父親
「あんた誰この子を狙ってる仲間?」
「違うよ、俺はその子の親だよ」と男は言った瞬間車が発進した。
「嘘でしょ!?」よく見ると成長したこの子に似ていた。
「証拠は?」私は疑った。
「困ったなぁそんなものはないしなぁ」と男はヘラヘラしながら車を運転した。
「でも、安心して僕は味方だから」
「だったらなんでこの子が狙われてるのか説明して」
「いいよ、教えてあげる」男は教えてくれそうだ。
「嘘はつかないでよ」だが私はまだ疑っている。
「まず自己紹介から僕はアダム、神だよ」と男は堂々と言った。「はぁ?ふざけないで!」私は怒った。
「ふざけてない、ふざけてないよ」彼は必死に言った。
「…わかった証拠としてさっきその子を狙ってきたやつと同じことが出来るよ」「ほら」と言って車の中にあったテッシュが浮いた。信じられない彼は手をこちらに向けていないのに赤ん坊が宙に浮いた。「嘘でしょ、あいつは手を向けた方向に力が作用してたじゃない?!」
「あれは俺の血が薄いからだよ」
「どういうこと?」意味が分からなかった。
「この地球は俺のものなんだ、だから俺はこの地球の物はなんでも動かしたりできる。あいつは俺の血を少し継いでいるだだから力が使える」
「そんなこと信じろって言うの?」だが信じざる得なかった。実際にこんなことが起きているんだから。
「別に信じなくていいけど、その子いや『セツ』が狙われているのは俺の子だからなんだ」
「はぁあんたが父親?だったらなんで赤ん坊手放すんだよ!!」私は怒りが込み上げてカッとなってしまった。