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??-23.5 恋の分岐点
「ディアナ、体調良くないんだって?」
身支度を終えたレイトは、妹の部屋へ入ると彼女の様子を見る。
「はい、しかし、病気というより少し体内の魔力バランスが崩れたらしくて。休んでいれば治りますから、兄様は気にせず学園へ行ってください」
「わかった。しっかり休むんだよ?」
ディアナの頭を撫でると心地よさそうに目を細める。
「はい、行ってらっしゃいませ」
「うん。行ってきます」
季節は再び初夏。
例の事件から一年が経過し、2年生の代表としてレイトは学園に通っている。
時折、母やソア・クラモールから手伝いを頼まれるのであまり出席率は良い方ではないが、成績は十分。
ノースウィンドの家はある程度安定し、トウカも家長として十分に働けるようになっている。また、兄や妹との関係も良好。
「一先ず落ち着いたかな」
「あら?今からよ、大変なのは。あなたが落ち着くのを待ってる娘たちがたくさんいるんだから」
本編は明日2015/3/27に投稿します。
次回からroute 03:炎剣の姫君に入ります。