蛇王ザッハーク討伐戦 ~その①~
先日の「謁見拒否」とは別日に行った「蛇王ザッハーク」戦について、覚えている限りの事を書きたいと思う。
この時のPT構成はほぼギルドメンバーであり、ナイト(壁役)のわたし。武闘家のロー。槍使いのダンとピロ。弓使いのチェキ。魔導士のガイ。司祭のムー。そして唯一のギルド外メンバーにしてゲーム開始以来のフレンド。小人族の司祭、ふーやー。以上の8名で編成されていた。
「先にいっておくと」
わたしが、みなを仰ぎ見ながら唇の端を吊り上げた。
「初見だぜ?w」
「知ってる」
「知ってた」
「分かってた」
概ね、みな同じ反応を返してきた。ふーやーだけが「かむさん、頑張ってw」とピンクの髪をなびかせながら、わたしに声援を飛ばす。
他PTの人達はどうかというと、わたしと同じ初見が多いようだった。ここのエリア拡張が行われたのがわずか3日前なので、当然と言えば当然だった。
ちぇきがわたし達のPTを代表して、他PTと戦闘の手はずについて話すことになった。
「初見が多いので、とりあえず突っ込みます」
単純明快。だが初物の場合、何の予備知識も無いまま突撃するのがMMOの醍醐味だとわたしは思う。
他2PTのリーダーから了承した旨の返答があり、意思決定はなされた。それを見届けたむーとふーやーが、同時に「障壁」の魔法を詠唱しだした。この魔法は重ね掛けすることで、効果が倍になる。障壁一枚に付き敵の攻撃を10%軽減。効果時間は30分。
みなが戦闘準備を始めだす。そんな中、ふと思い出したようにわたしはちぇきに疑問を投げかけた。
「そいや。MTどうすんだ?」
壁役は1PTにつき1名いるが、誰がMTをするか決めていない。
「かむ、やれ」
「わかったw」
金髪碧眼の小人族アバターが、無邪気な笑顔を浮かべる。
とはいえ、それも一瞬。気を引き締めると、急いでVITアップの食事「きのこのキャベツ巻き+5」を咀嚼。加えて、ナイトの防御力アップスキル「ディフェンスシールド」を発動させる。効果は敵の攻撃を25%軽減。意図的に切らない限り、効果時間は永続。
「んじゃ、よいかの??」
わたしの問いに、PTメンバー7人が頷く。見届けたわたしは、蛇王の謁見の間一杯に響く声で、戦闘開始の合図を送った。
「行きます!(・∀・)」
同時に、わたしは蛇王に突撃を開始した。




