[第10話:Nox Ante Dimicationem]
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BOX・FORCE本部正面に、7人の黒いローブの人影が集まった。
その姿は、各々メンバーと初対面の頃から大きく変化し、風格や姿形そのものが"悪魔"と化していた。
「…まさか、ここを攻める日が来るなんてな…。」
チャンはそう呟いた。
彼はかつて所属していた組織に、今は敵対しようとしている立場であるという不安を隠せずにいた。
「あれ?ビビってんの?アジア1位?のくせに。」
チャンの横に並び、大きなハンマーを肩に担いだ
道影は、チャンを煽ってみせた。
彼は、"交戦"など日常茶飯事と捉えている。
その道影の堂々たる姿は、"咬惡須"のリーダーから"七魔団"の団員へと風格が変わっていた。
「…大丈夫だ。俺たちは今から、真の"悪魔"を制裁する。俺たちの"悪魔"の力は、最強だ。」
真ん中に立っている樫間が、羽織っている黒いローブのフードを外した。
その青白い髪が、夜風に靡いている。
それを合図にするかのように、全員がローブのフードを外した。
そして各々、"七魔箱"を解放した。
「…準備はいいか?"七魔団"。…フォーメーション、"Diaboli"っ!」
樫間が両手に手にした白と黒の剣"アスモレウス"の持ち手を握りしめて、力強く叫んだ。
「「「了解っ!!」」」
"七魔団"は、BOX・FORCE本部に向かって走り出した…。
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こうして、"七魔団"は"BOX・FORCE"に奇襲を仕掛け、"BOX・FORCE"に衝撃を与える事に成功したのであった。
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一方、同じ頃
東京渋谷区初台_
「…間違いねぇ…。この感じ…近くにいるのか…?」
大通り沿いの歩道を、1人の男が必死に走っていた。
長く伸びた前髪が左右に揺れ、身に纏っている緑色のツナギは、所々汗で染みていた。
すると、男はふと何かに気が付きその足を止めた。
大通りの路肩に停められた、青のスカイラインGT-Rに寄りかかる1人の人物が、その男の姿を見ていた。
その人物はこう呟いた…。
「…久しぶりだネ…。」
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片や、同時刻
新宿_
一面ガラス張りのその部屋からは、東京の街が一望できた。
とあるビルの最上階。
夜景の広がるその景色を眺めている人物がいた。
「…世界のシナリオが、大きく動き始める時が来た…。」
都会の光が一面に広がっているその景色を見下ろしながら、その人物はそう言った。
すると、その人物のいる部屋のドアが開いた。
その人物はドアの方をチラッと振り向くと、再び目線を窓の外へ向けた。
微かに灯る部屋の灯りのお陰で、その窓にドアから入ってくる別の人物の姿が映っていた。
部屋にいた人物は、一言だけ呟く。
「…やぁ、君たち。待っていたよ。」
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七魔編-序篇- ~終~
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次回、七魔編-七魔団vs BOX・FORCE-
開幕
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