拓実の帰国。そして婚約発表
「ただいま」と「これから」の祝宴
羽田・国際線到着ロビー。
ゲートの向こうに、黒いキャリーを引く拓実の姿が見えた瞬間、優子は堪えきれず駆けだした。
人波がほどけ、二人の距離がゼロになる。強く抱き合い、呼吸が触れ合い、ためらいのないキス。
拍手がにわかに広がり、どこかでスマホのシャッター音。けれど世界は二人だけだった。
「おかえり」
優子は目元をぬぐい、笑った。
「今まで生きてきた中で、いちばん最高のプレゼントを、うちはもろた。ありがとう」
拓実は照れくさそうに、けれど真っ直ぐにうなずく。
「ただいま。これから、ずっと渡し続けるよ」
——夜。音大・学生寮ラウンジ。
すでに“サプライズ”は準備万端だ。天井から垂れた金銀のガーランド、
手作りの「CONGRATS M&Y!」横断幕。ひよりの描いた似顔絵ボード、
そしてラウンジの入り口前には、光子と翼の姿。
翼は軽く手を上げ、光子は駆け寄って優子を抱きしめる。
「優子、おめでとう!」「拓実も、おつかれ! 最高やった!」
「光子も、先に“はい”言わせたやろ、ずるいぞ〜」と拓実が茶化し、
翼が「順番勝ち」と笑って肩を叩く。空気はもう、祝福の体温で満ちていた。
キッチン側では、留学生たちが忙しく立ち働いている。
ソフィーアが、白いエプロン姿で手を振った。
「Добро́ пожа́ловать!(ようこそ!)」
並んだのは、ウクライナの祝いの味。
バターの香りがふわりと立つヴァレーニキ(じゃがいも&チーズの水餃子)、
ディルが香るボルシチに、焼きたてのパン(パーン)。
詰め物がぎっしりのホルブツィ(ロールキャベツ)、
そして蜂蜜の層がきらめくメドヴィーク(はちみつケーキ)。
「平和の席で食べる味——今日はあなたたちの“未来”に」と、ソフィーアは微笑む。
「いただきます!」の合図でラウンジが一斉に沸く。
ひよりは「乾杯はやっぱノンアルのスパークリング!」とボトルをポン。
甘い泡がグラスを満たし、光子が音頭を取る。
「まずは——翼、優子、そして拓実。ご婚約おめでとう!
それから、ここまで走り抜けたみんなにも“おめでとう”。カンパーイ!」
グラスの輪が触れ合い、澄んだ音がいくつも重なる。
ボルシチの湯気、バターの香り、笑い声。
留学生も日本人も、先輩も後輩も、境目なくテーブルを回し合う。
「この水餃子、反則やろ……うまっ」
拓実が目を丸くすれば、優子がすかさずフォークで一個奪う。
「優勝のごほうび、半分徴収〜」
「半分は多いやろ!」
光子と翼は隣で小声の作戦会議。
「この幸せ、曲にしよ」「うん、タイトルは『ただいま、とこれから』」
「決まり」
ひよりがステージに見立てた一角へ立ち、拍手を集める。
「それでは本日のメインイベント! “サプライズその2”。
寮内・極秘有志バンドによる、お祝いの1曲でーす!」
キーボードが優しく和音を置き、ギターがきらめくアルペジオを継ぐ。
光子の低めのハミングに、翼のコーラスが寄り添い、
やがて優子が手拍子のテンポを刻んだ。
歌詞は即興、でも言葉は迷わない。
「ただいま が 君を抱く
おかえり で 世界が灯る
となりの鼓動 重ねたら
ここから ふたりの“これから”」
最後のハーモニーが天井でほどけ、静かな拍手が、すぐ大きな歓声に変わる。
ソフィーアが涙を拭いながら笑った。「あなたたち、音でも愛を話せるのね」
ケーキが運ばれる。メドヴィークの上にはチョコペンで
「M&Y ENGAGED!」「TAKUMI CHAMP!」「WINGS UP!」の文字。
拓実がナイフを握り、優子の手をそっと重ねる。
「じゃあ——入刀、やけん?」
「やけん!」
ざくり。甘い蜂蜜の層が、祝福の断面を見せる。
夜更け、ラウンジの灯りが少し落ち、
残ったメンバーで小さな円になって座る。
これまでの道のりと、これからの約束——
誰かの思い出に、誰かの夢が連なっていく。
翼がぽつりと言った。
「勝つために必要だったのは、隣に“笑い”があることやったかもしれん」
拓実がうなずく。
「負けそうなとき思い出す顔がある。だから、手が前に出る」
優子が笑って拳を差し出す。
「じゃあ、次は指輪合わせてグータッチ、やね」
光子が続ける。
「音でも、笑いでも、約束でも。わたしたちの“ただいま”は、いつでも未来に通じとる」
拍手はもう起きない。代わりに、あたたかな沈黙が輪になって座った。
遠くで食洗機が低く唸り、廊下を夜風が渡る。
祝宴は穏やかに、しかし確かに、みんなの胸に焼きついた。
「おかえり」と「これから」が握手した夜。
羽田の到着ロビーから続いた光の線は、ラウンジの灯りの中で、
一本の道になっていた。
「指先の灯り」—静かな祝宴と、発表の夜
夜の街の喧騒から一本入った路地。暖簾をくぐると、木の香りがふわりと広がった。
カウンター越しには白木の一枚板、奥には四人用の小さな個室。障子越しの行灯が、やわらかく卓上を照らす。
「ここ、好きなんよ」
光子が微笑む。左手を膝の上でそっと重ねると、指先で灯るリングが、淡い光を返した。
優子も同じように左手を上げた。リングにはそれぞれ、小さく刻まれたイニシャル。
——M×T と Y×W。二つの約束が、静かに呼吸している。
先付の胡麻豆腐、澄み切った一番出汁の吸い物、初鰹の藁焼き、焼き茄子におろし生姜。
音を立てない料理が、ひとつずつ、祝いの場に花を添えていく。
「本当に、ありがとう」
光子が言う。言葉は短いのに、長い時間がそこに宿っていた。
「ここまで連れてきてくれたみんなに、やけど——今日は特に、あなたに」
優子もうなずく。
「うちも。リング見るたびにさ、背筋が伸びる。守る相手が可視化された感じ」
二人は小さく笑い合い、盃を合わせた。
旬の鱧を落とした椀物が来る。口に含むと、出汁の厚みがゆっくりほどけた。
「落ち着く」
「うん。静かな場所でも、約束はよく響くね」
土鍋ご飯が炊き上がる頃、店主が「ご婚約おめでとうございます」と、栗ようかんと抹茶を添えた小さなデザートを持ってきた。
「ありがとうございます」
二人は同時に頭を下げる。店主の目尻にできた笑い皺が、夜の祝福をきゅっと結んだ。
⸻
店を出ると、路地の空気はひんやりしていた。
「帰ったら、やろっか」
「うん。発表」
寮の部屋。簡単にライトを整え、背景に白いカーテン。
テーブルに花を一輪だけ。リングの刻印がきれいに映る角度を確認する。
「テキスト、確認ね」
光子がスマホを掲げる。
【ご報告】
本日、私たち光子(M)と優子(Y)は、それぞれ大切な人と婚約しました。
音と笑いで出会って、音と笑いで支え合って、これからも歩いていきます。
皆さんの応援に、心から感謝を。
#ただいまとこれから #M×T #Y×T#FivePeach
「写真は——これ」
二人の左手が並ぶ。指輪のイニシャルが、行灯みたいに小さく光っているカット。
もう一枚は、盃を合わせて視線を交わすショット。笑顔は、大人の表情だった。
「投稿、いくよ」
「せーの」
——投稿。
数秒と経たないうちに、ハートの雨。
通知が踊る。
「はやっ」「こわっ(嬉しいやつ)」
続けて、ファイブピーチ★公式の原稿も最終チェック。
【FivePeach★からのご報告】
メンバーの光子と優子が、それぞれ婚約いたしました。
これからも音と笑いで、皆さまのそばに寄り添えるグループであり続けます。
さぁ、新章のはじまり。どうぞよろしくお願いします。
#FivePeach #NewChapter
「公式も——せーの」
——投稿。
数分で、コメント欄は「おめでとう」で埋まった。
「泣ける」「この日を待ってた」「末永く」「曲にして」
国や言語が違っても、祝福は同じ速さで届く。
窓辺に寄る。
左手の指輪を月明かりにかざし、光子がひと言。
「約束は静かに、でも強く、光るね」
優子が肩を預ける。
「うちらの“これから”、ちゃんと響かせよ」
夜は深いのに、心は明るかった。
静かな和食の余韻と、スマホの小さな光。
二人のリングは、今日いちばんのBPMで、やさしく脈を打っていた。
⸻
『指輪と、謎の舞 ― 修正版(春介Ver.)』
スマホの画面が四分割になって、順に顔が並ぶ。
左上にお父さんお母さん、右上に美香とアキラ、左下には春介と春海がぴったり寄り添い、右下が光子と優子。
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光子「えーっと……ご報告です。うちら、今日、婚約しました」
優子「指輪、ほら。キラ〜ン」
お母さん(美鈴)「うわぁ……きれいやねぇ……! よう頑張ってきたね。おめでとう」
お父さん(優馬)「よっしゃぁぁ! 乾杯したかぁ!…あ、今はお茶で乾杯しよ」
美香「ほんとにおめでとう。胸ぎゅーなるわ…」
アキラ「めでたい! 今日という日、録音しとけばよかった」
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春海「おめでとーの、まい! いくばい!」
春介「スペシャルばい!」
(画面の奥から、タオルをはちまきにした“祭り仕様”の二人が乱入)
♪(口ドラム)ドドン・ドン! ドドドン・ドン!
春海「はるみ回転〜!」くるり。
春介「しゅんすけ前転(の気持ち)〜!」その場でゴロゴロ。
二人「謎の“ツイン花びら”〜!」(紙吹雪=ちぎった折り紙をパラパラ)
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全員「ははははは!」
お父さん「ちょ、待て、それどこで覚えたん?」
春介「おじいちゃんの“特等席体操”ば改造した!」
お母さん「やめんしゃい〜、それは家限定やろうが」
美香「もぉ〜、でもおもしろすぎて笑い止まらん」
アキラ「演出力が上がっとる…将来コント演出家いけるぞ」
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優子「ありがとね、二人とも。最高の祝いやった」
光子「ごほうびは、今度“たまゴジラ”ライブ招待やね」
春海「やったー!」
春介「アンコール二回してね!」
お父さん「よし、じいじは紙吹雪の掃除ば担当しとくけん」
お母さん「私は美香の分まで泣いとく…(目頭ゴシゴシ)」
美香「ちょ、母さん、それは私の役〜」
アキラ「じゃあ俺はBGMで“おめでとうのトランペット”……ぷはー(口トラ)」
全員「ぶははは!」
⸻
優子「みんな、ありがと。支えてくれて、ここまで来れたばい」
光子「これからも、うちらの“音”と“笑い”、家族と一緒に育てていくけん」
お父さん「任せろ、サポート班は不滅」
お母さん「うちの家訓は“笑って食べて、よう寝る”やけんね」
美香「新章スタートやね。花丸」
アキラ「締めの合図、ツインズ、お願い」
春介・春海「せーの——“めでたばい!”」
(画面の四隅で拍手の嵐。通知音の向こうで、家族の笑い声がしばらく止まらなかった。)
『知らせは光の速さで ― 祝福シャワー編』
放送後すぐ、スマホが一斉に震えだした。
グループ通話、個別メッセ、スタンプの雨。画面はハートと紙吹雪で見えにくい。
——まずは高校の同級生たちへ。
クラスLINE
樹里「え、マジ!? 婚約おめでと〜!!」
朱里「写真の指輪、反則級にキラキラなんやけど!」
さおり「泣いた…尊……(語彙力)」
光子「ありがと! これからもネタ供給よろ〜」
優子「結婚してもギャグは止まらんけん安心せい!」
——個別で、環奈お姉ちゃん&塁夫妻のビデオ通話。
環奈「ツインズ〜! おめでと〜! 顔見せんしゃい」
塁「おぉ〜リング光っとる! 末永く幸せにやで」
光子「環奈お姉ちゃんの前撮りの笑顔に負けんごと練習しとく!」
優子「塁さん、夫の心得のショート講座、お願いします」
塁「第一条“ボケにはツッコむが、地雷には触れへん”や」
環奈「名言(笑)録音しとく!」
——山口・湯田夫妻(温也&郷子)から。
温也「うわぁ〜! おめでとうや! 真幸も拍手しよる!」
郷子「ほんによう育ったねぇ…二人して立派になって…(じんわり)」
光子「郷子さん、今度“山口凱旋ギャグ&歌ミニライブ”やりたか!」
優子「真幸くん司会やね、決定!」
——ファイブピーチ★のメンバー陣へ。
奏太「めでたすぎてギターが勝手に鳴った(ジャラーン)」
小春「うち、祝福コード進行作ってきた! 今から送る!」
由美「ドレス選び同行させて! 色味は私に任せんしゃい」
詩織「式当日のコーラス隊、私が段取りするね」
光子「心強すぎ!」
優子「チームワーク、世界最強説」
——しおり&さおりの“ダブルオリ”からは長文の愛。
しおり「高校の廊下で、毎朝“今日も笑かすぞ”って拳合わせよった二人が…胸熱」
さおり「優子、拓実さんを“特等席”で包むんだよ(意味深スタンプ)/光子、翼さんのサーブみたいな愛を受け止めて」
光子「表現の角度!」
優子「でも好き。」
——樹里は警察署の両親にも即報。
樹里「うちの家、公式に“全力祝福”だって!」
光子「公的機関からの祝福、重みある〜!」
優子「守られとる感じする〜!」
——環奈お姉ちゃんから追撃メッセ。
環奈「披露宴、私に“祝福MC&たまにツッコミ”やらせて!」
優子「最高演出やん」
光子「採用!」
——最後に、家族グループへ春介&春海からの音声。
春海「おねえちゃんたち、おめでと〜の“ぐるぐるダンス”贈る〜!」
春介「しゅんすけは“祝ハーモニカ”ぷー!(音程迷子)」
一同(既読の嵐)「最高!!!」
通知が静かになった頃、二人は顔を見合わせた。
「ねぇ、うちら、ほんとにたくさんの人に愛されとるね」
「うん。天狗にならんで、ちゃんと恩返ししていこ。音と、笑いと、行動で。」
夜風が少し涼しい。
スマホのカメラを自分たちに向けて、指輪をそっと重ねる。
——送信先は、みんな。
——キャプションは、ひと言だけ。
「ありがとう。」
『祝砲は電波に乗って ― テレビ&ラジオ同時発表編』
収録スタジオ(情報バラエティ)
MC「本日スペシャルなお知らせがあるそうで…?」
光子「はい。私たち、小倉ツインズ——それぞれ結婚を前提にお付き合いしているパートナーと婚約しました!」
優子「皆さんに真っ先にお伝えしたかったとです! よろしくお願いします!」
スタジオ「うぉーーー」
テロップ:#小倉ツインズ婚約 #おめでとうツインズ
同夜・レギュラーラジオ
光子「改めて、ラジオの皆にもご報告。たくさんの笑いと音楽で、これからも恩返しするけん!」
優子「相方も相棒も一生大事にします。ほんなこつ、ありがとう!」
——— SNSは瞬時に沸騰 ———
トレンド:1位「#小倉ツインズ婚約」/2位「#爆笑発電所から祝電」/関連タグがずらり。
ファンの声(抜粋)
•「推しの幸せ=私の栄養。末永く!」
•「指輪より笑顔が輝いとる…(でも指輪も尊)」
•「結婚してもギャグは止まらんって宣言、最高のプロ根性」
•「幼少期からの歩み振り返るスレ、誰かまとめ頼む!」
•「披露宴で“祝・即興コント”希望」
•「#ツバメ夫婦も祝福中(近所の電線写真どーん)」
クリエイター・著名人
•人気お笑い芸人「初共演の日から“芯”がぶれない二人。ほんまおめでとう!」
•指揮者「ハーモニーの頂点、人生でも。」
•スポーツ選手「解説でもお世話になりました。リングも優勝も似合う!」
メディア見出し(ネット速報)
•「小倉ツインズ、電波で同時発表 瞬時にトレンド1位」
•「“笑い・音楽・社会貢献”三冠宣言の婚約会見」
二人の公式ポスト(同時投稿)
光子「ただ、ありがとう。これからも隣で笑って、歌って、守ります。」
優子「日常をネタに、愛をオチに。末永くよろしくね。」
添付:手を重ねた指輪ショット/ラジオブースのオフショット
反響の広がり
•ファンアート祭り勃発(似顔絵、ギャグT新デザイン、祝コマ撮り動画)
•ミライマート&みらいのたね公式も祝福リポスト
•海外ファンから「Congrats from NZ & Canada!」の動画メッセージ
最後に二人から一言(生放送締め)
光子「天狗にならんごと、まっすぐに。」
優子「笑いと音で、あなたの毎日に“おめでとう”を。ほんと、ありがとう!」
———
トレンド1位、達成。
でも二人の目線はいつも通り、前へ。
“面白く、優しく、強く。” 次の一歩に、拍手がついてくる。
『カタログ逆流現象 — “初期ツインズ”が今、刺さる』
婚約発表の余熱が冷めぬまま、配信ランキングの“カタログ”欄に異変。
まだ声変わり前の、きらっと澄んだハーモニーで録られた1st&2ndアルバムがじわじわ浮上——気づけばトップテンに再突入。小学生〜中学生の間で、当時の「少し背伸びしたラブ×日常ギャグ」歌詞が“逆に新鮮”と刺さった。
学校の放課後。
「この声、今よりちょい高いよね?かわい〜!」
「振り、マネしやすい!“うにゃだらぱ〜ステップ”撮ろ!」
— #初期ツインズチャレンジ が拡散、短尺動画で大ブレイク。親世代は「懐かしっ」と合いの手、家族で合唱する“逆時差ヒット”状態に。
配信と店頭の動き
•ストリーミング:旧曲プレイリストが次々生成され“関連曲ループ”で再生数が雪だるま式。
•ダウンロード:初期シングルのハイレゾ版が急伸。
•CD/レコード:1stの限定カラー盤、店舗抽選が即完。歌詞カードの手書きメモ再現が“尊い”と話題。
•カラオケ:キー-1版がランキング入り、学校対抗“合唱×ボケツッコミ”動画が続々。
メディア&コラボ
•ラジオ特番「はじめての小倉ツインズ」オンエア→聴取率アップ。
•教育番組が“言葉遊び×韻”の教材に初期曲を採用。
•スポーツ中継のジングルに旧曲サビが起用、“爆笑解説”と相乗効果。
二人の打ち返し(いま出来ること)
1.初期曲の2028リマスター&歌詞解説ショートを毎日投稿。
2.アコースティック再録(今の声)と当時ボーカルを交互に聴ける“デュアル版”を配信。
3.メイキング発掘:子ども時代のスタジオ日誌やNG集を小出し公開。
4.家族合唱キャンペーン:親子・きょうだい動画を公式でリポスト。
5.**ライブで“初期メドレー”**+観客コール&レスポンスを復活。
6.歌詞の英訳字幕を付けてNZ/カナダの仲間にも届く導線を再整備。
光子「小さかった頃の声が、いまの子の毎日に混ざっとるって…不思議で嬉しかね。」
優子「“過去の私たち”と“今の私たち”で、二重奏続けよ。次はライブで答え合わせやね。」
——過去作が、現在を押し上げ、未来の扉までノックする。
“逆流”じゃなく“循環”。小倉ツインズ、第二楽章へ。
『地元沸騰 ― 福岡フィーバー2042』
光子と優子の婚約、そして未来の夫たち——翼と拓実の優勝フィーバーが重なり、
福岡、特に博多の街はまるでお祭り騒ぎだった。
PayPayドーム前、博多駅前、天神地下街の大型ビジョンには、
「翼選手・拓実選手 W優勝!」「小倉ツインズ婚約おめでとう!」の文字が交互に流れる。
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卓球界の新星・拓実の快挙
拓実がワールドカップを制した翌日、
福岡空港の到着ロビーには「おかえり拓実!」の横断幕と、
吹奏楽部の生演奏が響いた。
ニュースの取材陣が詰めかけ、彼のコメントはすぐにSNSで拡散。
「地元・博多の皆さんの声援が、最後の一球を押し出してくれました。
優子、ありがとう——このメダル、君に。」
優子の涙ぐむ姿がワイドショーで流れ、
「#拓実金メダル」「#博多の誇り」がTwitterトレンド入り。
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翼、全豪前哨戦優勝でヒーローに
一方の翼も、東京の有明で勝利を収め、帰郷後すぐに地元テレビ局の生放送へ。
スタジオゲストには光子。ふたり並ぶ姿にファンから歓声が上がる。
翼「やっぱり博多の風が一番気持ちいいね。光子の笑顔も含めて。」
光子「もう、なに言うとね!?全国放送中やけん!!」
スタジオ爆笑。SNSでは「#光翼コンビ尊い」「#地元の推し夫婦」がバズワードに。
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博多の街が“お祝いモード”一色に
・中洲の屋台には「祝W婚約&W優勝」の提灯。
・博多駅前広場では「小倉ツインズ×博多凱旋トークライブ」開催決定のポスター。
・ミライマート福岡支店では、限定パッケージ「祝フィーバーセット」が即完売。
・みらいのたね主催のチャリティマラソンも「翼・拓実チャレンジカップ」として開催決定。
テレビでは、光子と優子がホークス戦のゲスト解説として出演し、
拓実と翼の映像が流れると、実況席も笑いと歓声に包まれる。
アナ「地元出身のスターたちが、今、日本を熱くしてますね!」
光子「ほんと、博多ん子は情熱がすごかけん!」
優子「地元が盛り上がっとると、うちらも燃えるっちゃん!」
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SNSの反応
•「福岡、今一番熱い街!」
•「翼×光子、拓実×優子、推し夫婦Wフィーバー!」
•「この四人が出るだけで街が明るくなる」
•「笑いも感動も全部詰まってる、まさに“福岡の奇跡”」
•「うちの子も光子ちゃんみたいになりたいって言いよる!」
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笑いと感動、音楽とスポーツ、そして愛。
4人の青春が、地元・博多を包み込む春。
街角には自然と流れるメロディ。
「爆笑発電所」の新しいテーマ曲《ここが、わたしたちの原点》。
そのサビが福岡の風に溶けていた。
『四人の春、四つの家へ — 報告会&記者会見』
久留米の小倉家、宗像の黒崎家、そして赤嶺家へ。
まずは親族ラインにビデオ通話で報告が届く。
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親族への報告
光子(博多弁)「お父さん、お母さん!うちら、正式に婚約したけん。翼と拓実と、四人で報告に回りようよ。」
優馬「おお〜、よう言うた!こりゃ久留米が湧くばい!」
美鈴「あんたたち、おめでとう。身体は大事にね。幸せは日々の積み重ねやけん。」
赤嶺家・祖父「アキラの家族としても、ようこそ。うれしかねぇ。」
赤嶺家・祖母「春介と春海も喜ぶよ〜。家族が増えるのは宝やけん。」
黒崎家・外祖父「ほう、めでたか。祝い酒ば…いや、まずは落ち着いて茶ぁば飲もう。」
黒崎家・外祖母「ふたりとも、あんまり無理したらいかんよ。笑顔が一番たい。」
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みらいのたね事務所・共同記者会見
場所は博多の「みらいのたね」事務所。
壁面には「地域とともに——四人の春、ここから」の横断幕。
地元紙、テレビ各局、Webメディアがぎっしり。
司会「それでは、翼さん・拓実さん、光子さん・優子さん、共同記者会見を始めます。」
翼「この度、光子さんと婚約しました。テニスでも人生でも、ダブルスの相棒として支え合います。」
光子「うちらは“笑いと音楽とスポーツ”で、人の心に寄り添う活動を続けます。福岡が原点です。」
拓実「優子さんと婚約しました。卓球は一球勝負、人生も一日一日を丁寧に。そう決めました。」
優子「“爆笑発電所”の名に恥じんごと、でも謙虚に。みらいのたねの子どもたちにも、ずっと笑顔を届けたいです。」
記者「結婚の時期は?」
光子「学業と競技日程を見ながら、双方の家族と相談して決めます。」
記者「今後の地元活動は?」
優子「チャリティ公演、学校訪問、スポーツ解説やワークショップも続けます。」
翼「子ども向けテニス教室、やります。」
拓実「卓球台、持って行きます。」
最後は四人で手を重ね、笑顔でフォトコール。
会場から自然に拍手が起きる。
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ミライマート音大前店へ
記者会見を終え、四人は東京へ戻る前に——
いつもお世話になっている「ミライマート音大前店」へ挨拶。
篠崎店長「おぉ〜!こりゃめでたい!店の“お祝いボード”更新せないかんね。」
光子「店長、いつも支えてくれてありがとうございます。」
優子「受験のときも、収録前も、ここで栄養補給して走ってこれたっちゃん。」
翼「店長の“勝負おにぎり”まじで効きます。」
拓実「唐揚げは反則級っす。試合前は見るだけにします…(笑)」
店長が小さな紙袋を差し出す。
中には、四人の名前入りのミニ保冷ボトルと、
レジ横の手書きカード——《いつでも帰ってこい。ここが原点。—篠崎》。
四人「ありがとうございます。がんばってきます!」
自動ドアが開く音。
夕暮れの風が、薄い紙のリボンをふわりと揺らした。
原点に礼を尽くし、四人はまた次のステージへ向かう。
《ソフィーアの家族への報告 ― ウクライナ語&日本語対話編》
舞台はウクライナ西部、ソフィーアの祖父母と両親が暮らす家。
オンライン通話の画面に、光子・優子・翼・拓実、そして通訳を務めるソフィーアが並ぶ。
窓の外には、春の光が射しこみ、復興途中の街が穏やかに息づいている。
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開始の挨拶
ソフィーア(ウクライナ語)
«Доброго дня, дідусю, бабусю, мамо, тато. Це мої дорогі друзі з Японії — Хікаріко і Юко, та їхні наречені, Цубаса і Такумі.»
(こんにちは、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん。こちらは私の大切な日本の友人、光子と優子、そしてそれぞれの婚約者、翼さんと拓実さんです。)
祖母(ウクライナ語)
«О, які гарні молоді люди! Дякуємо, що прийшли до нас!»
(まぁ、なんて素敵な若者たち!来てくれてありがとうね!)
ソフィーア(通訳)
「おばあちゃんが、“なんて素敵な若者たち!来てくれてありがとう”って言ってるわ。」
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婚約の報告
光子(日本語)
「このたび、私・光子は翼さんと、そして妹の優子は拓実さんと婚約しました。音楽と笑い、そして平和の活動を通して、世界の人と繋がっていけるよう努力していきます。」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Хікаріко каже, що вони з Юко заручилися зі своїми коханими — Цубасою і Такумі. Вони хочуть поширювати музику, сміх і мир у світі.»
祖父(ウクライナ語)
«Це прекрасно. Коли люди кохають і діляться добром, світ стає світлішим.»
(素晴らしいことだ。愛し合い、善意を分かち合う人々がいる限り、世界はもっと明るくなる。)
優子(日本語)
「ありがとうございます。私たちは、戦争で傷ついたこの国の皆さんの笑顔を、少しでも取り戻せるような活動を続けていきたいと思っています。」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Юко каже, що вони хочуть допомогти людям в Україні знову посміхатися через музику та гумор.»
母(ウクライナ語)
«Ви маєте добре серце. Нехай Бог вас благословить.»
(あなたたちは優しい心を持っている。神様があなたたちを祝福しますように。)
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感謝と約束
翼(日本語)
「この国で見た“再生”の力に、僕らは勇気をもらいました。これからも日本から応援しています。」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Цубаса каже, що сила відродження України дала йому мужність. Він і надалі підтримуватиме вас з Японії.»
拓実(日本語)
「一球一球に魂を込めるように、僕もこの出会いを一つ一つ大切にしていきます。」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Такумі каже, що він, як у грі, вкладатиме душу в кожен день і кожну зустріч.»
祖母(ウクライナ語)
«Ви тепер наша родина. Коли приїдете — борщ і вареники чекають!»
(あなたたちはもう家族よ。来たらボルシチとヴァレーニキを用意して待ってるわ!)
光子・優子(日本語)
「うわぁ〜!楽しみにしてます!絶対行きます!」
ソフィーア(微笑みながら)
«Вони кажуть, що обов’язково приїдуть!»
(二人とも“絶対行く!”って言ってるわ!)
⸻
通話が終わる頃、祖父母の目にはうっすら涙が滲んでいた。
画面越しに差し出された手を、光子と優子はそっと胸の前で合わせる。
ソフィーアが小さく囁く。
«Дякую вам. Ви принесли в наш дім світло.»
(ありがとう。あなたたちは私たちの家に光を運んでくれた。)
その言葉に、光子と優子はそっと頷き、笑顔で答えた。
「うちらも、ソフィーアと出会えてよかった。本当にありがとう。」
《希望の光 ― ソフィーアの家族との再会後》
通話が終わり、画面に静寂が戻ったあと。
ソフィーアの祖父母はしばらく言葉を失っていた。
窓から差し込む午後の光が、揺れるレースのカーテン越しに、
祖母の頬を照らし、その目には確かに光るものがあった。
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祖父母の想い
祖母(ウクライナ語)
«Ми думали, що більше не побачимо такого дня… А тепер знову є надія.»
(もうこんな日が来ることはないと思っていたわ……でも、いま、希望が戻ってきたの。)
祖父(ウクライナ語)
«Ви принесли нам світло, діти. Дякуємо.»
(君たちは光を運んできてくれた。ありがとう。)
ソフィーアはそっと祖母の肩に手を添え、
画面の向こうで微笑む光子と優子を見つめた。
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結婚式への約束
光子(日本語)
「ソフィーア、結婚まではもう少しかかると思うけど……
そのときは、ソフィーアのお父さん、お母さん、
それにおじいちゃんとおばあちゃんも、
ぜひ日本に招待したいと思ってる。」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Хікаріко каже, що, коли настане день весілля, вона запрошує вас усіх — маму, тата, дідуся і бабусю — до Японії.»
(光子が言ってる。結婚式のときには、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、みんなを日本に招待したいって。)
母(ウクライナ語)
«Це велика честь. Ми обов’язково приїдемо. Ми хочемо бачити, як наші діти стоять поруч у день щастя.»
(それは大きな名誉です。必ず行きます。あなたたちが幸せな日に並ぶ姿をこの目で見たいの。)
優子(日本語)
「ありがとう。もし来てもらえたら、私たちがウクライナの音楽を一緒に演奏したいっちゃ!」
ソフィーア(ウクライナ語)
«Юко каже, що, коли приїдете, вони зіграють українські мелодії разом з вами.»
祖父(ウクライナ語)
«О, тоді я візьму свою стару бандуру!»
(おお、それならわしは古いバンドゥーラ(リュート)を持っていこう!)
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未来への約束
画面越しに笑いが生まれ、
緊張と悲しみが溶けていく。
ソフィーア(ウクライナ語)
«Це день, який я ніколи не забуду. Ви — не просто друзі, ви моя родина.»
(この日は一生忘れない。あなたたちはもう友達じゃなくて、家族よ。)
光子(日本語)
「うちらも、ソフィーアと出会えて本当に幸せやけん。
この絆は、国とか距離とか、そげんの全部超えとるけんね。」
優子(日本語)
「うん。世界のどこにおっても、心はつながっとるっちゃ。」
ソフィーアは静かに頷き、
画面の奥で、祖父母の笑顔が穏やかに揺れた。
希望の光は、確かにそこに灯っていた。




