成人式
新春・爆笑発電所、全員集合
居間いっぱいに、湯気とお出汁の香り。
玄関がガラリと開いて、翼と拓実が顔を出す。
翼「あけおめ〜。入るよー!」
拓実「おじゃましまーす!」
優子「来た来た!座りんしゃい!」
光子「ほら、手ぇ洗ってうがいして。新年ギャグは喉が命やけん!」
ちゃぶ台には三家のおせちがずらり。
黒豆のきらめきも、伊達巻の断面も、まるで舞台照明みたいに艶やかだ。
お父さん(優馬)「去年は光子と優子の婚約もあってな、こうして皆が元気に集まれて、よか年の始まりや。健康第一、笑顔満タンでいこうや!」
一同「かんぱ〜い!」
箸が進むたび、思い出話と笑い声が波のように寄せて返す。
小倉家のお煮しめはやさしい。青柳家(翼)の鯛の昆布締めはキリッと決まる。柳川家(拓実)の牛八幡巻はコク深くて、ついつい箸が反復横跳び。
春介(5)「これ、うんまか〜!」
春海(5)「だてまき、ふわふわやねぇ〜」
ほのか(新6年)「しゅんすけ、口についとる…ほら、拭いちゃる」
みなと(新3年)「はるみ、これ半分こしよ」
春海「ありがと、みなと!」
食後は、博多駅“メトロ→メロメロ”コントの続きが自然発生。
春介「次は“メロメロ各停”で、停まる駅は“だいすき前”〜!」
春海「“ギャグ横丁”〜“腹筋崩壊”〜“整骨院前”〜に停まります〜!」
翼「ちょ、整骨院前は通過せんね?」
拓実「いや、そこは各停必須やろ!」
優子「乗り越したら“湿布ヶ丘”行きやけん!」
光子「終点“笑いの泉”までご乗車ありがとうございます〜!」
居間がホーム、こたつが車両、座布団が指定席。
チビ組が車掌、大学生組が車内アナウンス、パパママ祖父母は拍手と合いの手係。
お母さん(美鈴)「ほのかちゃん、春介にピトってしとるねぇ〜」
ほのか「だって、しゅんすけ、かわいかもん」
お父さん(優馬)「春海とみなとくんも、よかコンビやの〜」
みなと「ぼくら“ミニ発電所”チームです!」
春海「ピカッと爆笑、点灯〜!」
翼と拓実が腕時計をちらり合わせて、目配せ。
二人の視線の先では、光子と優子がチビ組を抱き上げ、ぎゅむっとハグ。
翼(小声)「…この景色、来年も、再来年も守ろうや」
拓実(小声)「当たり前やろ。家族、増えてもええな」
翼「増えたら“特等席”争奪やけどな」
拓実「負けんぞ」
優子「そこの二人、何コソコソ作戦会議しよると?」
光子「“特等席”は抽選です!」
一同「あはははは!」
障子越しの冬陽が、金箔みたいにきらきら差し込む。
笑いであったまった空気の中、今年の初日が穏やかに傾いていく。
お父さん(優馬)「さ、初詣行く前に、もう一杯お茶ばい。正月はまだまだこれからやけん。」
全員「はーいっ!」
――こうして、小倉家×青柳家×柳川家、三家合同“新春・爆笑発電所”は、
福の神もニヤける賑やかさでスイッチオン。
5歳のチビ発電所と、新6年&新3年の“アシスト隊”、そして大学生の“司会進行”が織りなす、
一年の笑いだし。
今年も、満タン。
未来予想図はカオスばい!—お正月・妄想コント大会
居間にこたつ、みかん、そして笑い声。
穂乃果と春介が並んで絵本を閉じた瞬間、なぜかスイッチが入った。
穂乃果「ねぇ春介、もし将来うちとけっこんしたら、朝ごはんはパン派?ごはん派?」
春介「うーん…どっちも好きやけん、“パンごはん”作る!」
光子「ちょ、ハイブリッド!?」
優子「炭水化物連合会が歓喜するやつやん!」
美香が台所から顔を出して、ふふっと笑う。
美香「ませとるね〜。でも“パンごはん”はやめときんしゃい、栄養バランスが崩壊するけん。」
優馬「お父さんは“明太パンごはん”なら賛成やけどな!」
美鈴「はいはい、優馬。今は妄想コントの時間よ。」
そこで水湊と春海が、待ってましたと言わんばかりに手を挙げる。
春海「じゃあ、うちらの番!もし水湊くんとけっこんしたら—」
水湊「ぼ、ぼくは…春海ちゃんのために、毎朝ラジオ体操第一・第二フルコンプする!」
春海「健康第一のプロポーズ!?」
光子「渋いとこ突いてくるねぇ!」
優子「将来有望“体育系ダーリン”やん!」
穂乃果×春介の妄想はさらに暴走。
穂乃果「春介はお仕事なにすると?」
春介「“ギャグ研究者”。毎日、新作を3ネタ提出します!」
優馬「それ、家が爆笑発電所から核融合炉になるやつや!」
美鈴「整骨院と提携しとかな間に合わんねぇ…」
水湊×春海も負けとらん。
水湊「ぼくはパンの耳でスズメさん呼べる“すずめ語”を習得する!」
春海「ほら来た、環境共生型ダーリン!」
優子「SDGs(すごく・だいすき・ギャグ・推進)!」
光子「略し方、独自規格すぎ!」
ここで、即席“結婚宣言セレモニー”が始まる。
タオルをベールに、紙コップがマイク、こたつがバージンロード。
春介(胸を張って)「穂乃果さん、ぼくは毎日うにゃだらぱ〜で笑わせることを誓います!」
穂乃果(照れ笑い)「じゃあうちは、あじゃたらぱ〜で受けて立つけん!」
光子・優子(同時に)「相性100点!」
水湊(緊張しつつ)「春海ちゃん、ぼくは宿題を“前日じゃなく前々日に”終わらせることを誓います!」
春海(感動して)「…責任感の塊やん…好き…!」
美香「そこ!? でも母はそういうの好きよ。」
と、ここで“親族代表挨拶”タイム(もちろん妄想)。
優馬「新郎新婦…ならぬ新キッズの皆さんへ。笑いは家庭の空気清浄機。吸って吐いて、心のPM2.5ゼロ!」
美鈴「名言風に言うたけど、要は“散らかしたら片付けんしゃい”よ?」
一同「そこ現実〜!」
締めは双子MC。
光子「本日の妄想式典は、将来の保証は一切ございませんが—」
優子「今この場の笑顔は100%保証やけん!」
春介・春海・穂乃果・水湊(揃って)「せーの——“もーれおしあわせばい!”」
こたつがドンと揺れるほどの大歓声。
笑い声に包まれたリビングで、美香がぽつり。
美香「—ね、うちらも幼稚園のころ、こんなふうに“未来ごっこ”したらよかったかもね。」
光子「今からでも間に合うよ。未来は妄想から始まるけん。」
優子「まずは“パンごはん”却下から始めよか。」
一同「そこは即答なんや…!」
家族の初笑いは、今年も万全。
“妄想”はまだ“約束”じゃないけれど、今ここで交わした笑顔は、ちゃんと本物だった。
成人式スピーチ原稿(福岡・新成人代表)
—光子&優子(掛け合い版/まじめ7:ギャグ3)
光子
新成人のみなさん、そして見守ってくださるご家族・関係者のみなさん、本日はありがとうございます。福岡で生まれ育ち、こうして“おとな”の入り口に立てたことを、心から誇りに思います。
優子
まず最初に、育ててくれた家族へ。夜食の差し入れ、進路に迷った夜の長電話、落ち込んだ時の一杯の味噌汁——全部がわたしたちの土台です。お父さんお母さん、そして支えてくれたすべての人へ……「よくここまで連れてきてくれた」。本当に、ありがとう。
光子
わたしたちは音楽と笑いを仕事にしています。練習は地味で長い。でも、積み上げの先にたった一瞬、会場全体が同じ呼吸になる時があります。音がそろう、心がそろう。その瞬間に、わたしたちは「大人になるって、誰かの時間と希望を預かること」だと学びました。
優子
ここで少しだけ、博多弁で。
「みんな、ここまで来た自分ば、よう頑張ったね。失敗してもよか。転ばんごとやなく、転んだ後の立ち方ば磨いていこうや。」
(会場・拍手)
光子
福岡は、挑戦者の街です。PayPayドームで声が枯れるまで応援した夜も、屋台で知らない人と肩を並べた夜も、すべてが背中を押してくれた。わたしたち新成人は、この街から学んだ“粋”と“やさしさ”を、次の世代へ手渡します。
優子
ここで、少しだけ笑ってくださいコーナー。
成人の誓いを3つ用意しました。
1つめ。「時間を守る」——(時計を見る仕草)遅刻の言い訳に“渋滞”と“ペットの不機嫌”は使いません。
2つめ。「健康を守る」——夜更かしの友・カフェインとは適切な距離感で。
3つめ。「人を笑顔にする」——SNSで怒りを拡散するより、現場で手を差し伸べるほうが、だいたい早い。
(クスッ→拍手)
光子
笑いはぜいたく品じゃありません。心の酸素です。つらいニュースが続く時代だからこそ、わたしたちは平和を選び、対話を選び、ユーモアで凍った空気を溶かす大人でありたい。
優子
多様性についてもひと言。ちがいは“間違い”じゃなく“資源”。得意も不得意も、背景も価値観も、寄せ集まるほど社会は強くなる。新成人のわたしたちは、違いを“面白がる力”を鍛えます。
光子
最後に、未来への約束。
—挑戦の前で足がすくんだら、一歩だけ進む。
—迷ったら、困っている人の側に立つ。
—成果よりも、誠実さで評価される大人になる。
優子
そして、この街への約束。
「笑顔の絶えん福岡ば、いっしょに作っていこう。」
わたしたちの音と笑いで、みんなの月曜日を、ほんの少しだけ軽くします。
光子・優子
新成人代表として、ここに誓います。
生まれた場所を誇りに、出会った人を宝に、未来へ笑顔を手渡します。
本日はありがとうございました。
◆ 福岡の冬の夜 ― 実家リビングにて
こたつの上には、湯気の立つカップとノートパソコン。
窓の外では、遠くから博多駅前のイルミネーションがちらちらと瞬いている。
光子と優子は並んで座り、成人式のスピーチ原稿に最後の手を入れていた。
光子「……“笑いはぜいたく品じゃありません。心の酸素です”……よし、ここ、語尾もうちょい優しくしたほうがええかな?」
優子「うん。“心の酸素”って言葉、好きやけん。けど、“ぜいたく品”ってとこ、ちょいキツかもね。」
光子「じゃあ、“特別やなくて、誰でも吸える空気です”とかどう?」
優子「おっ、よかねぇ。うちららしいやん。」
リビングの奥から、美鈴が顔を出す。
美鈴「あんたたち、ずっと集中しとるねぇ。ココアもう一杯いる?」
光子「いるー!糖分補給は命やけん!」
優子「原稿よりも“カフェイン原稿”ってね。」
美鈴「はいはい、ギャグは控えめにしとき。成人式やけんね。」
隣の部屋から、お父さん・優馬の声が飛ぶ。
優馬「お父さんにも見せてみぃ!大人の男の意見、聞かんといかんやろ?」
光子「いや、なんかイヤな予感しかしないけど?」
優子「“お父さんのスピーチ講座”って、毎回オチが迷子なるやん!」
優馬「ほら出た偏見!」
美鈴「偏見やなくて、事実よ。」
家族の笑い声がこたつの湯気に溶けていく。
光子は画面を見つめ、指先でキーを叩いた。
“福岡は挑戦者の街です。わたしたちは、この街の“粋”と“やさしさ”を、次の世代へ手渡します。”
光子「……できた。」
優子「ほんとやね。うちら、笑いながらここまで来たけん。」
美鈴「あんたたちらしいスピーチやねぇ。」
優馬「うんうん、“涙と笑いのハーモニー”って感じやな。」
光子「お父さん、それ、タイトルに使えるね!」
優子「いや、それは“お父さんのナルシスト組曲”やろ!」
優馬「それはそれで名曲やぞ!」
美香が隣のソファから苦笑しながらスマホで撮影していた。
美香「これ、次のファイブピーチ★のドキュメンタリーに使えそうやね。」
光子・優子(同時に)「やめてぇぇぇ!」
笑いの中に、あたたかい夜が流れていく。
翌朝、まだ薄暗い博多の空に、冷たい冬風が吹く。
新成人の代表として立つ日——
光子と優子は、自分たちらしい“笑って泣けるスピーチ”を携えて、次の一歩を踏み出そうとしていた。
晴れ着と覚悟 — 博多の成人式
冷たい冬晴れ。会場の前は色とりどりの振袖とスーツでいっぱいだった。
光子と優子は、同じ色味の帯締めを結び合いながら、深呼吸を一つ。
「行こっか。」
「うん、行こ。」
ホールに入ると、懐かしい同級生の笑顔、そして——少し“やんちゃ”の匂い。式が始まると、市長のあいさつに被さるように、後方からヤジが飛んだ。
「さっさと帰れー!」
「うるせぇぞ、このクソジジイ!」
空気が一瞬ざわつく。司会がなだめるが、今度は写真撮影のフラッシュ、通路での大声通話、投げ捨てられたペットボトル。会の秩序が、少しずつ崩れていく。
やがて進行はクライマックス、光子と優子の新成人代表スピーチ。
壇に上がる足音。マイクの前で一礼——その瞬間、別の声が飛ぶ。
「そこのおねぇちゃん、今日の夜デートしよーや!」
「こっち向けって!」
ざわ……と会場が揺れた。
光子は一歩、前に出る。振袖の袖が静かに揺れる。優子はマイクの音量を少し上げ、会場全体に届く声で、はっきりと言った。
⸻
「やめんね。今は“あなたひとりの時間”やなか。みんなの晴れの日やけん。」
一拍、置く。ざわめきが収束していく。
「大人になったっち言うても、急に偉くなるわけじゃなか。けど、“人の話を聞けること”“場を大事にできること”は、今日からはっきり“あなたの責任”になると。」
光子も続ける。声はやさしいが、芯がある。
「ヤジを飛ばす勇気があるなら、誰かを守る勇気に変えられるっちゃん。通路に転がったペットボトル、拾えるのも“勇気”。今、拾ってくれたら、それが“最初の一歩”やん?」
後方で、数人が立ち上がる。ペットボトルが回収され、通路が開いた。
さっきまで笑っていた“やんちゃ組”の目つきが、少しだけ真剣になる。
優子がまっすぐに会場を見渡す。
「それと——さっき“デート”誘ってくれた人。ありがと。でもな、わたしたち、ここに立っとるのは“モテるため”やなか。“責任”ば話すためやけん。そっちはLINEで丁寧にどうぞ。いまは式、頼むね。」
クスッ、と会場の笑い。緊張がほどけ、空気が戻ってきた。
司会が小さく深呼吸し、うなずく。
光子と優子は、もう一度礼をして——スピーチを始めた。
⸻
新成人代表スピーチ
「本日は、私たち新成人のために、この場を整えてくださったすべての方に、お礼を言わせてください。ありがとうございます。」
「わたしたちは、福岡で育ちました。明太子の辛さに負けん、屋台の湯気みたいにあったかい街です。けど、あったかさは勝手には湧いてこん。誰かが“火を守っとる”けん、いまも暖かいんです。」
「大人になるって、“火をもらう側”から“火を守る側”になることやと、今日あらためて思います。家族の火、地域の火、仕事場の火。時々、風が強くて、火が消えそうになります。そんな時は、どうか隣の人の風よけになってください。自分が弱いときは、“助けて”って言ってください。」
「笑いはぜいたく品やありません。心の酸素です。苦しいときほど、一緒に笑える人が必要です。今日、この会場で起きたことも、きれいごとだけじゃ語れん“現実”です。でも——拾い直したペットボトルみたいに、態度は拾い直せる。言葉も拾い直せる。大人は、いつだってやり直せる。」
「最後に。わたしたち新成人からの約束です。
“人の話を聞くこと”を、礼儀やなくて“尊敬”として続けます。
“面白がること”で、社会の温度を一度上げます。
そして“間違えたら謝ること”を、かっこ悪いことやなくて“強さ”として選びます。」
「今日、ここにいる全員で、福岡をもっとたくましく、やさしく。
——大人、始めます。」
深い一礼。
拍手が、最初は前列から、それから会場の後方まで、波のように広がった。
先ほど騒いでいた一団も、無言で手を叩いている。
一人が、小さく「悪かった」とつぶやいたのを、光子は聞いた気がした。
⸻
式は、滞りなく終わった。
会場を出る頃、夕陽が振袖の柄にやわらかく差し込む。
同級生たちが次々と寄ってくる。
「さっき、刺さった。ありがとう。」
「うちも、やり直せる大人になりたか。」
光子と優子は、笑ってうなずく。
「よかよ。ここからやけん。」
階段を降りる二人の背筋は、まっすぐだった。
博多の冬空は澄み、遠くに屋台の湯気が立ちのぼる。
今日燃やした小さな“火”は、確かに、誰かの中で灯っている。
◆ 成人式の夜 ― 小倉家にて
夕方、冷たい風が玄関をくぐる。
振袖を着たままの光子と優子が「ただいま〜」と声をそろえると、家の中が一気に明るくなった。
美鈴「おかえり!おつかれさん、よう頑張ったねぇ!」
優馬「ニュースで映っとったぞ。“新成人代表・小倉光子さん、優子さん”って!」
美香「めっちゃ堂々としとったね〜。あのヤジ飛ばしてた人、顔真っ赤やったし。」
アキラ「さすが“博多の双璧”。うちの嫁も見習わなな。」
春介と春海が駆け寄り、振袖の裾を見上げては目を輝かせる。
春介「お姉ちゃん、きれーい!」
春海「おひめさまみたいやね〜!」
光子「ありがとう。今日は“笑いと正論の成人式”やったけんね!」
優子「うちら、ちょっと“喝”入れたけど、最後はみんな拍手してくれて嬉しかったよ。」
食卓には温かいすき焼き鍋。笑い声と湯気が立ちのぼる中、光子がスマホを取り出す。
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◆ SNS & グルチャ報告タイム
光子がX(旧Twitter)に投稿した。
成人しました
今日の式、いろんなことあったけど、みんなで笑顔で終えられてよかったです
「大人は完璧やなくて、やり直せる存在」
そんな気持ちを込めて、これからも笑いと音楽で人の心を温めていきます
#成人の日 #博多 #爆笑発電所
続いて優子も投稿。
晴れ着の袖、ようやく“オトナ”の重みを感じた日
会場で笑ってくれた皆さん、ありがとう。
「笑いは心の酸素」
今日も深呼吸して、笑ってこー!
#成人式2024 #双子成人 #笑いと希望
投稿直後、コメントとリポストの通知が止まらない。
「スピーチ感動した!」「さすが小倉ツインズ!」「泣けて笑った成人式!」
福岡市の公式アカウントまでもが引用リポストしていた。
⸻
◆ グルチャ『ファイブピーチ★+みんな』
奏太「見た見た!あの喝、鳥肌立ったってば!」
小春「でも“LINEで丁寧にどうぞ”のとこ、爆笑した」
由美「あの切り返し、プロやね!」
環奈「テレビ局のスタッフから、“あの双子ちゃんに特番お願いしたい”って連絡きたって!」
塁「まじ? 成人式でオファー出るとか聞いたことないw」
詩織「ほんと、2人ともかっこよかったよ」
郷子(from山口)「うちの吹部の後輩らも“あの双子先輩やばい”言うとった」
温也「“爆笑と礼節の融合”やな。ほんまええスピーチやったわ」
そして春介&春海の音声メッセージが届く。
春介「おねーちゃん、おめでとー!」
春海「はたちになっても、あじゃたらぱ〜しよってね〜♡」
その瞬間、グルチャの全員が「」のスタンプ連打。
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光子と優子は、笑いながらスマホを置く。
光子「……やっぱり、うちらの周り、最高やね。」
優子「うん。これからも、笑いで恩返しせんとね。」
こたつの上で手を合わせる双子。
その笑顔の奥に、**“笑って生きる責任”**という新しい光が宿っていた。
2043年・成人式の夜――報告と余韻
成人式を無事に終え、振袖をそっとハンガーに掛けたふたりは、湯気の立つ白湯で喉を整えると、まずはスマホを開いた。
投稿の下書きは朝のうちに書いておいたが、壇上で起きた“ひと言説教→拍手喝采”事件や、旧友たちとの再会写真を差し替えて仕上げていく。
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SNS投稿(X / Instagram)
投稿文(光子)
成人になりました(2043.01.08)。
たくさん笑って、たくさん謝って、もっと感謝できる20代にします。
式では「笑いは心の酸素」って話をしました。深呼吸みたいに、誰かの不安を一瞬だけでも軽くできる人でいたい。
これからも、音楽とギャグで隣に寄り添います。#成人式 #博多 #爆笑発電所
投稿文(優子)
20歳、スタート!
ふざける勇気と、引き締める覚悟。両方持って前に進むばい。
スピーチ前に騒いどった人には“言葉はナイフにも毛布にもなる”って伝えた。大人になったけん、毛布のほうを選べる人間になりたい。
これからもよろしく!#成人式2023→2043設定 #福岡
添付写真
•振袖ツーショット(赤×藍のコントラスト)
•同級生との集合写真(モザイク配慮)
•スピーチ台に立つ後ろ姿(主催から提供の公式フォト)
リール/ショート(30秒)
•冒頭5秒:息を合わせて深呼吸→「せーの」で会釈
•中盤15秒:拍手が起きた瞬間の音だけ(会場の個人は映さない)
•ラスト10秒:舞台袖で“ハイタッチ→小声で『よーやった』”
反応
•「言葉の毛布、名言すぎ」
•「説教じゃなく“整える”話だった。大人の入口の見本」
•「泣いて笑って息が軽くなった。ありがとう」
•地元局アナの引用RT:「今日の主役たち、見事でした」
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ニュース・ダイジェスト(地元夕方ワイド)
「福岡市の成人式、来場者の一部が騒然とする場面もありましたが、地元出身のアーティスト・小倉光子さん、優子さんが“言葉の力”をテーマに短くも力強いメッセージ。会場は拍手に包まれました」
テロップ:
「笑いは心の酸素」「言葉はナイフにも毛布にもなる」
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家族グループチャット(抜粋)
美鈴(母)
ふたりとも、おつかれさま。あの一言、胸にしみたよ。
優馬(父)
スピーチ100点。最後の間も良かった。晩ごはん奮発するけん帰っておいで。
美香
もう“お姉ちゃん”やなくて“おとなさん”やん。誇らしか〜。
アキラ
差し込みのユーモアが職人。録画、家宝コース。
春介(6)
おとな!おめでと!(スタンプ:金メダル)
春海(6)
きょうの“まゆげキリッ”かっこよかった!(自撮り変顔スタンプ)
光子
みんな、ありがとう。おせちは明日も残しとって〜(切実)
優子
春介&春海、次ロケ一緒に出るけん練習しとってね(真顔)
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友人・仲間グループ(音大&地元混成)
ひより
“毛布の比喩”フルで刺さった。台本ちょうだい!
ソフィーア
Your words wrapped the hall like a warm blanket. Proud of you.
翼
場の締め、完璧。今夜は甘いもの解禁してよし!
拓実
「一喝→空気戻す→笑いで着地」教科書。さすがや。
さおり
なお、涙でメイク崩壊のお知らせ(でも幸せ)
小春・奏太
祝20!今週末は“成人式アフター・セッション”やるぞー
⸻
夜のミニ配信(10分・同時配信)
•冒頭:「ただいま〜。今日は“叱る”じゃなく“整える”を心がけました」
•Q&A:
•Q「緊張した?」→ A「手は冷たく、心は熱々」
•Q「20代の抱負は?」→ A「“笑・音・和”の三本柱」
•ラストの一言(交互に):
•光子「笑いは心の酸素。息、合わせていこう」
•優子「言葉は毛布。まずは自分を包んで、隣もあっためよ」
視聴コメント欄は「#毛布になろう」で埋まり、配信終了と同時にトレンド入り。
⸻
ふたりの夜メモ(手帳に走り書き)
•うまく叱らずに“整えられた”
•笑いの入れ方=3:7(真面目:ユーモア)で正解
•名刺サイズに今日の言葉を印刷→今後の学校訪問で配布案
ページの端には、幼い字で春介と春海が描いた“王冠を被った双子のスティック図”。
「20」の数字に、小さなハートがふたつ。
新しい年、新しい章。ふたりの歩幅は、今日もぴたりと揃っている。




