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RR ー Double R ー  作者: 文月理世
RR ー Double R ー ZWEI
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4-3 Retribution ー 讐 ー ③


 週明けに蓮と那珂島は谷松に会いに行くことにした。

 その日の午前中のうちに那珂島はこっそりと三年のフロアに見に行き、会いにいっても空振りしないように谷松が登校していることは前もって確認していた。


 昼休み、蓮と那珂島は早めに食事を済ませると谷松のいる教室に向かった。

 二人が三年のフロアに行くと、周りの生徒から物珍しい生き物でも見るような目で見られた。SAコースは通常コースとは違ってクラス数も少なく、生徒同士ほぼ全員一度は見かけたことはある顔なじみであった。そのエリアに見かけない生徒がいること自体が珍しいのだ。周囲の刺さるような視線を感じながら、二人は谷松の教室をのぞきこんだ。


 谷松は一番後ろの席で腕を組み、目を閉じて座っていた。寝ているのかどうかわからないが微動だにしない。蓮は教室の外から声をかけようかと思ったが、大きい声を出して呼ぶのも目立つので、教室に入り谷松の机の前に立った。


 谷松はその気配に気づかないのか何の反応もしない。蓮が机を軽く数回叩くとその音に気づいた谷松が目を開ける、と同時に蓮の姿を目にし、

「うおっ」と奇妙な声を上げた。付近の生徒の視線が一斉に二人に集まる。


 谷松が学校の不良をまとめ上げる人間であることは周知の事実である。

 そんな地雷のような生徒への何者かの訪問は、周りの生徒の興味を引くには十分すぎた。しかも蓮はかなりの美少女である。


「な、なんだお前」谷松は動揺した。

「まあ、なんていうかいろいろと聞きたいことがあるんだけど-」と蓮はなんだか谷松に悪いことをしてしまった気がしてあやふやに答えた。谷松は周囲に視線を走らせながら少し落ち着きを取り戻すと、

「ここじゃ周りがめんどくせえ。放課後でいいか?」と逆に蓮に聞いた。


 蓮も周囲の視線を痛いほど感じていたのでその提案に同意すると、手短に待ち合わせ場所を確認して那珂島と共にその場を後にした。

 その帰り際、二人に対する背後からの視線の気配が消えることはなかった。








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