友情
あれから、数日経ったある日、ロイとシアはいつものように鉱山での過酷な労働に励んでいた。
日が昇る前からツルハシを握り、重い鉱石を運び続ける。
空気はいつもよりも湿っていて、洞窟内は蒸し暑く、呼吸するのも一苦労で、額から流れる汗を拭いながら、シアの方をちらりと見た。
「シア、大丈夫?」
「僕は平気。ロイこそ、無理しないで」
僕が声をかけると、シアは息を切らしながらも笑みを浮かべながら、
再びツルハシを振り下ろした。しかし、その手は震えており、疲労が限界に近づいているのを感じる。
「こんな毎日、いつまで続くんだろう…」
「絶対に終わりは来るよ。僕たちが諦めなければ、きっといつか…」
彼女の存在が、暗闇の中で光輝く手助けをしてくれる。
休憩時間になると、二人は少し離れた場所に座り込んだ。洞窟の壁にもたれかかりながら、配られた硬いパンをかじる。口の中でガリガリと音を立てるその感触に、嫌悪感が込み上げてくる。
「これ、本当に食べ物なのかな…」
僕がぼやくと、シアは笑って言った。
「そうだね。でも、これがあるだけマシかもしれないよ。何もないよりは…」
「そうだね」
その言葉に同意しながらも、もう一口パンを口に運んだ。
その時、シアがふと真剣な表情になった。
「ねぇ、ロイ」
「何?」
「僕たち、これからどうする?」
その問いかけに少し戸惑った。どうするも何も、ここから出る方法なんて思いつかない。
けれど、シアの目は真剣で、何かを決意したような強い光を放っていた。
「正直、僕にはわからない。でも、ここから出たいって気持ちは変わらないよ」
「僕も同じだよ。ここから出て、家族に会いたい…それだけが僕の願いなんだ」
その言葉に胸が締め付けられるような感覚を覚える。シアもまた、同じように家族を想っている。
それがどれだけの力を彼女に与えているのか、僕にはよくわかる。
「じゃあ、約束しよう。僕たちは必ずここから出るんだ。どんな手を使ってでも」
手を差し出すと、シアは少しの間驚いたような顔をしたが、
すぐにその手をしっかりと握った。
「うん、約束だ。僕たちは絶対にここから出る」
その瞬間、二人の間には固い絆が生まれた。
過酷な状況の中で培われた友情が、二人を強く結びつけている。
その夜、寝床に戻るとはシアの横に座り、暗闇の中で小さな声で囁く。
「シア、ありがとう。君が隣にいてくれて、本当に嬉しい」
「僕もだよ、ロイ。君がいるから、僕も頑張れるんだ」
シアは少しだけ照れたように笑う。
僕はその言葉に安心感を覚え、シアの肩に寄りかかるようにして目を閉じると、
シアが静かに囁く。
「僕たち、絶対にここから出ようね」
「うん、必ず一緒にね」
たとえ暗闇の中でも、シアと一緒なら光を見つけられる。
そう信じて..........。
読んで頂きありがとうございます。
自身の創作小説です。
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