過酷な現実
翌朝、まだ体の痛みを引きずりながら目を覚ます。
冷たい石の床に寝ていたせいで、体の節々が痛むな.......。
朝の冷え込みが肌に刺さるようで、無意識に体を縮め、
また…始まるのか…....と自分に言い聞かせるように呟く。
「おい、立て!」
監督者の荒々しい声が響き、震える足で何とか立ち上がり、
鉱山の入り口へと向かった。
鉱山の中は昨日と変わらず、重苦しい空気が充満してる。
煙と埃が混じり合い、息をするだけで肺が焼けるような感覚に襲われた。
「今日もこれを使え」
再び手渡されたツルハシの重さが、昨日以上に体にのしかかる。
昨日の労働でできた豆が破れ、手のひらから血がにじんでいた。
唇を噛みしめ、痛みに耐えながらツルハシを握り直す。
「これが…僕の人生なのか…」
周りを見渡すと、皆が同じように疲れ切った表情でツルハシを振り続けている。
何かを言う余裕もなく、ただ黙々と働くだけ。
僕もその流れに身を任せるしかなかった。
ツルハシを振る度に、体が軋むような音が聞こえる気がする。
「こんなところで…死にたくない…」
心の中で叫びながらも、体がリズムに合わせて動き続ける。
時間が経つ感覚が薄れ、どれだけ働いたのかもわからなくなる。
汗が額から滴り落ち、目に入りそうになるのを、袖で無理やり拭いながら作業を続けた。
昼食の時間になると、ようやくツルハシを置き、壁に寄りかかって座り込んだ。
配られた硬いパンをかじりながら、ぼんやりと空を見上げる。
「母さん…今頃どうしているんだろう…」
(こんな場所で…終わりたくない…)
思い浮かぶのは、家族の顔ばかり...。
しかし、再び聞こえてくる監督者の声にかき消される。
「立て、まだ終わっていないぞ!」
その声に従い、重い体を引きずりながら、
手がしびれるのを我慢し、振り下ろしたツルハシが石に跳ね返る所を眺め続けるのであった。
読んで頂きありがとうございます。
自身の創作小説です。
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