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ミラージュオブフェイト  作者: 黄原凛斗
第一部 2章:二人の魔法使い
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変動、村の危機? その二


 村のはずれ。ほとんど人気はなく俺たち五人しかいない。

「あのさ……ユリアはともかく俺は行きたくな――」

「ケイト君……ケイト君だって気になってたじゃないですか」

「そ、そうだけどさぁ……」

 絶対にエレナさんに怒られるだろ。

 結局五人で魔物退治に行くことになった。

 正直、ルカの目がやや脅迫まがいだったなんて言えない。

「ていうかお前ら二人はいいのかよ。親とか家族とかが心配――」

 言いかけて俺は気づいた。

 ルカは感情を全て消し去ったような表情でサラは堪えるように歯を食いしばっている。

 触れてはいけない所に触れたのだと。

「あ、えっと……」

「僕たちは大丈夫」

 口ではそう言うもののどこかそっけなく顔を背けるルカはまるで――

「ここが結界の境目。僕たちは少し前からこっそり出たりしてるんだ」

「でもあの長老さんの結界をどうやって通り抜けてるんだ?」

 するとルカとサラはクロークから何やら文字の描かれた紙を取り出すとそれを自分たちの体に貼った。

 そのまま結界の境目に手を伸ばしゆっくりとしっかり感じるように結界から抜けた。

「三人は普通に出られるはずだから」

 やや戸惑ったものの抵抗もなくあっさりと抜けられてしまい拍子抜けする。

 ルカは紙を自ら出した炎で燃やしその辺に捨てた。

「長老のかけた魔法をアンチ術式で無効化してるんだ。まあ、アンチ系は説明が難しいから省くけどさっきみたいな紙を使って一時的に無効化した感じ」

「よくあの長老とやらの結界を一時的とはいえ無効化できるほどの術式ができたな」

 アベルはなぜか槍を出現させ感心したように言う。

 するとルカとサラもそれぞれの武器を取り出し乾いた笑を浮かべた。

 ルカはチャクラムと呼ばれる円形の投擲武器で本などでしか見たことがないやつだ。

 サラは小型の斧、トマホークと呼ばれるものを手にしていた。

「あはは……二年近くかけたからね……術式組むの」

「ほとんどルカががんばったんだけどね……」

 すると三人はある一点に武器を投げつけた。

 驚いて視線を向けるとそこには三人の武器が深々と刺さった魔物がそこにいた。

「これは……普通にこの辺にいる魔物ね。雑魚」

「例の棘もないしな。それにしてもどうやって探すんだ?」

 アベルの問いになんでもないかのようにルカは答えた。

「さっき棘の一部持ってきたからこれを探索魔法使って探す……って感じかな」

「……ルカ、あんたいつ棘とったの」

 もっともな疑問だ。見つけたとき棘に近づいていなかったはずだしそのあとも棘の近くには寄ってないはずだ。

 サラと俺の疑問は当たり前のようにスルーされてルカはずかずかと森の中の様子を探る。

「えーっと、こっちにいるみたいだね」

「なんか適当っぽく聞こえるのは俺の気のせいか?」

 すごくいい加減に言ってるような気がする。

 ルカは少し微妙そうな顔をしていた。自覚あるのか。

「大丈夫だよー。……多分」

「その不安を煽るような一言付け加えるのやめねぇ? 今マジで不安になったんだけど」

「不安を克服してこそ一人前の戦士だよ」

「正論っぽいけどすごく納得いかねぇ!」

 馬鹿みたいなかけあいをしているとユリアにくすっと笑われた。サラとアベルは呆れているようだがあんまり気にしない方向みたいだ。

 日も落ち、辺りにはさわさわと草のこすれる音が広がっていた。

 黒く染まる木々は不気味さを醸し出しておりいかにも何か出てきそうだ。

「とりあえず、少し進んでみようか。殿は……アベルかケイトお願いしてもいい?」

「じゃあ俺でいい。この雑魚に任せられないだろ」

「いちいち一言多いんだよてめーはっ! てか俺にだって――」

 言い終える前に俺たちは違和感に気づいた。

 何か、いる。

「何ですか!? 何か来る……いえ、いる?」

「いる、にしては変ね……何、この感じ」

 その正体が判明する間もなく俺たちは謎の浮遊感に襲われた。




ちょっと短いです

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