謁見拒否 - 工事中 -
この日。わたしはフレンド二人と共に、3PTパーティ合同によるダンジョン攻略に挑もうとしていた。
フレンド二人とわたしは同じPTパーティに所属しており、一人は槍使ランサーいのゴンさん。そしてもう一人は侍のぽむだった。
わたしはいつも通り壁役タンクでの参加だったが、この時のジョブはナイトだった。
ダンジョン攻略の概略を説明すると、中ボスを何体か倒した後、最後のラスボスを倒すという流れ。
そして、わたしは複数名の壁役タンクがいる中、映えあるMTメインタンク役をしていた。
中ボスを3体倒したところだった。わたしは「もうこれで終わり」と早合点し、隠しギミックがあるという入り口目掛けて爆走を開始した(フレンドから事前に情報を仕入れていたのだ)。
困惑したのはレイドメンバー23名。何しろメインタンクが待てど暮らせど一向に現れないのだから。
ラスボス「蛇王ザッハーク」(プレイヤーの間で「ヘビー陛下」の愛称が付けられていた)を前に佇む彼らだったが、そのうち「おかしい。。。」「ァャシィ。。。」と思った数人が、わたしに向かってパーティチャットで話しかけてきた(だが、この時点ではかむはなぜ知らない人から話しかけられてるんだろう的な疑問しか持たず、自分がやらかしてしまっている事に気付いていない)
「ナイトさん、今どこです?」
「入り口までもう少しのところです〜( ´ ▽ ` )」
隠しギミック見たさで頭がいっぱいのわたし。
「かむむ??」
この時点でも、「じゃましないでよ」的な目でわたしは画面を見ていたのだが。次の一声で、事態に気づくことになった。
「まだボスいますよ?」
モニターの前で「?」な表情から顔面蒼白になるわたし。
「ああああーーーー、やっちゃったーー( ; ; )」
冷や汗の出てる手でチャカチャカとキーボードで文字を入力する。
「ごめんなさい〜〜。もう、さっきので最後だと思って」
涙目で、息切れ切れの壁役タンクが絶叫する。
「終わった気になってました〜><」
「いいから。早く」
「謁見の間はここぞ」
「陛下はここにおわしまする」
そしてゴンさん達からの冷静な突っ込みが同時に入った。
その後、ラスボスを倒した。。。と思うのだけど。記憶に無いOrz