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ミラージュオブフェイト  作者: 黄原凛斗
第一部 2章:二人の魔法使い
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森の中の変人



「おい! どうすんだこれ!!」

「どうにかするしかないよ! 弱点見つけないと――」

「弱点なんてあるんですか!? さっき全然ダメだったじゃないですかー!」

 魔物が放つ魔法、ジュエルによる魔法なのだが割とシャレにならないくらい連発を繰り返すのでよけるのに必死だ。弱点を探すなんてこんな状況じゃできない。

 というか、よく俺まだ生きてるなと場違いにも思ってしまった。

 魔物は再び大きく震え棘を乱射する。その時、サラがよける際にバランスを取り損ねて転んでしまった。

 もちろん、魔物はそれを見逃すはずも無く畳み掛けるように僅かに残っていた刺をサラめがけて発射した。

「サラ!!」

 ルカがサラに駆け寄ろうとしたところで凄まじい爆発音とともに煙が立ち込めた。

 すると魔物はその場に音を立てて倒れ、ひとまず驚異は去った。

 視界が晴れてくるとサラが呆然としながらへたりこんでいた。とりあえず見た感じに怪我はしてなさそうなのでルカが安堵の表情をあらわにした。

 が、いったい何が起こったのか全くわからない。


「は~、久しぶりニ人助けナンカしちゃったヨ! ヤダヤダ、小生らしくナーイ」


 気の抜けるような調子のいい声が響いたかと思うと見知らぬ第三者がサラを庇うように立っていた。

 暗い、寒色系の服装で統一されており鈍色の髪が風に舞っていた。

 そして何より目立つ――


 変な、仮面。


「ア、君ダイジョウブ? 怪我してナイ?」

 サラに手を差しのべるもやはりと言うべきかあまりに奇抜かつ不審すぎてサラも対応に困っている。

 間違いなくこの状況じゃなかったら通報するレベルに不審者だ。

 独特の口調。奇抜な仮面。顔の右半分が隠れるような形の仮面で全体的に白く目や口などに当たるパーツの部分がすごく気持ち悪い。

 様々なことを総合してみたが怪しい、不審、不気味と形容するしかない。

「……あー、モシカシテこの仮面気にしてル? 気にしないでヨ、これはソノ……よく言う『メガネが本体』みたいなニュアンスの仮面だから!」

 嘘だっ!! さすがにそれはない、断じてない。心の底からツッコミを入れたかったが今この状況で下手に言葉を発してはいけない気がした。

「サラ! 大丈夫!?」

 ルカがサラに駆け寄り慌てて怪我がないか確認する。

「だ、大丈夫、多分……あの人のおかげ……なのかな?」

 やや首を傾げつつ仮面の人を見ると飽きたかのように黙り込み魔物に近寄った。

「フム……人工魔物、ネ。これはこれは……」

 ちらりと遠くの木を見つめすぐに視線を逸らした。

 そして、俺と目が合い何かに気がついたような顔をして近づいてきた。

「あ、あの……何か……?」

「キミ、死相出てるヨ。すっごいわかりやすいネ。小生もビックリ」

 しそう、って何だ。アベルに視線を向けると微妙な顔をしていた。

「ココで会ッタのも何かの縁。セイゼイ、長生きできるよう、コレでもあげるヨ」

 どこからともなく小さな布のようなものを取り出しそれを俺に押し付けた。

 そして魔物のほうを一瞥すると小さく笑いその場を去った。

 あまりの衝撃に俺たち全員はしばらくそのままだった。




「あっぶねー……あの野郎、俺に気づいてやがった」

 身を隠すように体を伏せる。仮面の男がいなくなったのを確認し再びケイトたちを観察し始める。

「ま、ガキどもはやっぱりたいしたことなかったけど、あの野郎何者だよ……ん」

 ケイトたちから少し離れた所に見えた人影を確認し双眼鏡を握り締めた。

 鬼の形相と称するに相応しい顔で全力疾走している女。写真のみで何ども見たことある女。

「おっ、来た来た。バレないように細心の注意で観察しねーとな」





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