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三姉妹爆笑交響曲 — 大学生篇から陽翔&結音誕生まで  作者: リンダ


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おじちゃん、おばちゃん事件

入園式は“おばちゃん&おじちゃん”事件から


博多南幼稚園・正門。

桜、ふわり。立て看板「にゅうえんおめでとう」。

園長・美鈴が門のところでにっこり出迎える。


美鈴「よう来たね。今日は泣いても笑っても主役よ~」


光子×翼キッズ(律翔・耀太・光莉)、優子×拓実キッズ(優歌・歌葉・拓音)が、ちょこんと整列。

応援団として、ほのか(翼の妹)、春介、春海、みなと(拓実の弟)も勢ぞろい。



開会5秒、事件発生


写真を撮ろうとしゃがんだほのかの前に、

最年少の光莉がとことこ。

きらきらの目で、人差し指をピッ——


光莉「お・ば・ちゃん!」


効果音:ゴーン(教会の鐘)

ほのか、空を仰ぐ。


ほのか「ちょっと待って、私、入園式で突然“おばちゃん”昇格!?」


横で春海に向かって、今度は拓音が胸を張る。


拓音「おばちゃん!」


春海、石像化。


春海「……私、まだ“お姉さん”ゾーンでいたかった人生」


さらに止めを刺すように、律翔と耀太が春介とみなとを交互に指さし——


兄ズ「お・じ・ちゃん! お・じ・ちゃん!」




称号の呪い(たぶん一生)


博多南幼稚園・入園初日。

門の前で写真を撮ろうとした瞬間——


「おばちゃーん!」

「おじちゃーん!」


叫んだのは、光子キッズ&優子キッズの代表二名。

指差された先には、ほのかと春海、春介とみなと。


四人、同時に石化。

ほのか「今、私たち、お・ば・ちゃ・んって言われた?」

春海「いやいや、私はまだ“お姉さん界”の若手だから!」

春介「おじちゃんって、語尾に“ちゃん”ついてもダメージ100」

みなと「回復魔法、間に合いません」


横で園長・美鈴が咳払い。

「静粛に。入園式です。称号授与はのちほど」

(※このあと本当に“なかよし称号カード”が配られる)



1. 朝の会:開幕から連呼


先生「お名前言えるかな?」

子どもA「○○です。おばちゃん来た!」(ほのかに手を振る)

子どもB「○○です。おじちゃん来た!」(春介に飛びつく)


がーんカウンター

ほのか:×2 春海:×1 春介:×2 みなと:×1


美鈴(園長モード)「はい、素敵なおじ……お兄さん、素敵なおば……お姉さん、一旦着席お願いします」

四人「園長先生、今“おじおば”って言いかけましたよね?」



2. お迎え:矯正プロジェクト発足


ほのか「よし、今日から“おねえさん・おにいさん”強化週間」

春海「絵カード作ってきた。『お・ね・え・さ・ん』『お・に・い・さ・ん』」

春介「発音練習いくよ。オネエサン!」

子どもたち「オバチャン!」

みなと「オニーサン!」

子どもたち「オジチャン!」


四人、同時に天を仰ぐ。



3. スーパーマーケット編:外でも刺さる


買い物中、ばったり会う。

店内放送より大音量で——


「おばちゃーん! きょうのおかいもので、あめ、かってもらうの!」

「おじちゃーん! ぼく、カートおすの!」


通路がザワつく。

通りすがりのご婦人が微笑む。「いい“おばちゃん”と“おじちゃん”じゃないの〜」

ほのか&春海&春介&みなと(心の声)「否定する勇気、今はない」



4. 運動会:アナウンスにまで昇格


実況マイクを握る美鈴。

「続きまして“かけっこ”。応援には——えー、お姉さんとお兄さんが……」

客席のキッズ「おばちゃーん! おじちゃーん!」

美鈴「はい、お姉さんとお兄さんが全力で応援してくれます」

(プロのアナウンス力で上書きを試みる園長)


春介「園長、フォロー感謝」

みなと「でも、音量で負けてる」



5. 名誉回復ワンチャン:寝かしつけ


夜。読み聞かせのあと、子どもたちがぽそり。

「きょう、いっぱいあそんでくれて、ありがとう、おねえさん」

「ありがとう、おにいさん」


四人、感涙。

ほのか「いま、言えた。歴史的瞬間」

春海「録音しておけばよかった……!」


——からの、追い打ち。


「おねえさんみたいな おばちゃん」

「おにいさんみたいな おじちゃん」


四人、床に崩れ落ちる。

春介「ハイブリッド称号、来た」

みなと「複合ジョブは強い」



6. 公式化:称号カード


翌日、園長・美鈴が配布。

《なかよし称号カード》

•ほのか:スーパーおねえさん(ときどきおばちゃん)

•春海:ラブリーおねえさん(まれにおばちゃん)

•春介:ナイスおにいさん(たまにおじちゃん)

•みなと:クールおにいさん(ごくまれにおじちゃん)


四人「丸括弧が強すぎる!」


美鈴「“まれに”が“ごくまれに”へ昇格したら、スタンプを押します」

子ども一同「おばちゃん! おじちゃん!」

美鈴「……道のりは長いわね(にこ)」



7. エンドロール:受け入れの美学


帰り道。

春海「まあ、可愛いから全部ゆるす」

ほのか「正直、ちょっと嬉しい」

春介「“ちゃん”が付いてる分、救われてる」

みなと「呼称は呼称、愛は愛。あと、俺たち若い」


そこへ、ちびっこが手を振る。

「おばちゃーん! おじちゃーん! またねー!」


四人「またねー!」


——そして次の朝も、その次の朝も。

彼らは毎回言われる羽目になる。

でも、言われるたびに、ちょっとだけうれしい顔をしてしまうのだった。




黒歴史、2038年版・再上映


2038年・小倉家リビング

テレビにスマホをミラーリング。

画面の左上には容赦ないファイル名——

「2038_おばちゃん事件_FINAL.MP4」


優子「“FINAL”て付けんでよかったやろ!」

光子「むしろ“永久保存版”にしとく?」

春介&春海「やめて!!」


——再生開始——


画面の中、中学3年の光子&優子(2038年)。

そこへ2歳の春介&春海がヨチヨチ登場して、満面の笑みで——


春介(当時)「おばちゃーん!」

春海(当時)「おばちゃーん! だっこ〜!」


**現在(2038年)**の全員:がーーーーん。


春介「編集で“おねえさん”に置き換えできん?」

優子「無理、4K60fps・高精細“おばちゃん”」

春海「減刑は…?」

光子「却下。しかもこのあと“おばちゃん最高!”って言うとる」

春介「言ってたぁ……!」


画面内の幼児コンボは止まらない。

「おばちゃん最高!」→抱っこ→回転→ハイテンション連呼。


ビデオ通話のみなと「なんで俺まで汗出てくるん?」

美香「はい、**黒歴史認定証(2038改訂版)**授与〜」

アキラ「罪状:中3に“おばちゃん”連呼の上、“最高”まで付与」


春海(小声)「……ごめん、未来の私」

光子「よろしい。白歴史化のために笑って供養や」

優子「今日から“お姉さん”呼びリハビリ開始」


春介・春海「はい……おねえさ……おば……おねえさん!」


——再生終了——


優馬、机に突っ伏して笑い泣き。

美鈴、危うくお茶を噴く。

光子「タイトルに“FINAL”ってあるけど?」

優子「どうせ**“FINAL-2”**できるっちゃろ」

美鈴(祖母代表)「年末総集編で毎年上映します」

全員「やめてぇぇぇ!」


テレビの再生リストにはまだ並ぶ。

「2029_おじちゃん先行宣言」「2030_称号の呪い春祭り」——


春介「……未来、見えた。毎年アップデートされる黒歴史」

春海「うん。でも、笑えるけん、まぁいっか」

光子・優子「それそれ。黒歴史は家族の宝」




称号クロニクル 2037–2051(毎回言われる運命)


2037年・夏「初めてのことば=おばしゃん」


居間。中学3年の光子と優子(15)。

ヨチヨチの春介&春海(1歳半)がテレビに近づく。


春介「おばしゃん!」

春海「おばしゃん! だっこ〜!」

(二人は同時に抱きつく)


光子「いま“おばしゃん”って言った?」

優子「私は“おねえさん”だよね?」

(斜め後ろ、翼と拓実に向かって)

春介「おじしゃん!」

春海「おじしゃん! かっこいい〜」


翼・拓実「音速で老けさせるのやめて」


——“称号”の原罪は、この日刻まれた。



2044年・秋「第一子誕生」


光子家・優子家に、それぞれ第一子が生まれる。

(名前は省略、ここでは“長男”“長女”で)


優馬「おめでとう。じいじは号泣」

美鈴「ばあばは写真を1000枚撮る予定」

春介&春海(8歳)「将来のベビーシッター部、発足!」



2045〜2046年「第一波・おじちゃんおばちゃん事件」


初節句の会。親戚勢揃い。


光子長男「おばちゃん!」→ほのかに満面スマイル

優子長女「おじちゃん!」→みなとに満面スマイル


ほのか「今日はアイライン濃いめなのに、おばちゃんで行くの?」

春海「安心して。私は**“お姉さんみたいなおばちゃん”**って言われた」

みなと「“お兄さんみたいなおじちゃん”って、褒め言葉っぽいのにダメージ大」


春介「矯正プログラムを提案します。“おねえさん・おにいさん”カード!」

子ども達「おばちゃん! おじちゃん!(カードをうちわにして仰ぐ)」

優子「カードの使い方が根本から違う」



2046年・冬「第二子誕生」


抱っこリレーが常時開催。

就寝前の読み聞かせ中、事件はまた起きる。


優子長女「おばちゃん すき!」(春海にぎゅー)

光子長男「おじちゃん もすき!」(春介にぎゅー)


春海「語尾“ちゃん”にナイフを包むのやめて」

春介「嬉しいけど、どこか切ない」



2047〜2048年「第二波・称号の固定化」


保育園の発表会。アナウンス当番は美鈴。


美鈴「次は“お兄さんお姉さん”…」

園児コーラス「おじちゃーん! おばちゃーん!」


会場、笑いと拍手。

美鈴(園長スマイル)「みなさん、愛称です。威力は公式」


休憩時間。

ほのか「私は“お姉さん”でいいのよ?」

子ども達「おばちゃん」

ほのか「……了解。称号、腹落ち」


みなと「僕は“お兄さん”で——」

子ども達「おじちゃん」

みなと「オーケー。称号は受け身」



2048年・秋「第三子誕生」


家がさらに賑やかに。

呼称矯正の切り札として、光子が大型絵本を作る。


光子「“おねえさん・おにいさんのえほん”完成!」

ページ1:笑顔のほのか&春海

ページ2:キリッとした春介&みなと

ページ3:“これは おばちゃん・おじちゃん では ありません”


子ども達(声を揃えて)「おばちゃん・おじちゃん!」

優子「効果:かわいい。矯正効果:ゼロ。」



2050〜2051年「第三波・大団円と毎年恒例」


七五三の写真館。

カメラマン「ご家族と—えっと、ご親戚のお姉さんお兄さんもどうぞ」

子ども達「おばちゃん! おじちゃん! こっち来て!」

春介・春海・ほのか・みなと、苦笑いで並ぶ。


カメラマン「はい、“おじちゃんおばちゃんチーム”笑って〜」

四人「チーム名ができた…!」


——撮影後、喫茶店。


春介「結論:我々は毎回呼ばれる」

春海「でも正直、ちょっと嬉しい」

ほのか「“ちゃん”がついてるから、愛称って感じだし」

みなと「称号=信頼。なら誇っていい」


光子「じゃあ宣言。称号、公式採用」

優子「ただし年1回、“お姉さん・お兄さんデー”も実施」


子ども達(小声で相談)「その日は“スーパーおばちゃん・スーパーおじちゃん”にしよう」

四人(なぜか聞こえている)「階級が上がってる!」


——そして年末。

小倉家恒例・映像上映会で、2037の「おばしゃん」から2051の「スーパーおばちゃん」まで、全称号の歴史が流れる。

笑い声、どよめき、そしてちょっとだけ涙。


優馬「家の歴史、ちゃんと進んでる」

美鈴「呼び名が増えるたび、家族が増えた証拠ね」


春介「来年の称号、どうなるかな」

春海「“究極”とか“伝説”とか付かなきゃいいけど」

ほのか「覚悟はできてる」

みなと「じゃ、我々——」


四人「おじちゃんおばちゃん連合、来年もがんばります!」


(拍手。ケーキ登場。写真はまた増える。

そして、毎回言われる未来は、今年もちゃんと楽しい。)







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