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三姉妹爆笑交響曲 — 大学生篇から陽翔&結音誕生まで  作者: リンダ


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卒論制作

博多駅のホームに手を振る家族の姿が遠ざかっていく。のぞみが東へ滑り出すと、車窓の冬色が少しずつ薄れて、ふたりの胸の中にじわっと“仕事モード”が戻ってきた。

「次さ、卒業制作は“寝過ごし交響曲”の管弦拡大版にしよっか」「うち、声楽の修了リサイタルは“雪の約束”新稿でいきたいっちゃん」――冗談みたいな会話の端々に、もう最上級生としての計画と責任がのぞく。


新横浜を過ぎるあたりで、今年のやることリストを再確認。

•作曲科(光子):卒制大作+論考、夏までに初演。

•声楽(優子):修了リサイタル準備、古楽・近現代の二本柱で勝負。

•M&Y&ファイブピーチ★:春ツアーは学業優先の短距離決戦、夏は遠征拡大。

•社会活動:みらいのたね支援/ウクライナ支援の定期報告会。

•スポーツ応援:翼・拓実の代表選を全力サポート(スケジュール死守)。


「四年って、もう“学生だから”が言い訳にならん学年やね」

「うん。でも“学生やけんできる最大値”を出し切る年でもあるっちゃ」

ふたりは笑って拳をコツンと合わせる。笑いは武器、音楽は翼――その二つがある限り、どこへでも行ける。


東京駅に着くと、冷たい空気が頬を刺した。けれど背筋は自然と伸びる。

「最上級生、開幕」「開幕やね」

スーツケースの車輪が鳴るリズムに合わせて、ふたりの新しい一年が、きっぱりと動き出した。





のぞみで帰京して数日後、

東京の音大ではいよいよ「卒論準備期間」に突入。

四年生としての最初の関門に、光子と優子も真剣な顔で向き合っていた。



光子のテーマ候補(作曲科)


光子は寮の机に五線紙とノートPCを並べ、ペンで書き出した。

1.「笑いのリズム構造 ― コメディにおける音楽的テンポ分析」

2.「環境音からの旋律生成と日本的情緒」

3.「列車と人間の呼吸:寝過ごし交響曲の構造分析」

4.「クラシックとポップスの境界線における調性変化の機能」

5.「即興と感情の関係性 ― はなまるツインズの舞台音楽を事例に」


「ん〜、やっぱり“笑いと音楽の関係”かなぁ。

うちらの活動の根っこやし、書きながら爆笑できそうやし」

ペンを回しながら呟く光子に、隣の優子が吹き出す。

「論文書きながら笑いとる博士候補なんて前代未聞やろ」



優子のテーマ候補(声楽科)


優子のノートには、丸文字でびっしりと案が並ぶ。

1.「声の抑揚と感情表現 ― 日本語の音声的特徴を中心に」

2.「笑い声の音響的分析 ― 周波数と幸福感の相関」

3.「声楽におけるユーモアの演出」

4.「祈りの歌と癒やし ― 音楽による心的回復の考察」

5.「二重唱における呼吸と共感:双子声楽ユニットの実践研究」


「“双子声楽ユニットの実践研究”とか、もう私らしか書けんよね?」

「題材が“自分たち”ってとこがリアルやね。審査委員も笑うかもしれんけど」



二人のリストは、笑いと研究のハイブリッド。

ミライマートの篠崎さんや、合唱指導のひよりたちにも相談してみようかと話しながら、

彼女たちは春の夜風が吹くキャンパスの並木道を歩く。


「卒論ってさ、“終わり”じゃなくて“次の入口”なんかもしれんね」

「うん、やけんこそ、うちららしく面白くて真面目なテーマでいこう」


笑いながらも、その瞳は真っ直ぐに前を見ていた。

―――いよいよ、M&Yの集大成の一年が始まる。






キャンパスの新年度ガイダンスが終わった午後。

楽譜フォルダと厚めの企画書を抱えて、二人は研究室棟のドアをノックした。



指導教員ミーティング:テーマ最終決定


光子(作曲科)× 牧野准教授


「失礼します。小倉光子です。卒論(作曲研究)のテーマ、最終案を持ってきました」


机に置かれた提案書の表紙には――

『笑いのリズム構造——“間”とテンポが生む可笑しみの作曲的分析

(付論:〈寝過ごし交響曲〉の自作分析)』 の文字。


構成(要旨)

•第1章:喜劇の“間”の歴史(落語・漫才・コメディ映画・クラシックの諧謔楽章の系譜)

•第2章:テンポ変化/休止/変拍子が引き起こす予期ずらしの理論

•第3章:実験①(同一主題をテンポ置換して聴取実験:可笑しさ評価の分布)

•第4章:実験②(打楽器と低音の“タメ”を変えた場合の笑い発生率)

•第5章:自作《寝過ごし交響曲》分析(素材→発展→オーケストレーション/ギャグ動機の扱い)

•結語:可笑しみの作曲法指針(作例付き小曲集)


方法

•学内被験者30〜50名を想定(同意書取得、匿名化)

•聴取課題は1フレーズ15秒×条件違いをランダム提示

•反応時間・主観評価(VAS)、笑い声トリガーのタイムスタンプ採取

•Finale/DAWで譜例と音源作成、Rで簡易統計


牧野「……おもしろい。いや、“本当に”おもしろい。作曲研究でここまで笑いを正面から扱うのは希少だ。学術と実演の両輪になっている。倫理書類はもう?」

光子「ドラフトを付録に入れてます。被験者の負担は10分以内で設定します」

牧野「良い。実験②の打楽器セクションは打研の協力も取りつけよう。採択。中間発表では自作の第2楽章を生演奏で。期待してるよ」

光子「はいっ、やります!」


廊下に出ると、光子は小さくガッツポーズ。

「よっしゃ、通った。いけるばい!」



優子(声楽科)× 斎藤教授


「小倉優子です。卒論(演奏研究)テーマの最終案を持参しました」


表紙には、

『双子声楽ユニットの実践研究——二重唱における呼吸同期・笑い声の音響特性・共感の生理指標』


構成(要旨)

•第1章:重唱史と“二人で一つの声”の美学(古楽〜現代)

•第2章:双子ユニットのアンサンブル術(音域配分・ハーモニー設計・発音同時性)

•第3章:呼吸同期の計測(呼吸ベルト・簡易SpO₂、心拍間隔の変動解析)

•第4章:笑い声の音響分析(フォルマント・基本周波数の変動、可聴印象との相関)

•第5章:実践レポート(新作二重唱〈約束の雪2024改訂〉と〈笑福デュエット小品集〉の制作・本番)

•結語:聴衆との共鳴を最大化する“双子デュオ”の指針


方法

•実験協力:作曲科(光子)・録音スタジオ実習

•音響:学内スタジオで24bit/96kHz収録、Praatで分析

•生理:研究倫理申請のうえ、短時間・非侵襲で取得

•リサイタル:冬学期に公開研究発表(30分)、プログラムノートを論文付録に


斎藤「……優子さん、これは実践知と計測のバランスが見事。笑い声の音響は声楽では未開拓に近い。倫理面の配慮が丁寧で良いですね」

優子「聴衆アンケートも実施して、“心が軽くなった”自己報告と音響特徴の関係を見ます」

斎藤「採択。中間の段階で必ず小規模本番をやってみて。録音・録画・反省会までを一巡させると強い論になる。楽しみにしてるわ」

優子「ありがとうございます。やり切ります!」


部屋を出ると、優子は胸に手。

「ふぅ〜、通った……。よかったぁ」



研究計画提出・承認


教務窓口で「卒業研究計画届」にサイン。

提出印がぽん、と押される。


事務「お二人とも、締切の一番乗りですね」

光子「せっかち体質なんで」

優子「笑いの“間”は取るけど、提出は“間”取らんとです」


二人で顔を見合わせ、くすっと笑う。



寮ラウンジ:小さな祝杯


ソフィーア、小雪、早苗に報告。紙コップのジャスミンティーで乾杯。

ソフィーア「テーマ、あなたたちらしい。芸と学、両方やね」

小雪「中間発表、絶対観に行く」

早苗「被験者もやるけん、笑わせてみて?」


光子「笑わせる実験やけん、笑ったら正解」

優子「笑わんでも正解(データが取れる)っていう二段構えやけん」


全員、爆笑。



スケジュール(黒板に殴り書き)

•4–5月:倫理申請・予備実験/譜例・音源づくり

•6–7月:本実験(聴取・録音・生理計測)

•8月:解析/作曲仕上げ/二重唱リハ

•9–10月:中間発表(実演含む)

•11–12月:論文化・最終リサイタル

•1月:製本・提出


優子「……ね、みっちゃん」

光子「ん?」

優子「ふつうに過密やね」

光子「ふつうに燃えるやん?」


二人は互いの拳を軽くコツンと合わせた。


「笑いも音楽も、研究も本番も。全部、最高精度でやる。」


春の窓から入り込む風が、五線紙を一枚、ふわりとめくった。

その下に、まだ何も書かれていない余白が広がっている。

ここから始まる一年を待っているかのように。




冬休み明けの音大キャンパス。

講義棟のガラス扉を開けると、まだ冷たい空気の中に、誰かの笑い声とピアノの音が混じっていた。

教室の時計は午前9時。新年最初の講義――「音楽美学Ⅰ」。


光子と優子は早めに席に着き、マグカップ片手にほっこりしている。

しばらくして、教授が入ってくるよりも先に、友人たちが次々と登場。


「ひゃ〜! 二人とも久しぶり!」

「帰省どうだった? 福岡はやっぱりあったかい?」

「雪見た? 私んとこ吹雪だったよ〜!」


そんな再会トークが教室いっぱいに広がり、

ソフィーアもにこやかに「Happy new year, everyone!」と手を振る。


そして、いざ教授が教壇に立つと――


光子がすっと立ち上がり、満面の笑みで一言。

「みなさま〜、新年あけましておめでとう、ごじゃりまする〜!!」


……教室、一瞬静寂。


(シン……)


次の瞬間、

「ぶはっ!!」「何その言い方!!」「ごじゃりまするて!!」


教授まで笑いをこらえきれず、黒板にチョークを置いて腹を抱える。

「はははっ……君たち、今年も変わらんなぁ。いや、むしろ進化してる!」


光子「いやぁ、年明け一発目は、気合い入れた挨拶で行こうと思いまして」

優子「うち、止めようと思ったけど、もう遅かったっちゃ」


笑い声が連鎖し、教室中がすっかり“爆笑発電所”に。

ソフィーアまで手を叩いて笑い転げている。


教授が咳払いしながら締めくくる。

「よし、今年の授業方針が決まったな。“真面目に、そして愉快に”!」


光子・優子「異議な〜しっ!」


その日、講義ノートの一番上には、みんなで書いた合言葉があった。

『音楽も笑いも、止まらない一年に。』





講義室の笑いがようやく落ち着きかけた頃――

教授(50代・ちょっとお茶目系)が、にこにこと黒板の前に立ち、

「え〜、それでは新年一発目ということで、私もひとつ……。

 “音楽の基本は、ド・レ・ミ……でも人生の基本は……ドンマイ!”」


……シーン。


(教室全体が空気を吸い込んだまま止まる)


光子がペンを止めて、優子に小声で、

「ねぇ、いま……滑ったよね?」

優子「うん……すべり方、きれいすぎて芸術点高い」


教授「え、えーっと、ハハハ、あの……笑っていいんだよ?」


優子、スッと立ち上がり――

「先生、それ、“音楽の滑走路”ちゃいますよ!完全に着地失敗です!!」


教室「ドッ!!!」


光子「着地どころか、助走で転んどるやん!」

教授「そ、そんなこと言うなよ〜、今年こそウケると思ったのに〜!」

優子「来年の干支のギャグに取っといたほうがよかったかもしれんですなぁ!」


教授は頭をかきながら、

「う〜む、やはり“芸”の道は険しい……」とつぶやき、

教室中が再び爆笑の渦。


黒板には、学生が勝手に書いた一言。

《教授、今年もスベリ芸の極みを目指す。》


講義はそのあと真面目に進む……が、

笑いの余韻で、みんな顔がゆるんだままだった。



講義後の研究棟ラウンジ。

コーヒー片手に、教授が苦笑いしながら頭をかく。



教授:「いやぁ〜、ボケとツッコミって難しいねぇ。あの二人(光子と優子)はもう、天然のテンポがあるもん。ほんと芸人の域だよ」

優子:「先生、ボケようと思ってボケると滑りますけんね〜。自然体がいちばんっちゃ」

光子:「あ、でも先生、帰省されたって言ってましたよね? 秋田ですよね?」

教授:「うん、秋田新幹線で帰ったよ。東北新幹線との連結ポイント、盛岡までね」

光子:「じゃあ先生、それ……もしも“東海道・山陽新幹線”と“東北・秋田新幹線”が喧嘩したらどうなります?」

教授:「え? なにそれ?」



◆即興コント『新幹線戦争・天下分け目の盛岡連結』


(講義室が即席ステージに早変わり)


光子(東海道新幹線役):「おうおうおう、スピードが命やけん! のぞみ号、東京から新大阪までノンストップよ!」

優子(東北新幹線役):「なに言いよると! うちは雪の中でも走る根性列車ばい! はやぶさ号のスピードもなめんなよ!」

教授(秋田新幹線役、突然巻き込まれる):「え? ぼ、ぼくは……あの、連結してもらう側で……」

光子のぞみ:「おい秋田、ちょい待ち! いつも“短い車両ですけど〜”って遠慮すんな!」

優子はやぶさ:「そうそう。短くても温泉と米と酒は最強やけん!」

教授(秋田):「そ、そんな褒められても……脱線しそうだよ!」

光子・優子(同時):「おっ、先生〜〜〜!ナイス滑り芸っっ!!」


(教室、大爆笑。教授、赤面しながら両手を広げてポーズ)


教授:「これが、秋田新幹線スタイル……スリップ芸だ!」

優子:「おっと〜、滑っても脱線せんのがプロっちゃね!」

光子:「先生、次は“こまちとさくらの友情物語”いきましょか!」



講義室には笑い声と拍手が鳴り響き、

教授は「……いや、ほんと君ら天才だな」と再び脱帽。


黒板には誰かがチョークで書いた落書き。

《講義終了:新幹線3本、笑いで定刻通り発車》




「連結フェス:笑って学ぶオーケストレーション」


昼下がりのゼミ室。ホワイトボードに教授がでかでかと題名を書く。


教授:「次回講義は公開イベントにする! 音楽学部横断の実験だ。“笑いのリズム”と“音楽のリズム”の親和性を検証する。リサイタルでも単なるお笑いでもない、ハイブリッド公演だ!」


優子:「ほんなら“はやぶさ×こまち”みたいに、リズム連結させちゃろうや?」

光子:「タイトル案、『テンポ120で連結します。次は笑点前〜』」

教授:「採用!」



役割決め(秒速)

•MC/構成:M&Y(光子・優子)

•作曲/編曲:光子メイン+小雪(対位法サポ)

•打楽器&効果音:優子リード+早苗(小物打)

•ヴォーカル&語り:ソフィーア(英語/ウクライナ語の“笑い”の言い回しガイド)

•アンサンブル:弦カル+木管トリオの混成(有志)

•教授:特別出演「秋田新幹線・こまち車掌」(滑り芸担当)


教授:「研究テーマは“笑いの予期と解放”=音楽理論でいう『緊張と弛緩』の対応。各コーナーに仮説を立てて実演する。期末レポート代替にもするぞ!」

一同:「(拍手)それは神〜!」



プログラム草案

1.オープニング・ファンファーレ『出発進行!』

 — スネアの“踏切リズム”→ベースの“ゴトン・ゴトン”→金管の“到着ジングル”で一気に客席の注意を連結。

2.実験①:ズラしたオチ vs. シンコペーション

 — 優子「ツッコミを半拍遅らせると客席の笑いが跳ねる説」

 — 光子「コード解決を遅らせると快感が増す説」

 → 交互にデモ。観客の笑い&拍手のラウドネスを簡易メーターで可視化。

3.コント・モノドラマ『新幹線戦争:天下分け目の盛岡』拡大版

 — MC:M&Y(東海道/東北)

 — 教授:秋田新幹線こまち(連結で毎回ちょいズレ)

 — ソフィーア:英語/ウクライナ語で“電車あるある”合いの手

 — ラストはテンポ=BPMの違いで“連結不能”→拍で合わせて和平締結(ユニゾン決着)。

4.実験②:擬音打楽器オーケストラ

 — ペットボトル=車内販売、鈴=ドアチャイム、新聞紙=トンネル風、ビニール=雨音。

 — 優子「音色が見せる情景がオチ前の“ネタふり”に相当する説」を音で検証。

5.エンディング曲『連結ラプソディ』

 — 作曲:光子。

 — A:通勤テンポ(♩=112)、B:旅情テンポ(♩=84)、C:笑いのカデンツ(ツッコミ入り)、終結は全員で「定刻どおり爆笑運転、ありがとうございました」。



稽古ダイジェスト

•Day1:テンポ合わせで難航。教授の“こまち登場タイミング”が毎回半拍早い。

優子:「先生、出発進行は“せーの”の“の”で!」

教授:「“の”で出るのか……(メモる学者)」

•Day2:ソフィーアの多言語合いの手が刺さる。

ソフィーア:「Сміх — це музика серця!(笑いは心の音楽)」

客席スタッフ、予行で拍手。

•Day3:照明と効果音のキッカケ確認。新聞紙“ブワッ”のタイミングで全員ニヤリ。

•ゲネ:小雪が提案「落ち目直前に下属調へ一瞬モーダルシフト」→オチの解放感が倍増。

光子:「天才!」

優子:「教授、これ論文になりますよ?」



本番当日(学内ホール、満席)


光子:「本日は“連結フェス”へお越しいただき、誠にありがとうございます。定刻どおり、笑いと音楽を連結してまいります!」

優子:「車内では走る腹筋にご注意ください。非常口は左右の脇腹です」

(ドッと笑い、ファンファーレ一発)


実験①、可視化メーターが面白いほど跳ねる。

教授こまちが半拍早出→優子が「早着はダイヤ乱れです!」で完璧ツッコミ、爆笑と同時にスネアで“正時”に修正。

擬音オケでは、客席の子どもが思わずペットボトルをリズムに合わせて鳴らし、自然発生の参加型に。

最後の『連結ラプソディ』は、Cセクションでソフィーアの台詞が重なり、客席の笑いと拍手が波のように重奏する。


カーテンコール

教授:「学術的にも示唆が大きい。笑いの“期待と解放”は、和声進行とほぼ相同だ!」

光子:「つまり、オチはドミナント!」

優子:「で、ツッコミがトニックやね!」

(鳴り止まない拍手)



終演後・次回予告

•学内ポータル:**特別講義“Laugh & Harmony”**をシリーズ化決定。

•共同研究:心理音響の先生と**“笑いのピークと倍音構造”**を計測する実験へ。

•M&Y:このステージをベースに、『連結ラプソディ』スタジオ録音+**YouTubeショート“列車1分コント”**展開を宣言。


優子(袖で小声):「次は“空港編”どう? 手荷物検査とリズム検査を連結!」

光子:「それ、絶対ウケる。BPMオーバーは保安検査引っかかるやつ!」

教授:「……君ら、もう次の論文ネタまで出すのやめて(嬉)。」







即興コント「ホームランバッター vs エース投手 〜爆笑甲子園編〜」



【シーン1:試合前の緊張】


(BGMは軽快なブラスバンド風。観客役の学生たちの声援が響く)


実況(優子):「さあ皆さん、まもなく始まります!“爆笑甲子園”決勝戦! 打席には、伝説のホームランバッター・ミッチー光子! そしてマウンドには、切れ味鋭いスライダーの女帝、ゆうこエース!」


光子バッター:「ふふっ、今日も場外まで飛ばすばい! バットも磨いとるし、フォームも完璧!」

(バットを構えた瞬間、ヘルメットがズレて視界ゼロ)

光子:「……先生!ヘルメットが強風でズレとる!」

教授(審判):「試合開始前に装備トラブル!ある意味で“風の演出”です!」



【シーン2:勝負開始】


優子(投手):「おぉ、構えとる構えとる。じゃあ、伝家の宝刀“学食カレー曲がりスライダー”いくけん!」

(投球フォームが美しい……が、途中でくしゃみ)

優子:「へっくしょいッ!……え、ボールどこいった?」

教授(審判):「えーっと……客席のコロッケうどんの器にインしました!!」

(観客:大爆笑)



【シーン3:二球目の攻防】


光子:「ふふ、今度は打つばい!いざ、ホームラン発電所稼働!」

(ピッチャー振りかぶり)

優子:「ストレート、ど真ん中ァァ!!!」

(バットに当たる音が響く――カキィィン!)


……が、飛んだのはボールではなく光子のヘルメット。


実況ソフィーア:「Oh my goodness!! The helmet goes to the moon!!」

教授(審判):「ボールは……どこ行った!?」

(静寂)

光子:「……ピッチャーのポケット入っとるやん!」

(観客:腹筋崩壊)



【シーン4:延長戦突入】


優子:「これはもう、真剣勝負っちゃなくて、笑いの戦争やね!」

光子:「最後は“爆笑カーブ”で勝負してこんね?」

優子:「望むところ!」


(優子が投げる→ボールが高く浮き→光子がフルスイング)

光子:「いったぁぁぁー!!!」

(ボールが教授の帽子に命中)

教授:「ホームラーーン!!って私の頭やーー!!」

(観客:拍手喝采+笑い泣き)



【シーン5:試合後インタビュー】


リポーター(小雪):「勝者インタビューです。どうでしたか?」

光子:「笑いの筋肉が限界っちゃ!」

優子:「ツッコミのコントロールも完璧やったね!」

教授:「私の頭は犠牲になったが、今日の試合は歴史に残る(たぶん笑いの部類で)!」



エンディングナレーション(ソフィーア)

「そして伝説の試合は“バットよりツッコミが光る決勝戦”として語り継がれることとなった——」






タイトル:


『ホームラン狙いのバッターと、ぼやきキャッチャーの仁義なき攻防戦』



【シーン1:プレイボール直前】


(観客の歓声が響く中、光子が打席に立つ)


光子バッター:「よっしゃ、今日もホームラン量産するばい!」

キャッチャー(優子):「あ〜、もう始まる前から肩こっとる……。昨日から膝がギシギシ鳴きよるっちゃ。どげんかならんと?」


光子:「は?試合前にぼやき始めるキャッチャーおる?」

優子:「いや、昨日さぁ、寮の階段で転けてん。いまスクワット禁止中やけど、キャッチャー座らんわけにいかんやろ?職業病たい!」

光子:「いや知らんがな!集中させてぇな!」


(観客:クスクス笑い始める)



【シーン2:初球】


審判(教授):「プレイボール!」

ピッチャー(ソフィーア):「ストライークいくでぇぇぇ!」

(光子が構える)


優子キャッチャー:「……おいバッター、今日の髪型、なんか“うどん”みたいやな」

光子:「ちょ、集中させぇ!!」

(空振り)

審判:「ストライーク!」

光子:「今のぼやきがずるいやろ!!」

優子:「あははっ、ツッコミ遅いけん反則負けやね」



【シーン3:二球目】


優子(キャッチャーのマスクの中で独り言):「このミット、なんか昨日の焼肉の匂い残っとるっちゃ……」

光子:「ちょ、それ今言うな!匂いで集中乱れるて!!」

(空振り再び)

審判:「ストライーク、ツー!!」

光子:「もう、アンタのぼやきが変化球やん!」

優子:「そりゃあ“キャッチャーの心理戦”っちゃ。頭脳プレーよ」

光子:「もう笑いすぎて腹筋ピクピクなっとるやん!」

(実際に光子、腹押さえて前かがみ)



【シーン4:三球目(勝負球)】


優子ぼそぼそと:「……あ〜腰痛ぇ、マッサージいきたか〜。はよ試合終わらんかなぁ」

光子:「その“現場のリアル”やめぇ!集中が崩壊するっちゃ!」

(ピッチャー投げる)

光子:「あー、腹筋つったぁぁぁ!!」

(バットを振った瞬間、笑いすぎで崩れ落ちる)

審判(教授):「ストライークスリー!……いや、笑撃的アウトぉ!!」


(観客・爆笑と拍手喝采)



【シーン5:試合後インタビュー】


リポーター(小雪):「本日の対戦、いかがでした?」

光子:「笑いで筋肉痛になる試合、初めてでした……」

優子:「こっちも腹筋鍛えられたけん、トレーニングになったわ」

審判:「いや〜、笑いのストライクゾーン、完璧でした!」



エンディングナレーション(ソフィーア)


「笑いすぎて腹筋を攣らせた選手は、後にも先にもこの試合だけ——。

後日、“笑撃のキャッチャー戦術”として審判協会から表彰されたという。」



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