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BOX・FORCE  作者: hime
第1章 NAMELESS編-序編-
13/82

[第13話:Primrose]

[第13話:Primrose]



特殊部隊"デイジー"と、NAMELESS"四神"の1人、ウルセウスとの交戦から一夜経たち、BOX・FORCE一同は、彩科院邸のコンピュータ室に再び集められた。


「改めて紹介する。特殊部隊"デイジー"だ。」


パンダがそう言うと、特殊部隊"デイジー"の4人は、全員の正面に並んだ。


「ジャッキー・小秋・マイケル。アメリカから来ましタ。父親がアメリカ人、母親が日本人のハーフでス。よろしくネ!」


ジャッキーはそう言うと、左目を閉じ、ウインクした。


「チャン・リーフォンだ。我々はこの忌々しい戦争を終わらせに来ました。よろしくお願いします。」


チャンは、ピシッとした立ち姿で、一礼した。


「私は、スミレ・エレーナ。日本とフランスのハーフで、元フランス軍人。よろしく。」


そう言うと、迷彩柄のズボンにタンクトップ、紫の短髪をした女性、スミレ・エレーナが腕を構え、見下すような目線で一同を見た。


「某、カナダはバンクーバーから参上…。リズ・マーティンなる者なり…」


黒髪の、爆発したような髪型の、スーツの男性はそう言った。すると、突然笑い出した。


「はっはっはっ!…冗談冗談。普通に日本語は喋れる。カナダのITの会社で働いてたが、その仕事の関係でJAPANに来たところを、スカウトされてな。まあ、よろしく頼む。」


リズはそう言うと、軽い感じで一同に手を挙げて挨拶をした。


「…おお!よく来たね!待ってたよ!」


一同のいるコンピュータ室に、そう言いながら1人の男が入ってきた。


「ホコラさん、お久しぶリ。誘ってもらって、感謝してますヨ。」


その男は、総本部長の楢迫であった。ジャッキーは、楢迫の顔を見ると、笑顔であいさつした。


楢迫の姿が現れるや否や、一同は慌ただしく立ち上がった。

楢迫は、立ち上がる一同を見て言った。


「あぁ、いいっていいって。楽にしててよ。それより、新たな情報だ。聞いてくれ。」


そう言うと、一同はホッとした表情を見せ、着席した。

すると、楢迫は正面のモニターに様々な画像を映し出した。


「NAMELESSの"四神"と呼ばれる者達が操る力、そして、NAMELESSの根源が明らかになった。」


すると、楢迫はウルセウスと"デイジー"の戦闘解析映像を映し出した。


「この、"ウルセウス"なるNAMELESSが、一瞬現したこの黒いオーラのような物。コレを調べた結果、NAMELESS本体のあの球体部分と同じエネルギーだという事が判明した。どうやらコレは、"負の自然エネルギー"と呼ばれる分類の力だ。」


「"負の…自然エネルギー…"」


楢迫の言葉に、沫梨が反応した。


「君らの扱う"箱装"の自然エネルギー。それぞれ、氷、雷、焔、植、水、天のエネルギーを"正の自然エネルギー"と呼ぶ。つまり、その"正の自然エネルギー"同士の、プラスエネルギー発生時に起こる、マイナスエネルギーこそが"負の自然エネルギー"だ。例えば、悪性ウイルスや汚染物質などがそれに当たる。このエネルギーを、"箱装"と同じように、限りなく密度を凝縮させた物を、奴らは武器として扱っている。それを、刀の状態だったり、拳に纏う事で奴らは力に変えているようだ。要領は、君らの"箱装"と何ら変わりはない。」


楢迫は、様々な資料を提示しながら、一同に説明した。


「そこで、僕の考察はこうだ。これまで、君らがその"箱装"でNAMELESSを撃退出来てきたように、奴らの"負の自然エネルギー"は

"箱装"の力である、"正の自然エネルギー"で抑え込める。しかし、奴らの力は未知数。そして、残る3人がどういう形で、そのエネルギーを使うかはまだわからない。だから、どういった形であれ、君らには奴らに勝る"正の自然エネルギー"を発揮してもらいたい。その為には、各々の強化はもちろん、"部隊"としての力を充分に活かす必要がある。」


楢迫がそう言うと、それぞれが自分の部隊のメンバーと顔を見合わせた。


「ちょうどいい機会だ。特殊部隊"デイジー"は、君ら以上にチーム戦が強い。彼らにアドバイスをしてもらうといいよ。」


楢迫はそう言うと、ジャッキーの肩に手を当てた。


「ンー…。まあ、あんま自信はないけどサ、ホコラさんが言うならそうするしかないカ。」


ジャッキーは少し不安そうな顔をしながら、了承した。


「僕から君らに言える事は、たとえ敵がモンスターであろうと、人であろうと、情けはいらない。1に対して複数で攻撃する事は、一般的に言えば良くはない。僕もそう思う。しかし、これはイジメみたいな問題じゃない。1億以上の命が、君らにかかっている。その命以上に大切な情はない。抜かるなよ。」


楢迫は、真剣な眼差しで一同を見渡した。


「「「了解!!!」」」


一同が返事をすると、コンピュータ室が微かに明るくなった。



ー次の日


各隊員と特殊部隊は、第2部隊シェアハウス地下の、特殊訓練室に集まった。


「…ンー…。そうだネ。みんなの"チームワーク"を強くするコツを、教えてあげようカ。」


ジャッキーが、一同の前に立って言った。


「その前に、みんながもっと自分の"箱装"の力を発揮する為のお話をするネ。」


そう言うと、ジャッキーは、自らの"箱装"である"鷹目銃(ホークスナイプ)"と"栗鼠弾(スクアロブレッド)"を解放した。


「ボクは、"箱装"を2つ所有していル。みんななら分かると思うけど、ボクらは普通、1人1個の"箱装"を扱うのが精一杯ダ。けどネ。それは一般的にみんなの"箱装"の話なんだよネ。」


そう言うと、ジャッキーは樫間の"箱装"を指差した。


「みんなの使う"箱装"は、ボクらの使う"箱装"とは違うんダ。」


すると、各々自分の"箱装"を手に取り、見つめた。


「"箱装"は、それぞれ"正の自然エネルギー"と、それを活かす為の"動物"の力が組み合わさってできていル。その中でも、みんなの"箱装"は"十二神器(じゅうにしんき)"って言われる部類で、中国の昔話が起源とされてる動物がモチーフなんダ。そして、その"十二神器"を基に作られたのが、ボクらが使ってる"箱装"。言うならば、"人工箱装"って言ってもいいのかナ?だから、使える力も、その"十二神器"の方がボクらのより遥かに上サ。」


ジャッキーはそう言うと、自身の箱 "箱装"を納めた。


「何でかよく知らないけど、その"十二神器"は先代の手に渡り、先代はそれを使ってNAMELESSと戦う術を見つけタ。」


ジャッキーがそう言うと、桂が納得した表情で言った。


「…確かに、言われてみればこれは気づいたら私の手元にあった。そして、"箱装"について簡単な情報を聞かされ、"BOX・FORCE"は誕生した…。」


「ソ。そゆこト。まあ、ボクは"十二神器"についてはそれくらいしか知らなイ。とは言うものの、ボクも最初は"鷹目銃"しか持ってなかったけど、弾丸にこだわりたくて、弾丸も"箱装"にできなイ?って事で作ってもらったんだけどネ。その時に聞いた話サ。まあそれでも、ボクの2個を持ってしても、"十二神器"に敵うか敵わないかくらいなんだけどネ♪」


そう言うと、ジャッキーは自慢げに2個の箱装を見せた。


「もちろん、使える数が多いから強いとか、そういうわけではないヨ。言った通り、元の力が違いすぎるからネ。だから、ボクらはその分を自分の人間としての基礎能力で補っていル。そもそも、"自然エネルギー"なんてものを、人間がコントロールする事自体容易な事じゃなイ。その能力をコントロールし切るには、人間としての肉体の強さも重要なんダ。」


そう言うと、ジャッキーは自身の部隊メンバーを見ながら、続けた。


「見てみなヨ。只者じゃない感じでショ?ここまでになれとは言わないけど、これだけの力が必要って事サ。自身の"自然エネルギー"で、自分自身が潰れないようにネ。」


ジャッキーはイタズラな顔でそう言った。


「まあ、余談はこれくらいにしテ。本題に入ろうカ。みんなに教えてあげるヨ。みんなに必要な、"フォーメーション"を、ネ。」





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