自由の夢見
日々の過酷な労働が続く中、ロイは少しずつ鉱山での生活に慣れていった。それでも、体中が悲鳴を上げるほどの疲労は変わらない。ツルハシを振り下ろすたびに、手の豆が潰れて新たな痛みが走る。
「ロイ、大丈夫?」
「僕は何とか平気だ。シアこそ、大丈夫?」
「大丈夫だよ」
「でも、疲れた顔してるよ?」
「そりゃあ、毎日こんなに働いてたら、誰だって疲れるさ。」
「そうだよな」
少しだけ力を込めてツルハシを振り下ろした。重い音が鉱山の中に響き渡る。
労働が終わり、二人はまた冷たい洞窟の寝床に戻る。ロイは体の疲れに耐えながら、シアに向かって小声で話しかけた。
「シア、ここに来る前はどんな事を楽しんでいたの…?」
シアは少しの間黙っていたが、やがて静かに答える。
「僕は、勉強する事や買い物に出る事楽しみだったかなぁー」
「そうなんだ。めっちゃいいね」
「ロイは、どんな事を楽しんでいた?」
「僕も同じ感じかな」
「そっか。ねぇロイ、僕はロイがいるから頑張れるんだ。
だから、ここを出れたら一緒に遊ぼう」
「うん、約束」
その夜、二人はお互いに背中を向け合って横になったが、どちらも眠れないままで、鉱山の冷たい空気が、二人の体を包み込むように重くのしかかる。ロイは目を閉じ、シアの静かな息遣いを聞きながら、いつか訪れる自由の日を夢見る。
「おやすみ、シア」
「おやすみ、ロイ」
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自身の創作小説です。
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