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RR ー Double R ー  作者: 文月理世
RR ー Double R ー ZWEI
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1-5 Lunatic Night ー 不可思議 ー ⑤

 

 蓮は谷松と会ったその日のうちに凜に連絡した。

「それって蓮のストーカーかなんかじゃないの?」

 凜は相変わらずのほほんとした口調である。蓮が、谷松は以前ランバトの別のチームにいたことも含め説明するしても、

「やっぱストーカーでしょ。今になってそんなこと言ってくるのは」と全く意見を変えなかった。

「で、その人そんな強いの?」と凜は聞いてきた。

「うーん」蓮は返答に困った。

 当時の谷松の動きを思い出す限りでは、自分であれば完封で勝つことはできたであろう。その後、谷松がどれぐらい強くなったかはわからないが、蓮自身もそれなりに鍛えて成長はしていた。

「たぶん、那珂島とか仲西は勝てないかもねー」と蓮はつぶやく。

「あの二人って結構試合で勝ってるんだよね。それより強いって、蓮、大丈夫なの?」と凜が心配そうな声で聞いてきた。


 蓮は、自分の格闘技のレベルについてそこまで詳しく凛に話していない。仲西や那珂島が、蓮の足元に及ばないことを凜は知らないのだ。蓮自身、ランバトのことをあまり凜に話さないし、仲西や那珂島にも試合がどうだったかなど絶対に凜に話さないようにお願いしていた。蓮としては、できるだけそういった血生臭い世界とは距離をとってもらいたいのだ。


 そこはまあ自分の経験がどうのこうのと、蓮は適当にごにょごにょとごまかした。

 谷松が蓮に話しかけてきた時に、自分の周りを巻き込むかもしれないと脅してきたことも話した。もしかしたら、凜に対して谷松から何かしらの動きがあるかもしれないので、気をつけるように伝えると、話を終わらせた。






 日時は、四月五日の夜に戻る。


 蓮は仲西、那珂島と一緒に校内を歩いていた。

 凜に報告した後、仲西と那珂島にも話したほうがいいとしつこく説得され、蓮はしぶしぶ二人に事情を説明したのだ。当然のように二人は蓮に同行すると言って譲らなかった。

 凜が何人かで行ったほうがいいとしつこく言うのも、普通に考えれば当たり前のことである。考えてみれば谷松も一人で来るとは言っていない。仮に谷松が一人で来ると言ったとしても、そんなものを蓮は信用しない。

 今までの経験の中で、一人で来ると言っていて現場には十人近く来たり、近くに仲間を忍ばせていたりというのが常であった。しかし蓮はそれらをことごとく撃破してきていた。

 あの頃は人を倒すことでしか自分の存在意義を見出すことしかできなかった、と今になってみれば思える。そしてその実戦経験は、蓮の直観をかなり実用的なレベルにまで引き上げていた。

 ただ、今回いつもと違うのは、もし谷松が誰かを一緒に連れてくるにしても集団で蓮を襲ってこないような気がしていた。それは谷松が立ち合いを申し込んだときの態度や、ランバトの過去が蓮にそう感じさせていたのだ。








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