笑顔発電所 in ビデオ通話
「笑顔発電所 in ビデオ通話」
東京の音大寮・談話室。
日曜の午後、光子と優子はリビングテーブルの前にノートPCを置き、ビデオ通話の準備をしていた。
画面の向こうには、美香とアキラ、そして4歳になった春介と春海。
ふたりとも元気いっぱいで、笑顔満開。
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光子
「春介〜、春海〜、ひさしぶり〜! 大きくなったねぇ!」
春介
「みっちゃんおねーちゃん、ゆうちゃんおねーちゃん! みてみてー、ぼく、もうママのおてつだいできるっちゃ!」
春海
「うちもできるとよ〜! ママのピアノのふた、パタンってしめるのおてつだいしよる〜!」
美香が笑いながら、「いや、それはちょっと怖いお手伝いなんやけどね」とフォロー。
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同じ時間、ニュージーランドのライアンの施設、カナダのソフィーの施設、
そして福岡の「みらいのたね」が順に回線に加わる。
画面は4分割になり、各国の子どもたちが笑顔で手を振った。
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ライアン(英語)
“Hey everyone! The twins are back on screen again! You two are like the sun—everywhere you go, people start smiling!”
(やあみんな! また双子ちゃんがスクリーンに出てる! 君たちは太陽みたいだね、行く先々で笑顔が咲くよ!)
優子
「うちら、笑顔発電所やけんね〜。エネルギー自給自足方式っちゃ!」
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ソフィー(英語)
“The kids here still talk about your baseball comedy! We play it every Friday. It’s their favorite!”
(ここの子たち、あなたたちの野球コメディの話まだしてるわ! 金曜ごとに流してるの、みんなのお気に入りよ!)
光子
「野球は真剣勝負ばってん、笑いも真剣勝負やけん!」
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みらいのたねの職員が映り、微笑みながら話しかけた。
職員
「美香さん、春介くんも春海ちゃんも、すごく表情が豊かですね。あなたが見せる“笑顔の連鎖”、きっと世界中の子どもたちの希望になりますよ。」
美香は画面越しに頷いた。
美香
「ありがとう。うちはね、昔“笑う”ことを忘れとったけど、
今はこの子たちがいるから、毎日が笑顔で溢れとる。
光子たちが教えてくれた“笑いの力”を、ちゃんと引き継いでいくけん。」
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画面の中で春介が両手でピース、春海はハートをつくる。
光子と優子も同じポーズをして、画面が笑顔でいっぱいになる。
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タイトル:『笑顔でつながる春』
――笑顔は言葉より強い。
福岡から東京へ、そして世界へ。
笑いと音楽が世界を包む──そんな春の午後だった。
「春介と春海の“幼稚園爆笑通信”創刊号」
朝の光がやわらかく差し込む玄関で、春介と春海は小さなリュックを背負い、
胸元には“にこにこ組”の名札がきらりと光っていた。
美香はしゃがんで目線を合わせ、二人の髪をそっと撫でる。
「今日は新しいお友だち、いっぱいできるけん。たのしんでおいでね。」
春海がぱっと手を挙げる。
「ママ、うち“ねんど”でスズメ作るけん。おみやげにする!」
春介は胸を張る。
「ぼくは“せんせいへのギャグ”考えてきたけん! 『おきがえタイムは“早着替え”ばい!』」
美香は思わず吹きだした。
「それ言うタイミングは考えんと、先生が笑いすぎて進まんよ?」
——そして、二人の幼稚園生活が始まった。
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1. 朝の会:開幕ツカミ一発
にこにこ組の教室。
担任の山根先生が、柔らかな声で朝の挨拶を促す。
「おはようございます、言えるかな〜?」
春介・春海(声を揃えて)
「おはようございまーす! きょうは“爆笑火力”マックスで来たとよ!」
教室が一瞬ぽかん——からの、ドッと笑い。
山根先生は苦笑いしつつ、黒板の端にチョークで小さく書く。
本日の“ことば”:ばくしょうかりょく(※出しすぎ注意)
隣の副担任・港先生がそっと耳打ち。
「先生、“出しすぎ注意”は先生側にも効きます……!」
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2. 自己紹介:ギャグ鉢巻(キッズ版)デビュー
自己紹介の輪。
クラスメイトのかずまくんが「すきなたべものは、いちご〜」と照れ笑いしたあと、
春海の番が来た。
春海(ちょこんと前へ)
「はるみです。すきなたべものは、“たまゴジラカレー・はなまる辛口”。
しゅみは“おかあさんにツッコミ”です。よろしくおねがいします!」
「ツッコミ!?」と先生たちの眉が跳ねる。
続く春介は、リュックからちいさな布を抜き出して頭にキュッ。
春介
「“キッズ用・ギャグ鉢巻”ば装備しとるけん、**必笑**です!」
山根先生、崩れ落ちそうになりながら拍手。
「す、すばらしか! でも“安全第一”も一緒に覚えようね!」
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3. 制作あそび:スズメ夫婦、まさかの園デビュー
粘土の時間。
春海は器用に小鳥をこね、横にさらに小さな粒を置いた。
港先生
「上手やねぇ。これは何かな?」
春海
「“メタボ予備軍のパンくず”です!」
全員:シーン……からの爆笑。
春介は紙に“速度標識”の絵を描き、
太いマジックで【30】の上に小さなクルマの顔を描いた。
春介
「“スピード出しすぎ注意”って書いとるけん、園庭を走る時は省エネ運転ばい!」
かずまくん
「しょうえね……ってなに?」
春介
「こけんように走ることたい!」
山根先生は黒板の“ことば”欄を見上げ、二語目を追加する。
本日の“ことば”:ばくしょうかりょく(※出しすぎ注意)/しょうエネうんてん
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4. “幼稚園爆笑通信”創刊の瞬間
お迎えの時間。
保護者用掲示板に、新しいお便りが貼られているのを見つけた美香とアキラ。
にこにこ組だより・臨時号
《幼稚園爆笑通信 創刊号》
•きょうの“ことば”:ばくしょうかりょく/しょうエネうんてん
•きょうの“できごと”:
•春海さん、スズメ夫婦とパンくずを粘土で再現。栄養バランスの大切さを“芸術的”に表現。
•春介さん、速度標識ポスターを制作。園庭の安全に貢献。“走るときは省エネ運転で!”
•先生メモ:
•笑いは潤滑油。でもまずは安全運転。
•明日の連絡帳:おうちの“笑い話”を1つ、子どもと考えて書いてきてください♪
美香は吹き出し、アキラと目を合わせる。
「……完全に、家の“血統書つき”やね」
「間違いない。」
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5. 連絡帳:家庭連携“爆笑”課題
夜、食卓。
美香は連絡帳を開き、春介と春海に向き合う。
美香
「明日の“おうちの笑い話”、なに書こっか?」
春海(目をきらきら)
「“おかあさん vs 蚊”の“10万年早いバトル”がよか〜!」
春介
「あと、“おじいちゃんの鼻からコーヒー牛乳ロケット”も載せる?」
アキラ
「そ、そこは薄味で行こうか……」
美香は笑いながら、丁寧にペンを走らせる。
きょうの笑い話:
①「蚊に言いたい。わたしの血を吸うのは10万年早い!」(※実年齢とは無関係)
②「おじいちゃん、くしゃみの前にコップをおきましょう」(予防が大切)
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6. 初めての“園だよりコメント”募集
翌日。
山根先生が保護者グループLINEにメッセージを投げる。
【にこにこ組】《幼稚園爆笑通信—読者投稿》
お子さまの“安全×笑い”の一言を募集します。
例)「かけっこは省エネ運転」「パンくずはスズメさんにも野菜と一緒に」など
数分後、既読が並び、コメントが雪のように降ってくる。
•「“おもちゃは順番、ケンカはしゅんかん”——すぐ仲直り!」
•「“お昼寝エネルギー満タンに!”」
•「“泣いた顔から笑った顔へ、シフトチェンジ”」
春介と春海は画面を覗き込み、声を揃えて言った。
「読者、のってきたばい!」
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7. そして——“爆笑通信”は続く
園のホワイトボードには、今日も“ことば”が増えていく。
・ばくしょうかりょく(※出しすぎ注意)
・しょうエネうんてん(※転ばない速度で)
・パンくずは“ほどほど健康法”(※スズメもバランス)
・笑いのあとに、ありがとう
帰り道。
美香が手をつなぐ二人に囁く。
「二人が笑わせてくれるけん、先生もお友だちも、きっと元気になるね。」
春海がにっこり。
「うちは、世界じゅうの“かなしい”を、ちょっとずつ“わらい”にしたいっちゃん。」
春介は空を見上げ、まっすぐ言う。
「ぼく、笑顔発電所のえん長さんになるけん! “安全第一”も忘れんばい!」
美香は胸の奥がじんわり温かくなるのを感じた。
笑いは、今日も小さな背中から、周りへ周りへと広がっていく。
——こうして、「幼稚園爆笑通信」は、家と園と街をつなぐ“笑顔の回覧板”として、
毎週金曜の夕方に発行されることになった。
「M&Y専用・幼稚園爆笑通信(出張版)」創刊!
東京の音大寮。夕方の練習を終えて部屋に戻った光子と優子のスマホに、ピコン——。
差出人は「はるすけ&はるみ編集部」。件名はこうだ。
【創刊】M&Yおねーちゃん専用「幼稚園爆笑通信・出張版」Vol.1
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見出し
きょうも元気に“笑顔発電”しとるばい!
— にこにこ組より、東京のM&Y(=みっちゃん&ゆうちゃん)へ
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① 今週の“ことば”
•ばくしょうかりょく(※出しすぎ注意/先生の腹筋を守ろう)
•しょうエネうんてん(※園庭はこけん速度)
•ありがとう変換(※泣きそう→深呼吸→ありがとう)
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② 園で起きた珍好プレー
● 春海レポ
「ねんどでスズメ夫婦ば作ったっちゃん。パンくずは“ほどほど健康法”て書いといたら、先生が“学会に出せる”て言いよった!」
● 春介レポ
「紙に速度標識30ば描いて“園庭は省エネ運転”て貼ったら、みんな転ばんやった!ぼく、笑顔発電所のえん長代理に任命(自称)!」
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③ M&Yへの質問コーナー
•春海「質問①:コンサートのとき、笑いすぎたら歌はどうすると?」
光子「答え:上の歯の裏に舌先ちょん、腹で吸って“笑いの余韻”で入ると息がラク。」
•春介「質問②:ツッコミはどこで入れると?」
優子「答え:①“間”で止まった0.5秒、②相手の目が斜め上を見た瞬間、③先生がチョーク落とした音の後。」
春介「メモった!“チョーク後は金脈”やね!」
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④ リクエスト:M&Yにやってほしいこと
1.“朝の会ジングル”(15秒)— ベース&ドラムで「起立・礼・笑顔!」のやつ
2.“パンくずバランス体操”— 体操に“パンくずはほどほど”の掛け声を入れて
春海「ねぇゆうちゃん、スネアで“ほどほど”ロールお願い♪」
優子「お安い御用たい!」
光子「ベースで**低音の“ほど”**重ねとくけん!」
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⑤ 連絡帳・おうちの笑い話(共有)
•「蚊に言いたい:私の血を吸うのは10万年早い」
•「おじいちゃん、くしゃみの前にコップ」
春介「みんな大爆笑やったけど、“予防”が大事って分かったばい!」
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⑥ M&Yからの“課題”
•光子:**“先生の腹筋を守る拍手”**を作ろう(3拍+1ニヤリで落ち着かせる)
•優子:“園庭安全ドラム・キュー”(危ない時にコツン×3で静止)
山根先生(園だより抜粋)
「笑いは潤滑油、でもまず安全。M&Yの“音の合図”が助かります。」
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⑦ 付録:きょうのミニ会話(博多弁)
春海「みっちゃん、どげん?東京も忙しかろ?」
光子「ばり忙しか。でも**“笑いの宿題”来たら即やるけん!」
春介「ゆうちゃん、こんどスズメ夫婦のBGM作って〜」
優子「任せなさい。タイトルは『メタボはほどほど』**や!」
春介・春海「タイトルで笑わせに来るんやめて〜!(笑)」
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⑧ 編集後記(春海)
「きょう、泣きそうな子に“ありがとう変換”やってみたら笑ったと。
みっちゃんとゆうちゃんが言いよった“笑いは心の深呼吸”って、ほんとやね。」
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光子は読み終えて、胸の奥がふっと温かくなった。
「……“笑いの宿題”、最高やん。」
優子もうなずく。
「M&Y出張版、毎週お願いねって返しとこ。ジングルも体操も、今夜作るばい。」
すぐに二人は簡易レコーディングを始め、
“起立・礼・笑顔!”の15秒ジングルと、“パンくずはほどほど”のリズム体操を録音。
ファイル名は《にこにこ組_安全第一_Jingle_v1.wav》《Pankuzu_Balance_Taiso_v1.wav》。
送信ボタンを押した瞬間、画面の向こうから着信が重なる。
— “受け取りました! 明日の朝の会で使います!”
笑いは、今日も確かに届いていく。
福岡から東京へ、幼稚園から音大へ。
そして、また子どもたちの輪の中へ。
「笑いは電波で倍速になる」
ビデオ通話の着信音──ピロリン。
画面の向こうで、春介と春海が段ボール製の“即席ステージ”に立つ。
背後には手描きの立て看板《にこにこ組・出張お笑いライブ》。
春介「こんばんは〜!M&Y(みっちゃん&ゆうちゃん)専用ライブ、はじまるばい!」
春海「本日の演目は、スズメ夫婦の省エネ運転と、速度標識30vsハイスピードお父さんです!」
光子「タイトルの時点で強い!」
優子「よし、録画も押しとく……あ、もう笑いそう……!」
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演目①「スズメ夫婦の省エネ運転」
春海(スズメ妻役・紙冠)「あんた、パンくず食べすぎよ!腹まわり、メタボで羽ばたき重いっちゃ!」
春介(スズメ夫役・紙ネクタイ)「だってうまかもん……」
春海「省エネ運転せんね。まずは“ちょい飛び→着地→深呼吸”。はい、吸って〜吐いて〜」
春介(深呼吸のたびに頬ふくらませてプゥ〜)「……プ、プ、プ……」
春海「その音、風船じゃなか!」
(二人で“チュンッ・チュンッ・休む”の三拍コント、最後にパンくずほどほどの札を掲げて決めポーズ)
光子「は、はは、三拍で落とすの天才……っ!」
優子「“プ、プ、プ”でとどめ刺された〜、足に力が入らん……!」
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演目②「速度標識30 vs ハイスピードお父さん」
春介(標識役・丸いボード)「ここは30!安全第一!」
春海(お父さん役・紙ヒゲ)「今日は急いどるけん60で行こ〜」
春介「倍速やないか!はい、ドラム・キュー(コツン×3)で停止!」
(机をコツンコツンコツン)
春海(ピタッと静止→スローモーション)「……止まったけん笑顔で左確認」
春介「右も確認。最後はありがとうハンドサイン!」
(ふたりで会釈)
春海「急ぐより、遅刻せん準備がいちばんの近道やろ?」
春介「名言、出たぁぁ!」
光子「や、やめて……標識に名言仕込むの反則……!腹、イタ……!」
優子「“コツン×3”が完璧すぎて、腹筋が断線した……立てん……!」
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アドリブ・アンコール
春海「最後に朝の会ジングル(起立・礼・笑顔)、にこにこ組ver.!」
(春介が机をカホン風に、春海がタンバリン。M&Yが送ったジングルを再現)
二人「♪ き・り・つ → れい → え・が・お!」
春介「今日のありがとう、忘れんごと!」
春海「明日のあぶない、先に消しとこ!」
光子「名言ラッシュやめんね!」床にペタリ。
優子「笑いの貧血起きた……立てん……救護班……!」(ゴロン)
画面の中の春介・春海、心配そうに覗き込む。
春介「みっちゃん、立てる?」
春海「ゆうちゃん、水飲んどって?」
光子「だ、大丈夫……笑いすぎ貯金が溢れただけ……!」
優子「きみたち二人、笑顔発電の出力、今日は過去最大やったばい……!」
春介・春海(顔を見合わせて)「やったー!」
最後に四人で“画面越しハイタッチ”。
軽い“コツン×3”の合図で、静かに通話を切る。
切断音のあと、部屋にはしばらく余韻の笑い声だけが残った。
光子と優子は床に座ったまま、呼吸を整える。
光子「……あの二人、もう完成形やん。」
優子「うちら、立てんほど笑わせられる側になる日が来るとはね。」
二人同時に、ふっと笑う。
「最高。」
「スズメの夫婦、ダイエット宣言!?」〜春海の爆笑ネタ〜
幼稚園の午後。お絵描きの時間が終わると、春海は立ち上がってニコッ。
「きょうね、すずめさん、けんかしよったと〜」
先生もお友達も首をかしげる。
春海は小さな体で、まるで漫才師のように腰に手を当てた。
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春海(スズメの嫁さん役)
「あんた!またパンくずばっか食べて!最近お腹出とるやん!」
春介(スズメの旦那役)
「そげん言うても、あれしか落ちとらんとよ〜」
春海
「落ちとらんけん拾いに行きなさい!このままやとメタボすずめになるけんね!」
春介
「メタボって……鳥でもなると!?」
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子どもたち「きゃはははは!!」
先生「春海ちゃん、春介くん、息ぴったりね〜!」
しかもその後に春海がとどめの一言。
「お母さんが言いよったもん、スズメも糖尿病なるって!」
もうクラス中が崩壊。先生は笑いすぎて涙。
その瞬間、「爆笑伝説・博多南幼稚園版」誕生。
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放課後、家でその話を聞いた光子と優子。
「……うちらのDNA、確実に受け継がれとるね」
「いや、うちらより完成度高くない!?」
アキラと美香も腹抱えて笑い、
優馬は「この家系、もうお笑い遺伝子やな…」とため息混じりの笑顔。
整骨院の先生は、またも予約表を開きながらつぶやく──
「小倉家、次の世代もヤバい。」




