第19話 決断
コンセプト:マジック
ショウは颯爽と現れるや否やテンが瞬きする間にバルーンの義足が吹っ飛ぶ。
「死ねよ!」
「ショウ...」
テンはショウが現れた瞬間、安堵したのか気絶してしまう。
「お前...」
ショウは落ち着いた口調でバルーンに話しかける。
「...?ここはどこだ?」
気絶していたテンは目が覚めると病室にいることに気づく。
「気づいたか、テン。」
ショウが顔を覗き込むように言う。
「あいつは!?」
テンはベッドから勢いよく起き上がる。
「?体が軽い」
テンは自身が失った右足を恐る恐る見る。
「右足がある!どういうこと?」
「ごめん。わからないんだ。」
ショウがテンが気絶した後の出来事を説明し始める。
コンセプト:マジック
ショウが手を振りかざす度に何かがバルーンを追尾する。
(なんなんだ?!この能力は?こんなのマジックじゃないだろ!)
バルーンは回避を続けるが、それでも何かが追尾してくる。
何かがバルーンのそばに近づくと
『爆破』
ショウの掛け声に合わせ、何かが爆破する。
バルーンはバリアが間に合わずに左腕を失ってしまう。
「うっ.....くっ...」
(.....逃げなきゃ。)
バルーンは懐からパラボックスを取り出し、使用す...
『吸収』
パラボックスを使用する直前にショウは吸収を使い、パラボックスを手中に収める。
(まずい...!こうなったら...)
『契り!』
バルーンは突如契りと叫ぶ。その瞬間バルーンはショウが握っているパラボックスに吸い込まれる。
(契り?なんかの縛りか?)
そして、パラボックスに吸い込まれたバルーンが現れることはなかった。
(そうだ!テンは大丈夫か?足が...)
ショウは急足でテンの元へ駆けつけると
(足がはえてる?)
なんとさっきまで傷だらけで右足がなかったはずのテンが傷一つなく綺麗な状態で倒れていたのだ。
「で、わからないと?」
「あぁ。バルーンには逃げられた。パラボックスは縛りかなんかでここに置いていったんだろうな。」
「くそっ!俺がやらかさなければ殺せたのに。」
テンは自分の失態を強く恨む。
テンがパラボックスを勝手に持ち出しさえしなければテンの勝利で決着は着いたのだ。
しかし、蓋を開けてみればパラボックスをバルーンに思うように使用され、逃げられ、結果としては敗北に等しいものとなってしまった。
「なんで俺の部屋から勝手に持ち出したんだ?」
「あいつは使えないって思ったから、でもこれについては知ってるかなって」
「うーん。まぁ今回のことは褒められたことじゃないけど、何かしらで契約者を変えれるのは知れてよかったな。まだ奪われてないし」
「正直右足があるのが1番嬉しいや」
テンは自身の損傷部が復元しているのが嬉しいようだ。
「まじで死ぬかと思った、義手と義足は作れるし、自由に動かせるからなんとかなったけど。」
時は少し遡り、ショウから逃げ切ったバルーンへ。
「でも戦うの楽しかったな〜。テンを殺すのは私じゃなきゃやだな。」
バルーンはテンとの戦いを至高として捉えていたようだ。
「うーん。そうだ!オノティスやめよう。」
バルーンは一人夜の海辺で決断するのであった。
全てはテンを殺害するために。




