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三姉妹爆笑交響曲 — 大学生篇から陽翔&結音誕生まで  作者: リンダ


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ラウンジ発・バクロック大暴発

ラウンジ発・バクロック大暴発


夜の寮ラウンジ。ホワイトボード、譜面台、カホン。

光子がチョークを構え、優子はチェンバロ風キーボードの前でニヤリ。


「本日の特別講義、**“バロック概論〜数字付き笑いと通奏テイノウ(低能)〜”を始めまーす!」

「先生、それ“通奏低音”やけん!……でも今日は低音テイノウ**で通します!」


一幕:数字付き低音 → 数字付き笑い


光子、板書:V6/5 → I6 → ii°6 → V7 → I

「この“数字付き低音”、上に積む音を指示します。お笑いでは**“数字付きツッコミ”と言いまして——」

優子が札をバッ!と掲げる:「3(みっつ)回言った!」**

「はい、今の発言は**3(みっつ)**回目なので強制ツッコミ進行、**完全終止(大オチ)**へどうぞ!」

「カデンツ(華伝津)いきまーす!」ドン!


ラウンジ「うははは!」


二幕:メッサ・ディ・ヴォーチェ → メッサ・ド・ボケ


優子、長く伸ばした声で直線的に歌い出す。

「これがメッサ・ディ・ヴォーチェ。息柱はまっすぐ、ビブラートは香り程度。」

光子が横からスッ……「今のをお笑いに応用するとメッサ・ド・ボケ。

“最初は小声、途中で大胆、最後にすっと引く”——観客の心、アハハフェクトが最大化します!」

「アフェクトやなくてアハハフェクト言うな!」

ドッ! (テーブルに突っ伏す先輩)


三幕:装飾音の実技


優子「アポッジャトゥーラは“ため息”。」

光子「お笑いでは**“あ、ぽっ(と出る)ジャトゥーラ”。ため息からの即ボケ注入!」

チェンバロ風キーボでtrilloを入れる優子。

光子「今のがトリッ(と)ロー**。観客が“取れた腹筋、ローリング”の略です!」

「語源でたらめ選手権やめんかい!」

ラウンジ、椅子から転げ落ちる音。


四幕:リトルネッロ=帰巣本能


光子「主題は帰ってくる。だから——」

二人、息ぴったりに指差す。「オチも帰ってくる!」

最初のネタの“3回言った”札をまた掲げ、同じカデンツで落とす。

同型反復シークエンス×再現落ち、バロック式二度笑い!」

「学術名カッコよすぎてズルいやろ!」

ラウンジ、机を叩く音の雨。



そして——父発インスパイア曲「バクロック」


優子がスマホを掲げる。「でね、うちのお父さんの親父ギャグが元ネタで、美香お姉ちゃん、曲作ったんよ。」

映像再生。タイトル**「Bac-Rockバクロック〜通奏低音と通走笑点〜」**。

•イントロ:通奏低音風リフに**ベースの“筋肉低音”**が唸る(光子の録り音)。

•ヴァース:チェンバロのブロークンコードの上で、**“数字付き笑い”**をラップ。

•ブレイク:トランペット(アキラ)がカデンツ前トリルを炸裂、からの総ツッコミ終止。

•サビ合唱:♪「メッサ・ド・ボケで アハハフェクト——」


映像の最後、美香がにっこり一礼。「“笑いも音楽も、修辞レトリカで心を動かす”——小倉家流やけん。」


ラウンジ、静寂の一拍。

——次の瞬間、轟沈。

「腹!腹が!」「整骨院、明日予約しよ…」「バロックってばくロックのことやったんか…!」


光子「まとめます。

•バロック:削ぎ落とした美学

•バクロック:盛り足した爆笑

どっちも帰ってくる主題が命!」


優子「以上、**“数字付き低音”ならぬ“数字付き爆笑”**でした。**完全終止——!」

二人でジャーン!


拍手、口笛、床ドンの嵐。

誰かが絞り出す。「……結論、バロックなんかギャグなんかわからん。でも、どっちも気持ちいい。」


光子と優子、ハイタッチ。

爆笑発電所、今夜も定格出力オーバー。ラウンジの空気が、音楽と笑いでぽかぽかと温まっていた。




ラウンジ落語大会「バクロック一席」


夜、寮のラウンジ。

昼間の「バロック×ギャグ講義」で腹筋をやられた学生たちが、まだ笑い疲れを引きずりながら集まってくる。

そこへ光子と優子が、和傘と扇子を手に登場。



導入


小雪「ねぇ、みっちゃんとゆうちゃんって、落語もやっとるんやろ? 見てみたい〜!」

ソフィーア「ワタシも!ニホンの“ハナシ芸”、すごくおもしろいデス。声のテンポとか、まるで音楽みたい!」


光子「じゃあ、せっかくだけん……」

優子「うちらのお父さんネタで一席いってみよっか!」


会場どよめく。

「タイトルは……『美の焼酎とナルシスト親父』!」


二人、即席で座布団を並べ、姿勢を正す。

光子=三遊亭ぴか葉、優子=笑福亭ゆるね。



一席:『美の焼酎とナルシスト親父』


ぴか葉(光子)

「え〜、本日は“美の焼酎”いう、たいそう香ばしか親父の話ば一席。

うちの父ちゃん、朝から鏡見ながらこう言うとよ。

“おぉ〜、今日も俺、国宝級やな〜!”」


(客席クスクス)


ゆるね(優子)

「しかもそれを**鏡前組曲第一番『ナルシスト・モーニング』**て名づけとるんよ!」


ぴか葉

「“俺の眉毛はバッハのカデンツ、まつ毛はヴィヴァルディのリタルダンドや!”て叫びよる。」


ゆるね

「なんやそれ、顔面が四季か!」


ぴか葉

「極めつけは焼酎のラベル。

『美の焼酎〜俺を映すボトル〜』て書いてあって、裏面に“開栓の際は俺の許可を得よ”て。」


(爆笑)


ゆるね

「ある日、母ちゃんが言ったんよ。“アンタ、もう飲みすぎやけん、焼酎隠すよ”て。」


ぴか葉

「そしたら父ちゃん、“俺の美が冷蔵庫に封印された!”て号泣。」


ゆるね

「でもね、その夜……冷蔵庫から“カンパ〜イ!”て声がしたんよ。」


ぴか葉

「見に行ったら、父ちゃん自分の顔ラベルごと冷蔵庫ん中に入っとったと!」


(会場爆笑。ソフィーア、涙をぬぐう)


ゆるね

「しかも、その状態で言うと。“この冷気が俺をよりシャープにする!”て。」


ぴか葉

「どこの冷蔵庫アイドルや!」


(客席、拍手喝采)



オチ


ぴか葉

「最後に父ちゃんがこう言うたんよ。“美は凍っても、笑いは溶けん!”」


ゆるね

「ほんで母ちゃんが返した。“はいはい、氷点下のナルシストおつかれさん。”」


二人「おあとがよろしいようで!」


(ドン!)



エピローグ


拍手と歓声の中、ラウンジは爆笑の渦。

小雪「すごい……落語なのに音楽のリズムがある!」

ソフィーア「バロックとギャグとラクロ…?いや、**ラクロック!**新しいデス!」


光子「お父さん、これ聞いたら“世界進出決定やな〜”って言うやろね。」

優子「いや、もう冷蔵庫でワールドツアーしとるけん!」


——笑いの止まらぬラウンジ。

バロックでもロックでも、

そして落語でも、

双子姉妹の“笑いの通奏低音”は、今日も響き続けるのだった。





優子ゆるね:「いやもう、クラシックもバロックも落語も漫才も……気づいたら“笑いの総合商社”になっとるやん!」

光子(ぴか葉):「うちらの会社名、“株式会社お笑い交響曲”にしたほうがよくない?」

ソフィーア:「スゴイ、クラシックもギャグも“ハーモニー”でつながってるデス!」

小雪:「もはやジャンル越えどころか、宇宙行きそうやもんね。」


優子:「しかも社訓は“腹筋崩壊は社会貢献”!」

光子:「そして、企業理念は“笑いは再生可能エネルギー”!」

(全員ドッ)


小雪:「あ〜もう、お腹痛い……音大なのに整骨院通いコースやん!」

ソフィーア:「でもネ、みっちゃんとゆうちゃんがいると、どんな音楽も“笑顔で終止形カデンツァ”になるネ!」


光子:「……あ、それええこと言うやん。うちら、笑いの通奏低音、今日も鳴らし続けよっか。」

優子:「ほんなら次の新ネタ、“笑撃のバロック協奏曲”で決まりやね!」


ラウンジ中が拍手と爆笑で包まれた。

——爆笑発電所、今夜もフル稼働。

クラシックもギャグも、全部エネルギーに変えて。




【爆笑発電所・福岡支所から緊急着信】


ラウンジに突然響く“ピロリン♪ピロリン♪”の通知音。

画面にはでっかく——

**「爆笑発電所 福岡支所より通信」**の文字。



シーン1:まさかの四重奏着信


光子「えっ……まさか、うちらの後継者部隊?」

優子「来たばい……“チビ&ジュニア・コンビネーション”や!!」


画面に映ったのは、満面の笑みの4人。

穂乃果ほのか水湊みなと春介しゅんすけ春海はるみ



博多南小学校爆笑通信(穂乃果&水湊)


穂乃果「きょうの放送委員会で、“先生のモノマネ選手権”したとよ!」

水湊「俺、延岡先生の“おこる前の深呼吸”完コピしたら、教室大爆笑〜!」

(すぐさま再現:大げさな深呼吸→“まだ怒ってな〜い”顔)


光子「出た!“前フリ呼吸芸”や!」

優子「将来有望やね〜。ツッコミ筋も仕上がっとる!」


穂乃果「次は“音楽室の幽霊”ネタ〜!」

水湊「実は……幽霊ちゃう!リコーダー忘れたワイの寝ぼけやった〜!」


(寮生、爆笑で椅子から転げる)



幼稚園爆笑通信(春介&春海)


春介「せんせいが“静かにお昼寝しよ〜ね〜”って言ったけん……」

春海「しゅんしゅけ、おならブーしたぁぁぁぁ!!」

(爆音再現、ブーーッ!)


光子「きたぁーー!幼稚園のおならブー伝承者!」

優子「しかも継承スピード早すぎやけん!」


春海「だって、ブーは愛のしるしやもん♡」

(全員崩れ落ち)



ラウンジ壊滅


寮生A「ダメだ……腹筋ピキッた……」

寮生B「午後の講義?……整骨院直行便です……!」

ソフィーア「ワタシの腹筋、もはや“無伴奏組曲ピキ短調”!」

小雪「笑いで筋肉痛とか、音大で初めて聞いたし!」


光子「よし、午後の講義テーマは変更!」

優子「“笑いによる身体的影響とその治療法”で決まり!」



ナレーション:

こうして——爆笑発電所・福岡支所からの通信は、

東京・音大寮の腹筋を全滅させたのであった。


午後のキャンパスには、

「笑いすぎによる整骨院渋滞発生中」という張り紙が貼られ、

学生たちはしばし療養兼リハビリ笑いに入るのであった——。




2043年春 ― 爆笑発電所・福岡支所より通信到来!


東京の音大ラウンジ。

光子(21)と優子(21)が昼食後のまったりタイムを過ごしていると、

ラウンジの大型モニターが突然点灯——。


《着信:爆笑発電所 福岡支所》


光子「ん?まさか……」

優子「来たねぇ、チビツインズ&ジュニアコンビの時間が。」


画面には、**穂乃果(ほのか・11歳)・水湊(みなと・8歳)・春介(しゅんすけ・6歳)・春海(はるみ・6歳)**の4人が満面の笑みで登場!



博多南小学校爆笑通信(穂乃果&水湊)


穂乃果「きょうの学校で“朝のスピーチ”当番やったけん!」

水湊「俺、“春が来た”を替え歌したったとよ〜!」


(替え歌:「♪春が来た〜どこに来た〜校長先生のアタマに来た〜」)


光子「おいおいおい!それ校長先生大丈夫やったと!?」

穂乃果「ニコニコして“ユーモアも教育の一環”って言いよった!」


(寮生、爆笑)



幼稚園爆笑通信(春介&春海)


春介「きょうは“おにごっこ”したっちゃけど、うちの春海が——」

春海「つかまえた人に“おにパンチ”って言って、全員逃げた〜!!」


(爆笑+悲鳴)


優子「いやいや、“おにパンチ”はスポーツやないとよ!」

春介「しかもせんせいまで逃げたけん、園庭カオスばい!」


(寮生たち、全員椅子から落ちる)

ソフィーア「もはや幼稚園コントが完成してマス!」



爆笑コント第二幕:「未来のデート講座」


穂乃果「将来ね〜、春介くんとデート行くなら?」

春介「うーん……動物園!で、ペンギンと一緒に歩くっちゃ!」

穂乃果「うち、ペンギンより歩くの早いけんね!」

(ツッコミ炸裂!)


光子「でた、“恋愛リアリティ番組 in 幼稚園”!」

優子「もはや笑いとときめきの融合体や!」



寮壊滅


寮生A「もう無理……腹筋ピキピキ音鳴ってる……」

寮生B「午後の講義?……無理……整骨院……予約とれん……」

ソフィーア「爆笑マグニチュード……10超エネルギー……」


光子「このままじゃ寮が“腹筋断層帯”になる!」

優子「次の地震速報:“笑いによる震度7(寮限定)”やね!」



エピローグ


光子「まさか博多南支所が、ここまで進化しとるとはね。」

優子「うちらのDNA、完全に笑い遺伝子として受け継がれとるね。」


春介「次は“ジュニア発電所ライブ”するっちゃ!」

春海「タイトルは“笑いの循環エネルギー”で決まり!」


ラウンジ中から大歓声。

——こうして、2043年春、爆笑発電所は世代を超えてフル稼働中。

日本の腹筋に、また新たな伝説が刻まれたのだった——。





──2043年春、音大寮ラウンジ。


モニターが「爆笑発電所・福岡支所からの通信、終了しました」と表示されると、静寂……ではなく、笑いの残響だけが部屋に残っていた。



笑い尽くした後の静けさ(?)


光子「……はぁぁ……もう無理。笑いすぎて腹筋どっか行ったわ……」

優子「うちも。ふにゃふにゃで立てん。今、“音大”やなくて“お笑い養成所”やね……」


ソフィーア、机にもたれかかって

「ハラ……イタ〜イ……でもシアワセ……!」


小雪「ふふっ……笑いすぎて涙出すぎて、もはや“感動ドキュメンタリー”状態やん」



まるで「笑い明け」


誰からともなく、カフェコーナーに移動して温かいカフェオレを入れ始める。

寮生たちはみんな、ぐにゃ〜っとソファにもたれ、魂が抜けたような顔。


優子「なぁ……あの子ら、ほんとすごくなかった?」

光子「うん。もう“次世代爆笑発電ユニット”やね。電力会社に登録できるレベル。」


ソフィーア「ハルミちゃんの“羽は反省に使う羽!”が頭から離れません……」

(全員、思い出し笑いで再び悶絶)



締めのひとこと


光子「……はぁ……もう1日分のエネルギー、全部使い果たしたね……」

優子「ほんと。笑いすぎてカロリーも消費したけん、これ“エコ発電”やね」


寮生B「まさに爆笑発電所・東京本社。稼働率120%……」

小雪「もう、寝る前に腹筋に湿布貼っとこ……」


──2043年春。

音大寮の夜は、笑い疲れた静けさと、心の温かさに包まれていった。





学会発表が“学会爆笑”になった日 ――「笑いの科学」口頭発表記


国際パフォーミングアーツ科学会・春季大会。

シンポジウムC会場の電光掲示板に、こう出た。


「笑いは“同期現象”か?—呼吸・拍・視線のミクロ同期と集団伝播」

発表者:小倉光子(作曲科)・小倉優子(声楽科)


係の人がマイクを差し出す。照明がわずかに落ち、スライド1枚目。

白地に、ほんの短い一行だけ。


「笑いは生理現象、だけど設計できる。」


会場の前列には、生理学者、音響学者、舞台芸術学者。後列には学生や取材陣。

二人は深く一礼して、同時に口を開いた。



1. 導入:笑いは“合わせ技”で起きる


光子「本研究は、呼吸(吸気・呼気の波形)、拍(音楽的ビートと話速)、視線アイコンタクトのタイミングの三要素が、一定の位相で“そろう”とき、爆発的に笑いが生じる――という仮説を検証しました」


優子「つまり、笑いは『ネタ』単体じゃなく、同期で増幅されるってことです。うちらはこれを**“爆笑発電所モデル”**って呼んどります」


客席がクスッと揺れる。まだウォームアップだ。



2. 方法:測ったのはネタじゃなく“身体の揺れ”


スライドが切り替わる。図表だらけ、でも見やすい。

•被験者:音大寮生・一般被験者 計N=128

•指標:呼吸波形(胸部ベルト)、顔筋EMG(大頬骨筋・眼輪筋)、HRV、視線トラッキング、笑声の開始時刻

•刺激:同一ボケを、・視線・声の高さだけ変えて提示(台本は全く同じ)

•条件:①無伴奏 ②低速ビート ③中速ビート ④高速ビート ⑤“ズラし間”(0.2秒遅らせ)


光子「『内容は同じなのに、なんで笑いが変わる?』を、身体データで見にいきました」


優子「なお、博多弁条件は全条件で有意にウケが良い結果が出たことを先に謝ります。すんません」


すでに二度目のざわつき。



3. 結果:0.2秒の“間”が笑いを爆増させる


スライドには三本の波が重なる。呼吸、拍、視線。縦線がパンチラインの瞬間。

•“ズラし間”0.2秒:笑声立ち上がりまでの潜時が短縮(-180ms)、笑声ピークは+31%増

•中速ビート(90–100BPM):呼気ピークとパンチラインが一致すると笑い最大

•視線:パンチライン-400〜-200msの“外し視線”→着地でバチッと合うと、伝播速度が約1.7倍


優子「まとめると――息が合った時、人は笑う。比喩じゃなくて、ほんとに“息”が合っとった」


光子「そして“間0.2秒”は、呼気の“笑いやすい窓”にピタッとハマる。作曲的に設計できる間です」


会場の学者たちが、前のめりになる。

ここで、二人は危険なスライドを出す。



4. 実演(Live):同期させる→外す→また合わせる


優子「じゃ、1分だけライブ実験やります。手拍子で100BPMお願いします。1・2・3・4…」


光子がリードする。会場は素直に手拍子を始めた。

二人は同じ文を、間だけ変えて言う。


1回目(わざと外す)

優子「先生、今、咳してよかです?」(パンチラインが呼吸に乗らず、笑いまばら)


2回目(間0.2秒で着地)

光子「先生、今、…咳してよかです?」(呼気ピークと同時に着地、会場どっ—ん)


最後に視線外し→着地を加える。

二人は同時に視線を床へ外し、パンチの瞬間に客席中央へ“合わす”。


会場、崩壊。

学者席でメモを取っていた教授の肩が震えだし、後列は笑い声が連鎖。

司会が慌てて「静粛に…」と言いかけて、自分で吹き出す。



5. 考察:“笑い”は芸ではなく同期工学


光子「内容×タイミング×視線=笑い。内容を磨くのは当然として、呼吸と拍の設計で“再現性”が上がる」


優子「つまり、落語にも漫才にも、フォルテもリタルダンドもある。笑いは音楽にめっちゃ似とる」


スライドには、シンプルな式が残る。


L = f(content) × g(timing, breath) × h(gaze, group)



6. Q&A(という名の第2部)


質問1:生理指標は笑いの因果を示すのか、相関か?

光子「相関です。因果の一端は意図的な“間操作”→波形変化→笑声増で示唆。ただし更なる介入研究が要ります」


質問2:文化差は?

優子「予備実験で英語話者に視線の外し→着地は有効でした。方言効果は未検証。今度“関西弁”“津軽弁”も共同研究したいです」


質問3:実演もう一回!

会場「(拍手喝采)」

司会「……そ、そういう学会じゃないんですが……少しだけ」


二人が一礼して、30秒だけ追加のショート。

爆笑。

司会者、膝に手をついて前屈み。「だ、だめだ……」



7. 終幕:ポスター前が“握手会”になる


発表を終えてポスター会場へ移動すると、研究者の列。

「EMGの生波形、共有いただけます?」「データ可視化のコードは?」

それと同じ頻度で「サインください」「共同研究しましょう」「明日の特別講義でデモを…」


優子(小声)「ここ、学会よね?」

光子(小声)「うん。爆笑発電所・臨時出張所になっとる」


最後に、世話人代表が言った。


「あなたたちの発表は、笑いが“技術”になりうると示した。…そして今日は、その技術で学会を壊した。最高だ」


会場、拍手。

笑い疲れた研究者たちの頬は、どこか子どもみたいに緩んでいた。



付記:当日の配布レジュメ(抜粋)

•間0.2秒が最大効果、ただし個体差±0.1秒

•**中速ビート(90–100BPM)**が最も呼吸とパルスの一致率↑

•視線:**外し→着地(-300〜0ms)**で笑い伝播速度↑

•応用:教育現場の“アイスブレイク”、医療の“痛み知覚の緩和”、チームビルディング等



そして夜。

二人は宿の部屋で、湯気の立つお茶を前に、同時にふぅと息を吐いた。


光子「学者さんたち、可愛かったね」

優子「うん。“息が合う”って、やっぱり幸せの合図やね」


その息は、今日いちばん美しい同期だった。




全国を笑わせた「学会発表」—ニュース速報から始まった爆笑の連鎖


その日、昼過ぎのニュース速報が流れた。


【速報】音大生双子が国際学会で“爆笑連鎖”を引き起こす

会場の研究者、笑いすぎて発表中断。ネイチャー誌が緊急特集へ。


アナウンサーが笑いをこらえながら原稿を読む。

「東京音楽大学の学生、小倉光子さん・小倉優子さんが本日発表した“笑いの同期現象”の研究が、世界的反響を呼んでいます。学者たちの笑いが止まらず、会場が一時騒然となるハプニングに──」


ニュース映像には、スーツ姿の教授たちが机に突っ伏して笑う光景。

一方で、発表者の光子と優子は真面目な顔でスライドを指し示している。

──完全に“笑いと科学の融合”だった。



ネイチャー誌が異例の掲載


翌週、世界中の研究者が仰天した。

英科学誌「Nature」に、特集記事が掲載されたのだ。


タイトル:


“Synchronization of Laughter: The Laugh Power Plant Phenomenon”

by Mitsuko Ogura & Yuko Ogura, Tokyo College of Music


本文には、こう記されていた。


「彼女たちは笑いを“生理的共鳴現象”として再現可能にした。

笑いが文化を超える“共通言語”であることを、実験とライブで示した。

そして、科学者たちを笑わせた最初の発表者となった。」


写真には、会場で拍手と涙の中に笑う学者たちと、ピースサインをする光子・優子。

キャプションにはこう添えられた。


“The moment science met comedy.”

(科学が笑いと出会った瞬間)



日本のテレビ・SNSはお祭り騒ぎ


翌日。

ニュース各局は「小倉姉妹・学会バズり現象」をトップで扱った。

•NHK:「新たな文化発電、笑いが科学を動かした」

•日テレ:「笑いが世界共通の波形!?爆笑ツインズ、世界を震わせる」

•テレ朝:「研究より研究者が壊れた!?笑いすぎて会場崩壊」

•SNSトレンドでは #爆笑発電所 が1位、#学会で腹筋崩壊 が2位に。


コメント欄には、


「学会で爆笑とか聞いたことないwww」

「Natureに笑いの研究ってどういうことwww」

「真面目な顔して笑わせるスタイル、完全に芸術」

「科学界まで整骨院送りwww」


と、世界規模の“腹筋痛報告”が相次ぐ。



学会からの公式コメント


「小倉姉妹の研究は、科学的ユーモアの可能性を示した。

ただし次回から、笑い過ぎによる安全管理体制を強化します。」


「彼女たちのデモにより、笑いが脳波・呼吸リズムの同期に作用することが確認されました。

…それにしても笑い過ぎた。」


学会の記者会見で、発表した教授が思い出し笑いで話せなくなり、司会者が涙を拭く姿が再びニュースになった。



音大寮では“凱旋笑撃報告会”


光子「まさか“ネイチャー掲載”って、ギャグじゃなく現実になるとはね」

優子「うちら、もはや“芸術と科学のハイブリッド生命体”やね」


寮生たちは、テレビに映る2人を見てまた大爆笑。

ソフィーア「世界の科学者が“笑い疲れ”になるなんて、あなたたち、本当に危険です!」

小雪「研究って、こんなに楽しくていいのかって思えた!」


光子「うちら、笑いのエネルギーで電力発電できるかもしれん」

優子「いや、それもう次の研究テーマやね。“笑いによる再生可能エネルギー”」


ラウンジは、またも腹筋崩壊研究所状態。



エピローグ:科学と笑いの境界線が、消えた日


世界中の学術機関から共同研究のオファーが殺到。

スイスの神経科学研究所、MITメディアラボ、ウクライナのソフィーアの母校からも招待メールが届く。


ネイチャー誌の編集後記には、こう結ばれていた。


“They didn’t just study laughter.

They reminded us that laughter is humanity’s purest harmony.”

(彼女たちは笑いを研究したのではない。

笑いが人間の最も純粋な調和であることを思い出させてくれたのだ。)






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