪我人であることもあって酒を控え、身を冷やさないよう晴明の隣に座っていた。その手は時折、出された菓子をつまんでいる。

 鬼面を外した良源は、僧侶の身でありながら酒杯をくいっと干した。

「忠平公がいい馬を手に入れたと聞いて、ちょっと乗らしてもらっていたんだよ。それで、こいつにぶつかって転ばしてしまったから、謝ろうと思って馬を下りたんだ」

 彼は杯を素早く満たす。

「で、よく見てみたら――ちょいとばかり、馴染みのある気だったものでな」

「俺、まだ謝ってもらってないぜ」

「晴明」

 保憲が宥めるように名を呼ぶ。少し複雑な顔になって、晴明は箸の動きを鈍くした。かと思えば固粥(かたがゆ)をぐいっとのどの奥に流し込む。がつん、と勢いよく塗りの器物を置いた。

「晴明」

 まるで合いの手のように保憲の唇が名を紡ぐ。

 口をへの字に歪め、晴明はそばにあった瓶子を手にとり、固粥が入っていた器物にどぼどぼと酒を流し入れる。それをちらりと見やった保憲は、またぽつりと「晴明」とつぶやく。

 その不思議な間に気付き、能宣と良源が二人に目を流した。

 だが保憲は庭に目をやったままだ。

 晴明は兄弟子を試すように酒を飲む。一口、二口と彼の様子を見て、くいっと干した。そこでようやっと。

「晴明」

 保憲が口を開く。

 じれったくなった晴明がまた乱暴に器物を置いた。

「いいたいことがあるならはっきりいえよ!」

「……怒鳴るな。聞こえている」

「怒鳴らせてるのはお前だろう!」

「わかった。わたしが悪い。だから声を荒げるな」

「か、簡単に引くな! 俺が困るだろう!」

 噛み合わぬ会話に能宣がくすりと笑った。時を同じくして良源もにやりと頬を歪める。

 笑声に気付き、晴明がぎろりと凄まじい目で同い年の青年を睨み付けた。

 けれど、保憲の目は遠い。

 しばし肩を怒らせていた晴明も、ふと不安を覚えて兄弟子を見やった。肩の傷の手当てを終え、借りた直衣に着替えた保憲は表情もなく、どこともいえぬ彼方に視線を向けている。

「……どうしたんだよ、保憲。お前、変だぞ?」

「お前にどう説明すればいいのか考えている」

 返る声すら情がなく、平淡としていた。

「説明? あぁ、呪詛のことか」

 保憲は重々しくうなづく。

「そうだ。それと……、なぜお前が狙われているのか、その理由を」

「――晴明が晴明であるからだろうな」

 四人は、また割り込んだ言葉に顔を上げる。そこに座っていたのは先ほどと同じ猫である。

 白い猫はつとつとと歩いて保憲の隣に腰を下ろした。

 保憲は不安げな眼差しで(しろ)(ねこ)を見つめる。

「父上、どこにいらっしゃるのですか?」

「神祇官庁よ。この度の怪異について詮議を受けることになった。今、神祇(じんぎ)(はく)の到着を待っているところだ。お前たちに、これだけは話しておかなくてはならぬと思ってな」

 能宣が腰を上げようとしたが、白猫が気付いて鋭く鳴いた。

「よい、能宣どの。これくらいのことはわし一人でどうにかなる。それに、どちらにしろあの鬼魅のことは話せんよ」

「……決して話してはなりません、父上」

 保憲が声低く、天井を見上げたまま口を開く。

「土師氏は埴輪を作りし存在。埴輪は命を吹き込まれた土くれ、(つち)とは、すなわち()。土師氏が埴輪を作って、命を吹き込み殉死者の代わりにしたということは、そこに(もく)の性質があったということになります。木は命を生む、もしくは命ある存在。

「そして、土気の本性である稼穡(かしょく)とは、五穀を始めとする諸々の収穫物を育てる意味があります。つまりは土気がなければ何も生じない。この土気とは、天を照らし、威光を及ぼすもの――つまり、この国の民を育て導いてきた天孫、すなわち……主上(おかみ)のことになるのです。間違いありませんか、父上」

 少し躊躇い、だが白猫がうなづくのを見て、能宣が驚きの声を上げた。

(みかど)ですか?」

「そして、土を練り命を吹き込む、すなわち土師氏は命生む存在である(もく)の性質をも帯びていたはずです。木は土に剋つ……すなわち、木剋土(もつこくど)。命を扱うということによって土師氏は土ではなく木の気を帯び、ゆえに、土に打ち勝つ存在となっていたはずです」

「打ち勝つ、だって?」

 今度は晴明が疑問を声を出す。

()つってのは相手を――」

 保憲は手を上げて弟弟子の言葉を止め、白猫に目を向ける。

「父上、ご存じだったのですか?」

「……土師氏ということで、考えてはいた。だが、いくら卜占(ぼくせん)を行っても正体は知れなんだ。だが、お前はあのものの名を……、呼んだな」

「土師道敏」

「その姓を名乗っているということは、彼にも木気はあったのだろう。師匠が冤罪を着せられて太宰府に流され、亡くなられた。菅公の無実を知る彼は願ったのだろう。

「菅公を追いやって死なせたものたちへの復讐を、とくに首謀者である藤原時平さまを呪い、怨み続けた。木気ゆえに雷神となって、この(みやこ)に留まって雷を落とし復讐を続けているのだ。そしてこの四十年近く、願いの通りに祟り続けた」

 保憲が暗い声で引き取った。

「けれどその身が怨みのあまり、鬼になりかけ……」

「左様。正を陽気とするならば異は陰気、あやかしや化け物は陰気を帯びる。鬼となりつつあり陰気(いんき)が強くなっているのだろう。だがまだ心は人であろうとしておる。怨みが強すぎて鬼となったが、その怨みゆえに、正気を失えんのか。ただ鬼と成り果てれば、人として苦しまずにすむものを……」

 白猫はまるで忠行であるよう、ゆるりと片目を細める。

 悲しげに先を続けた。

「だからあのものは晴明を求めているのだ。晴明は名に月と二つの日を持ち、それらは陰と陽のせめぎ合いを意味している。だが、晴明のたちは陰陽では容易に決められぬ。

「鬼に近しい気といっているが、磨けば人を越えるからこそ人とは馴染まぬのだ。人よりも神に近しいのか、魔に近しいのかはわからぬがな。だからこそ、鬼はお前の身を欲するのよ。どちらに転ぶかわからぬお前を喰らい、陽気を取り戻して人に戻りたいのだ」

「俺?」

 素っ頓狂な声を上げた晴明は己を指さす。

「俺の身を喰うってことか?」

「だがいざ襲いかかろうとして、晴明の気を持つ保憲に()(くら)ましされたのだろう」

「父上、そのことはまだ晴明に……」

 保憲が慌てて声も高く割り込んだが、時すでに遅く、師の声はしっかりと弟子の耳に届いていた。

 晴明が箸を置いて白猫を見つめた。

「保憲が……俺の気を?」

 酒を飲みつつ、良源が口を開いた。

「そのことは今、気にするな。黙って聞いておれ」

「あとで必ず説明する」

 感情のない声に戻って保憲が付け加えた。

 懇願するようにいう。

「お前にはきちんと話すから……、今は聞くな」

 白猫がぴくりと髭を動かし、ちょいと身を動かす。

「いかんな、そろそろ来るか……。保憲、お前の考えは正しいだろう。わしはこれから身動きがとれなくなる。できてこうやって式神を飛ばすくらいだ。あとは頼んだぞ」

 白猫が庭に身を躍らせた。暗闇の中にするりと溶け込んでいく。

 見送って、晴明が不安げな顔を保憲に向ける。

 それを受けずに避けて、賀茂の青年は静かな声音で説明を再開する。

「五行は常に変化しています。この場合、生み出す変化をいう相生(そうしょう)は関係がありません。そうではなく、打ち勝つことによって変化が生ずる相剋(そうこく)が問題となるのです。

「相剋は、()(もく)が、(もく)(こん)が、(こん)()が、()(すい)が、(すい)()が打ち勝つ。自然はこの関係をいつ何時(なんどき)も繰り返している。万物は流転(るてん)する。決して(てい)(そく)はしない。

「ですが、土師氏は打ち勝つはずの()に仕えることによって、その流転を塞き止め、土気、すなわち主上を盛り立てていたのでしょう。木気は五行の中で唯一の命です。その命が土気に返されれば――埴輪に命を吹き込むがごとく土気に吹き込まれれば、主上を支えることすら可能かも知れませぬ」

 聞き入っていた能宣が空恐ろしげにつぶやいた。

「ならば、その関わりが崩れたら……」

「崩れているのか、ないのか、そのあたりは判じることはできません。ですが、菅原家の家督が正式に継がれず、揺らいでいることは確かなのです。さらにあの鬼魅が掻き回し、菅公の願いとは逆の現象が生じているのでしょう」

 語を吐ききって、保憲は己の手を見つめる。

 ならば……、ならば、菅公は何処に?

 臓腑に染みる酒をたっぷりと味わって、良源があっさりとした口調で恐れ多いことを口にした。

「菅公が没されてから、主上の権威は落ちるばかりだからな。

「醍醐帝は菅公の祟りを恐れたあまり、咳病(がいびょう)に掛かられて亡くなった。そのあとを継いだ朱雀帝(すざくてい)――幼い帝の外舅(がいきゅう)として、忠平(ただひら)公が太政(だいじょう)大臣(だいじん)になってから、台閣はまさに藤原のもの。藤原一門、いや、藤原北家の力は強くなるばかりだからなぁ……」

 つぶやく僧の隣で能宣が困ったように沈黙していた。

 彼の血も藤原に繋がりその恩恵を受けている。

 しかしそれに気付かず、異相の男は皮肉っぽく色の違う目を細めた。

「まぁな、忠平公の護持(ごじ)(そう)をしてる俺がいうべきことじゃないとは思うが……おい晴明、どうした?」

 晴明はいわれた通り黙って聞いていたが、いきなり腰を上げると保憲の袂を掴んで立ち上がらせた。そのまま黙って引っ張り、歩き出す。

 突然の弟弟子の行動に、保憲は戸惑いながらも己を見る二人に目礼し、あとを追った。

 灯火が届くまで二人の背中を見送って、能宣は横にいる僧に水を向けた。

「晴明さまは良源さまに会われて、落ち着いたようですね」

「……落ち着いたが、まだ不安定だな。あの兄弟子が方向付けてやればどうにかなりそうだが。しかし、なんで俺はここにいるんだろうなぁ……。鬼の迷子を送り届けて、帰るつもりだったんだが」

「酒は美味ですか?」

 問うて、能宣は曲者の笑顔でにっこりと笑う。

「あぁ、いい酒だな」

 良源は怪訝そうに眉を寄せながらもうなづいた。

 それを受けて、青年は「ならば旨い酒に免じて、しばしわたしたちにお付き合いを」と、指先の美しい手で瓶子を取り上げた。




陰陽五行ミステリーツアーですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ