第24話 模擬戦2
「模擬戦なんだからルールは本番と同じでいいよな!」
「あぁ問題ないぜ。いつも通りなぎ倒してやるよ!」
「勝とうな、テン」
「僕のことも忘れないでくださいね」
四人は決戦のステージに立ち、我こそはと息巻いている。
特待生決闘予選・本戦の試合のルールはこうだ。
前提として試合は二対二で行われる。
普通ならば一対一が一般的な気もするが、マットは仲間とのコミュニケーション・連携を大切にしているため、二対二なのである。
そして、その肝心なルールは今朝テンの口からも言われていたが、殺生以外の行為は基本的に許可されている。
マットには医務医が大数駐在しており、基本的な外傷ならすぐに治癒するとこが可能だからだ。
なので、バルーンとの戦闘の際に失った右足の件については近くにいた医務医のコンセプトかと思われた。
実際に、そのようなコンセプトを持った医務医はいなくはないのだが、当の本人は否定し、発動条件も到底すぐにテンの足を治療できるようなものではなかった。
そのため、学園内の人間のコンセプトか、外部の人間のコンセプトなのか真相は闇へ消えていくこととなる。
いつか、お礼を言わなきゃな...
そんなことより、ルール説明の続きだ。
いや、面倒だから簡潔に今までのを含めて説明してしまおう。
ルール
戦闘は2vs2
殺生以外の強力な攻撃等は許可
試合開始前のコンセプトによる武装禁止。(最初から武器を作る等)
試合開始場所は、中央から互いに50m、計100m離れた場所からスタート!
制限時間はなし、勝敗がつくまで永遠と戦わなければならない。
縦100m×横100mのステージから落下または、ステージ上で気絶した場合その者は、失格となる。
勝敗は先に相手のペアをどちらとも、ステージから落下させるか、気絶させた方の勝利となる。
他者を殺害した場合は、罪には問われないものの問答無用で失格となる。
そして、学園を追放される。
本選で特待生のみ勝ち上がってきた2ペアと二戦しなくてはならない。
仮に特待生が両ペアに倒された場合のみ、その両ペアが直接対決を行い勝利したペアが特待生へと昇格する。
と、まぁこんな感じだな。
だから、人が死ぬっていうことはまだないらしいから安心してくれ。
「おいテン!なにボーッとしてるんだ!始めるぞ!」
「おぉ...悪い。じゃあやるか!」
フレイの呼びかけにテンは頭をブルブルさせ、気合を入れ直す。
実質的な決勝戦だな。
そうだ、相手は模擬戦全勝中のフレイペア。
俺たちも、セイが帰省してたから練習が怠っていたと言うのは言い訳にはならない。
全身全霊を尽くすのみ。
模擬戦とはいえ特待生とはいえ、勝ちは本番への圧倒的な自信に繋がる。
それはもちろんフレイ達も同じ。
特待生しかも、10年間不動の頂点に立ち続ける彼らに勝てた日には圧倒的な自信が湧き、すぐに校内でも噂が立つだろう。
「じゃあいきますよ!先輩達!」
「来なよ!」
<コンセプト:風:元素>
セイの声に反応したかのようにフウカは手から突風を出し距離を詰める。
「うりゃああああ!」
フウカは突風の勢いでテンの前まで来ると、勢いを殺さずに殴りを入れる。
<コンセプト:創造>
それをテンは盾を精製し防ぐ。
こうして模擬戦のコングは鳴らされたのである。




