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ミラージュオブフェイト  作者: 黄原凛斗
第一部 2章:二人の魔法使い
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向かう先は


「アウローラにある未公認の町ガウン。マギアの森にある村。この二箇所であの女の姿を確認……」

 彼は森で撮影した写真を机にぶちまけた。

 それを確認した男は薄く笑った。

「ご苦労、まあ引き続き頼むよ。せいぜい死なない程度に」

「余裕っすよ。なんだかんだでこの女、大したことないじゃないっすか」

 写真に写る絶世の美女。栗色の美しい髪、琥珀色の瞳。

 彼女は罪深き呪われた子供。

「そういえば、彼女のことも大事なんだけど次はちょっと別件でここに向かってくれ」

 彼は渡された紙を見て楽しそうに笑った。


 繰り返される、悲劇の予兆を感じ取りながら。




「また森ですか! 目的地は森じゃないといけないんですか! 都会行きたい行きたい!」

「そーよ! アタシだって都会行きたい行きたいー!」

「えーっと、よくわからないですけどとかいいきたいですー……?」

 俺、サラの抗議とユリアの言わされてる抗議がエレナさんに投げられる。

 もちろんエレナさんは機嫌が悪くなる。

「黙りなさいガキども! この前街に寄ったからいいじゃない!」

「結局ろくに滞在しなかったじゃないですかー! とーかーい! とーかーい!」

「美味しい食べ物! おしゃれな洋服! 都会に行けるって期待したのにー!」

 ユリアはやっぱりサラに言わされてたのかよくわからないといった感じで首をかしげている。

 アベルとルカは呆れた目でこちらを見ていた。


 マギアを出てナトゥーラ国に来た俺たち。

 ナトゥーラは自然に囲まれた国で木材、石炭、蓄産がメインとなっている。

 ジュエルや普通の宝石などの採掘量も一番多いとされており言い値で売り買いされている。

 亜人と呼ばれる者たちも多く隠れ住んでいるらしく自然の国にふさわしいとされている。


 というルカの受け売りを思い出す。

 到底、都会とはかけ離れている。

 そりゃ首都までいけば都会だろうけどエレナさんは首都などではなく知り合いに会いに行くだけだという。

「そのうち嫌でも都会行かせてやるから我慢しなさい! アベルとルカを見習って大人しく――」

「俺、都会とか慣れてるし」

「僕は人多いところ好きじゃないから……」

 文句を言わなかったのはそんな理由かこいつら。

 ごほん、とわざとらしい咳払いをしエレナさんは言った。

「とにかく、今回は我慢して! 今度ちゃんと都会連れてってあげるから……多分ね」

「今多分って言いましたよね、言いましたよね?」

「さあ、行くわよー」

 結局誤魔化されてしまい都会とかけ離れた森へと向かうのであった。




短くてすいません……。

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