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三姉妹爆笑交響曲 — 大学生篇から陽翔&結音誕生まで  作者: リンダ


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3/112

恋バナと銀行口座と手続きと

即興の作り方、ぜんぶ話す会


ラウンジに輪ができる。

さくら(東京)「あのさ、小倉さんたち、そのネタどうやって作ってるの?」

りり(名古屋)「台本、あるんだがね?」

あかね(大阪)「それとも全部アドリブとか? そんなんできたらでらカッコええやん」


光子(福岡)「ネタ? そこらへんに転がっとる」

優子(福岡)「台本? うちらにはない。見て、拾って、ふくらませる——以上やけん」


すみれ(札幌)「まじで? それ、天才だべさ」

みやび(熊本)「よかね〜。観察眼たい」

しずく(香川)「具体的にどんな手順なんや?」


光子「3ステップだけ」

1.観察(いま目の前の“変”を見つける)

2.誇張(ちょっとだけ盛る)

3.ツッコミ(自分で自分に/相方に入れる)


優子「+おまけで**“繰り返し”。同じ型を二回やると三回目で外しただけで笑い**になる」


かえで(京都)「ほぉ。型と崩しどすな」

ことの(仙台)「実演ほしいべ」

ソフィーア(ウクライナ)「録るから、30秒チャレンジ行こう」



30秒即興デモ①:小物×誤解


(お題:テーブルのバナナ)


優子(バナナを掲げ、急に店長声)「本日の新人です」

光子「いや果物やろ!」

優子「特技は曲線。長所は黄色。短所は熟す」

光子「人事シート雑すぎっ!」


(どっ、笑い)


りり(名古屋)「でら早いツッコミだて」

さくら(東京)「“長所は黄色”で負けた」



30秒即興デモ②:電化製品に人格


(お題:電子レンジ)


光子(レンジ役)「チンまで30秒。君の不安は温めます」

優子「カウンセリング家電やん」

光子「昨日の失敗、ラップかけといたから」

優子「保存きいた!」


(わーっと拍手)


すみれ(札幌)「あったかいオチで好きだべさ」

つばめ(新潟)「“ラップかけといた”の比喩、きれい」



どうやって即興を回す?


あかね(大阪)「相方の出した球、よく見てるやん。被せへんコツは?」

優子「片方が“世界観”を作る側、もう片方は“翻訳”に回るっちゃん。入れ替えは目線の合図」

光子「うちは指で2回トントンが“役交代”。片眉ピッが“オチ行くよ”」

莉央(神奈川)「非言語プロトコル、いいね」

小春(札幌)「練習、どうしてるのさ?」

光子「練習=日常。エレベーター待ち・レジ待ち・信号待ち、ぜんぶ30秒稽古」

優子「“待つ時間はネタの畑”」


しずく(香川)「ウチらもできるん?」

優子「できる。コツは失敗を先に笑うこと。スベっても**“もう一回”**で拾えるけん」

みやび(熊本)「よか合言葉たい」



ミニWSワークショップ:「観察→誇張→ツッコミ」を一緒に


(お題はラウンジの注意書き)


さくら(東京)「『静かに使いましょう』」

光子「観察:“静かに”のフォントがやたら丸い」

優子「誇張:丸すぎて言うこと聞けん」

あかね(大阪)「ツッコミ:“説得力、角で作ってきて!”」

(どっ)

ことの(仙台)「『ゴミは分別』」

優子「観察:“燃える/燃えない”のアイコンがシュール」

光子「誇張:“燃えがちな感情”も分別」

かえで(京都)「ツッコミ:“まずは心の仕分けどすえ”」

(拍手)



まとめ:即興の心得(ゆる方言ミックス)

•見っける(福岡):「変なとこ、見つけるっちゃん」

•盛る(大阪):「ちょい足しでええ。やりすぎはでかん(名古屋)」

•返す(仙台):「相方に返し合うべ」

•交代(京都):「合図をおくれやす」

•笑う(札幌):「まず自分らで笑うべさ。空気がやわらぐ」


ソフィーア「Perfect。“待ち時間=ネタの畑”、ポスター化する」

りり「次の女子会、お題シャッフルやろうがね」

さくら「ファイブピーチ★の即興部、結成だね」


優子「いつでも行ける」

光子「台本? ない。今日も今ココで生まれる」


輪の真ん中に笑いが残って、

夜のラウンジはしばらく即興の余熱であったかかった。





コント「山手線 vs 京浜東北線リングはホーム


配役

•山手線=光子(ボケ/黄緑ジャケット)

•京浜東北線=優子(ツッコミ/うす青パーカー)

•※ところどころ博多弁まじり



(発車メロ…は歌わず、口で効果音だけ)

光子「♪ポンポンポーン……次の対戦相手は——京浜東北線!」

優子「アナウンス風にケンカ始めるな。まず自己紹介やろ」

光子「わたし、山手線。東京ぐるぐる回っとる担当たい!」

優子「わたし、京浜東北線。東京から横浜・大宮まで面倒見の広さやけん」



ラウンド1:自慢タイム


光子「こっちは環状やけん、終点なしの無限ラン。方向音痴でも勝てる!」

優子「勝たんでよか。一周しても帰って来れんかったら迷子やろ」

光子「ホームに緑の帯。都会のミドリ担当」

優子「こっちは爽やかブルー。ジーンズみたいに何でも合う」



ラウンド2:ダイヤで張り合う


光子「1〜2分おきに来る。呼吸みたいな本数」

優子「本数自慢やめんね。うちは“快速”持っとるとよ。日中スイスイ!」

光子「で、朝夕は各停に戻るやろ?」

優子「現実を言うな。働き方に柔軟性があるって言い!」

光子「じゃあ柔軟シフト、田端から赤羽あたりで並走対決いこか」

優子「並走いうてもホーム取り合い選手権やないけん!」



ラウンド3:駅名で大喜利


光子「大崎は“大きい先”って書くけど、実際乗換え先がデカい」

優子「王子は“王様の若い時”。でも階段登るのおっちゃん率高い」

光子「田端はバタバタしがち」

優子「それはあんたの乗り換え走りのせいやろ!」

光子「蒲田来たらガッタンガッタン(語感の話)」

優子「語感で走るな」



ラウンド4:喧嘩、いよいよ本題


光子「ねぇ、品川で同じホームに止まると、お客さん迷わせ大会始まるっちゃん」

優子「それ言うなら浜松町や田町もや。同時進入やめんか!」

光子「いや、そっちが先にドア閉めるけん、“あぁっ青が先発!”ってなる」

優子「黄緑の方、スマホに“あと1分で来る”表示出すのやめて。心理戦やん」

光子「勝負は体感やけん」

優子「体感で線路は走らん」



ラウンド5:アナウンス対決


光子(車内アナウンス風)「本日は混雑のため、心を広めてご乗車ください」

優子「物理的にも広めんと入らんて」

光子「ドア付近のお客さま、優しさの押し込みにご協力を」

優子「それを詩にするな」



ラウンド6:決め技


光子「必殺——一周すればどこでも帰宅拳!」

優子「こっちは——日中快速・東京横断スラッシュ!」

(睨み合い→同時に息切れ)

優子「……電車は走るのあなたたちで、うちらは口だけたい」

光子「口の本数は1〜2分おきに出せるけどね」

優子「本数でマウントやめい」



終着ないけど


光子「でもさ、迷子になった人、まず山手に乗せて一周させると元気になるっちゃん」

優子「急いどる人には京浜東北の快速が助けになる」

光子「つまり——並走して、人を運ぶ」

優子「競争やなくて、分担ね」

光子「連結はせんけど、気持ちは連結」

優子「字面がややこしか」


(二人、ホーム中央で握手)

光子「本日もご乗車、ありがとうございました!」

優子「乗り換えは拍手のホームでどうぞ!」


(客席=寮の皆、大拍手)

さくら「“優しさの押し込み”名言!」

りり「“気持ちは連結”もらった!」

あかね「朝の通学、これ思い出して笑うやつ」

ソフィーア「タイトルは『Loop & Line』で身内限定ショート編集しまーす」


(決めポーズ:黄緑×青でピース)





コント「ロマンスカー vs サフィール踊り子(箱根vs伊豆・仁義なき車窓)」


配役

•小田急ロマンスカー=光子(ボケ/オレンジのスカーフ)

•サフィール踊り子=優子(ツッコミ/サファイアブルーのストール)

•※ところどころ博多弁まじり



(効果音:発車メロは口だけ)

光子ロマンス「♪ポンポン…次は“恋の手前”に停まります〜」

優子サフィール「駅名が情緒だだ漏れやろ。自己紹介からいき」

光子「箱根・江の島方面担当、展望ドーン! ロマンスの者です」

優子「伊豆方面の大人旅、青き上質。サフィール踊り子です」



ラウンド1:座席で張り合う


光子「ロマンスシートで寄り添い角度15°。恋が滑り込みます」

優子「うちはゆったり上質シート。肘掛けが“距離感の教科書”たい」

光子「展望席、前面ガラスで未来が丸見え!」

優子「車窓は横にも広い。海と空の青、面積で勝負」

光子「面積で測るな!」



ラウンド2:車内サービス応酬


光子「スイーツ持って**“箱根行く前に温泉の口”つくっとく」

優子「うちはカフェ/ラウンジで“海見る前に余裕の口”**をつくる」

光子「余裕の口て何!」

優子「余裕が味になるんよ」



ラウンド3:ダイヤ&目的地


光子「小田急直撃、心の距離は準急より短い!」

優子「東京から伊豆まで一直線。海風ショートカットやけん」

光子「箱根の山の呼吸、感じてこ?」

優子「伊豆の潮の呼吸、吸いにおいで」

光子「呼吸の全集中やめんね」



ラウンド4:カップル客いじり


光子「手つなぎ率、平日でも高め。通路側がそっと譲る文化あり」

優子「記念日率、高め。プロポーズの前後が乗っとること多い」

光子「前なの後なのはっきりして!」

優子「そこ突っ込むとこやなか」



ラウンド5:アナウンス対決


光子(車内)「本日、恋の速度を少し落として運転しております」

優子「海の眩しさのため、幸福度が通常より高めです」

光子「幸福度は計器読めんやろ!」

優子「心拍計で読むったい」



ラウンド6:必殺技


光子「必殺——展望ズーム・“見通し良子”!」(前方を指さし)

優子「奥義——青の包容・“サファイア・ラップ”!」(客席をそっと包む仕草)

光子「ネーミング勝負も青天井か!」

優子「そっちは恋天井やろ」



和解(そして連携)


光子「箱根の山、肩まで浸かる前のワクワク運ぶ係」

優子「伊豆の海、潮がほどく前の深呼吸運ぶ係」

光子「方向は違うけど、乗客の背中は同じ向き」

優子「“いい旅”へ、並走でどう?」

(握手)


光子「このあと**“恋の乗換案内”、受付中〜」

優子「“青の余裕席”**も空き、少々あります」

(客席=寮の皆、大拍手)


さくら「“幸福度高め運転”で笑った」

りり「“余裕の口”の概念、でら好き」

あかね「“恋天井 vs 青天井”は名勝負」

ソフィーア「タイトル『Romance vs Saphir:Blue & Orange』で身内限定ショート編集完了!」


(決めポーズ:オレンジ×ブルー交差ピース)





1日ぜんぶコント化サンプル(短尺・即興用)


① 起床/目覚まし

•観察:スヌーズ3回。

•誇張:目覚ましが新人コーチ。

•台詞

•光子「起きんね、今日の私!」

•優子「コーチ、まずはあなたが起きて」


② 洗面所

•観察:鏡の前で気合い入れがち。

•誇張:鏡に自動応援機能。

•台詞

•鏡(光子)「はい、かわいい。いける」

•優子「家電より頼れる鏡やん」


③ 朝ごはん/トースト

•観察:焼き色ムラ。

•誇張:トーストが日焼けサロン会員。

•台詞

•光子「こっちは海辺、こっちは洞窟」

•優子「世界遺産みたいに言うな」


④ 玄関/靴

•観察:左右まちがえがち(定番)。

•誇張:靴が方向音痴。

•台詞

•光子「左、独立宣言しとる」

•優子「連邦制に戻って」


⑤ 信号待ち

•観察:赤が長い。

•誇張:公開オーディション。

•台詞

•光子「演目『渡りたい心』」

•優子「審査員はカメラじゃなくて信号機!」


⑥ 改札/ICカード

•観察:残高ギリ。

•誇張:ICが人格カウンセラー。

•台詞

•IC(光子)「心までタッチ」

•改札(優子)「残高タッチ足りん」


⑦ 授業前/教室

•観察:席取り合戦。

•誇張:椅子ドラフト会議。

•台詞

•光子「本日、1位指名はコンセント横」

•優子「強豪の囲い込みやめて」


⑧ バイト/ホットスナック補充

•観察:揚げ物の主張が強い。

•誇張:面接会場。

•台詞

•光子(店長)「志望動機は?」

優子チキン「サクサクで人生に歯ごたえを!」


⑨ 寮ラウンジ/洗濯機

•観察:気まぐれタイマー。

•誇張:礼で動く神様。

•台詞

•光子「お願いします(ぺこ)」

•洗濯機(優子)「こちらこそ(回転)」


⑩ 夕食づくり

•観察:計量ざっくり。

•誇張:スプーン単位=**“今日の気分g”**。

•台詞

•光子「塩、元気2g」

•優子「単位が体育会系」


⑪ 風呂/シャワーカラオケ

•観察:サビだけ全力。

•誇張:壁が拍手センサー。

•台詞

•壁(光子)「アンコール」

•優子「大家さん来るやろ!」


⑫ 就寝儀式

•観察:今日の振り返り。

•誇張:エンドロール上映。

•台詞

•光子「制作・照明・雑用:私」

•優子「主題歌:腹筋」


⑬ 夢オチ

•観察:電車の夢見がち。

•誇張:山手線がサウンドチェック、京浜東北がMC。

•台詞

•山手(光子)「チェック、1-2-1-2」

•京浜東北(優子)「会場、赤羽ー!」



使い回しテンプレ(3秒で起動)

•人格化:モノがしゃべる(例:レンジ「失敗はラップかけとく」)

•誤変換:言葉をズラす(例:「作曲中」→「作業着」)

•実況化:地味な行動をスポーツ実況(例:「ただいま靴下、同時入眠」)


ペア運用の合図(非言語プロトコル)

•役交代=指トントン×2

•オチに行く=片眉ピッ

•スベった時=合言葉「もう一回」



最後に今その場でひとつだけ:


お題:テーブルのバナナ

•光子「新人、入社しました(黄)」

•優子「長所:明るい 短所:熟す」

•光子「人事シート、栄養価で書くな」


——こうやって、目の前の“変”を30秒でコントに。

起きても、歩いても、寝ても、ぜんぶギャグにできるけん。明日も拾ってこ!




ラウンジ。輪になって座るみんなの前で、光子と優子が手短にまとめる。


光子(福岡)「コツは観察→誇張→ツッコミ。待ち時間ぜんぶ稽古の畑やけん」


優子(福岡)「片眉ピッでオチ合図、指トントンで役交代。スベったら“もう一回”」


一拍おいて——


さくら(東京)「なるほど、型と合図で走らせるのね」

りり(名古屋)「でら分かりやすいがね。畑、明日から耕すわ」

あかね(大阪)「せやせや、スベって笑う文化、最強やん」

すみれ(札幌)「観察→誇張→ツッコミ、雪道みたいにわだちつくる感じだべさ。なるほど」

みやび(熊本)「まずは見つける眼たい。よか勉強になった」

しずく(香川)「合図プロトコル、うちのペアにも入れるわ。なるほどぉ」

莉央(神奈川)「“待ち時間=ネタ”は運用可能。ナットク」

ことの(仙台)「“勇気は持参”の精神、胸にメモ。なるほど」

かえで(京都)「崩しは一度だけ、どすな。ええ教えや」

つばめ(新潟)「明日から米と同じで水加減=誇張、覚えた。なるほど」

ほのか(松本)「朝の“おはよう”にちょいツッコミ足してみるー。なるほど」

ソフィーア(ウクライナ)「“もう一回”が安全ネット。Veryなるほど」


最後に小雪(札幌)が親指を立てる。

小春「よし、明日から私らも30秒稽古——了解!」


輪の中に「なるほど」の波がぽん、ぽんと広がって、

みんなの目が少しだけ、観察モードになった。




寮の大浴場・恋バナ


湯船にざぶん。湯気の向こうで肩の力が抜ける。


光子(福岡)「あ〜、しみる〜」

優子(福岡)「今日の疲れ、流れ出よる」


自然と話題は恋へ——ただし今日は名前禁止デー。


さくら(東京)「じゃ質問。**好きな“”**は?」

光子「笑うタイミングが同じ人。一拍で“ふっ”て来る人がよか」

優子「朝の“おはよう”の音量そろえてくれる人。生活の相性、大事たい」

あかね(大阪)「スベった時に『もう一回』って笑える人。これ最強やん」

りり(名古屋)「行列に文句言わんでスイーツ並べる人。でら尊い」

すみれ(札幌)「雪道で歩幅合わせてくれる人、あったかいべさ」

ソフィーア(ウクライナ)「同じスピードで驚く人。視線が“えっ”で合う感じ」


ことの(仙台)「“気になる人いるの?”は——今日は保留でOK?」

優子「保留でお願い。今は“タイプ会議”だけ」

光子「名前出したら砂風呂行きのペナルティやろ?」

全員「それは熱い(笑)」


シャンプーボトルがマイクに見えてくる。


小雪(札幌)「なら、告白リハは一般化でいこ。名詞は“あなた”一本!」

りり「『次の休日、いっしょにゆっくり歩かん?』」

あかね「『よう頑張ったね。ご褒美に、隣、空いてます』」

光子「『一周いろいろ回って、やっぱり“今のあなた”が好き』」

優子「『朝の“おはよう”、これから二人で決めよ』」


湯気の上できゃーの波。

扇風機の前で髪をふわり。


さくら「今日の議事録:名前は出さず、指針は濃く」

莉央(神奈川)「ミッション:“勇気+1、焦り−1”」

かえで(京都)「どすどす、心拍は落ち着いて、目線は前へ」

みやび(熊本)「恋はのぼせる前に水分補給たい」


優子「じゃ、明日は30秒稽古で“日常をふくらませる筋”鍛え直し」

光子「台本なし、名前なし、でも熱量は満タンで」


——こうして“ノーネーム恋バナ”は、湯気ごしにふんわり前進した。





湯船の縁で、みんなの視線がふわっと集まる。

ぽちゃん、と小さな音。そこから本題。


さくら(東京)「ね、禁止じゃないから聞くけど——好きな人、いる?」

りり(名古屋)「ついでにさ、どこで告白されたいとか、あるんだがね?」

あかね(大阪)「ここまで来たら聞かせてや。責任持ってきゃー言うから」

すみれ(札幌)「雪解けくらいの温度でええから、ヒントちょうだい」

ソフィーア(ウクライナ)「私は場所と一言が知りたい。名前はノーでOK」


光子と優子、目を合わせる。湯気の中で眉ピッ(合図)。


優子(福岡)「好きな人“おるか・おらんか”で言うたら——」

(言いかけて、タオルぎゅっ)

光子(福岡)「“今は内緒”の温度やね。でも、心臓はちょい右肩上がり」

あかね「出た、心拍グラフ表現!」

りり「でら具体!」


さくら「じゃ告白されたい場所だけでも」

優子「夕方の商店街。自販機の缶コーヒー半分こしながら——

『今日の私、よう頑張った。じゃあ、“彼女”って呼んで』……が理想」

(湯面がわぁっと揺れる)

小雪(札幌)「温度ちょうどいいべさ!」

かえで(京都)「飾らん日常が一番どすな」


光子「うちは帰り道の信号待ち。青に変わる1秒前に——

『一周いろいろ回って、やっぱ今の君が好き』って。

で、信号が青になったら一緒に渡る」

ことの(仙台)「山手線方式の告白、胸きゅん来た」

すみれ「“一緒に渡る”が尊いべさ」


莉央(神奈川)「言われたい一言は?」

優子「『隣、空いてるよ』」

光子「『帰り道、もうちょい長くしよっか』」

あかね「日常、伸ばす系は強いな〜」


さくら「で、もう一回だけ——いるの? 好きな人」

(みんな前のめり)

優子(頬、ゆっくり赤く)「“心拍+1”の人は、おる」

光子(視線、湯の端へ)「“視線会議・週2開催”の人は、おる」

一同「きゃーーーー!」


りり「名前は言わんでも情報量は多いがね!」

あかね「議事録、濃い〜」

ソフィーア「字幕:Crush status updated.」


扇風機の前で髪をふわり。

コーヒー牛乳をぐびりして、仕上げの作戦会議。


さくら「今日のまとめ:名前ナシ、指針アリ」

莉央「明日のミッション:“勇気+1、焦り−1”」

かえで「のぼせる前に深呼吸どす」

すみれ「滑ったら“もう一回”、恋も同じだべさ」

あかね「よっしゃ、告白筋、30秒稽古で鍛えよ!」


光子「台本はない。けど、日常は味方」

優子「**タイミング合図(眉ピッ)**は、恋でも効くけん」


湯けむりの向こうで、笑いとちょびっとの勇気が湧いた。

——名前は伏せたまま、気持ちだけふわっと前進。



夜更けのLINE、桁がバグった


寮の部屋。消灯前、枕元のスマホがピコンと鳴った。

差出人は——美鈴。


美鈴(LINE)


今までテレビ出演やグッズ、配信で入ったお金、

お父さんと私で管理してたけど、今日あなたたちの口座に送金したけん。

必ず確認しとって。

これからは自分で管理しなさい。今までよう頑張ったね。


光子と優子、顔を見合わせる。

「確認する?」——「する。」


銀行アプリを開いた瞬間、二人の呼吸が止まった。


残高:2億5,000万円あまり


「……桁、こわれとる?」

「映画の予算やん……ってかゼロが行列しとる……!」


光子、思わずベッドにごろん。

優子、手が震えてスクショしそうになって——「やっぱやめとこ、怖い」。


すぐにビデオ通話。画面に美鈴と優馬の顔。


優子「お母さん、これ……本物?」

美鈴「本物。あんたたちが稼いだお金たい。ようやったね」

優馬「ゼロは風や。浮かれたら飛ぶ。感謝と用心で抱えなさい」


光子「詩人モード出た」

優子「でも、ありがとう。ほんとにありがとう」



5分会議(超現実・超博多)


優子「まず何する?」

光子「口座を分ける。

1)生活費(家賃・食費・交通)

2)学費&制作費(レコーディング・機材・譜面)

3)貯蓄(当面触らんやつ)」

優子「税金も忘れたらいかん。別枠で取り置き」

光子「家計ノート作る。ざっくりじゃダメ、毎月締め会」

優子「カードの上限も下げとこ。怖いけん」

光子「二段階認証ぜんぶオン!」

優子「あと、寄付とお土産枠ちょびっと。

うちらここまで人に助けられたけんね」


(通話の向こうで美鈴が頷く)


美鈴「よか。見える化して、調子に乗らんこと。

困ったらすぐ相談して」

優馬「お金は“お世話できる分”だけ手元に。

あとは目的地に置いとき」


光子「目的地=学びと音。はっきり見えた」

優子「……それに家族」



余談(でも大事)


緊張がほどけた瞬間、優子がバナナを一本ひょい。

「非常食の味が変わった気がする」

光子が笑う。「同じバナナや」

二人、顔を見合わせてふふっと笑った。


優子「ゼロに連れられて迷子にならんごと」

光子「一歩ずつ、音と暮らしをちゃんと」


ベッドサイドの明かりを落とす前、もう一度だけ残高を見て、

スマホを裏返した。


美鈴(LINE)


大きい額やけん、ビビって正解。

でも、あなたたちなら大丈夫。

誇りに思うよ。


光子「……お母さん」

優子「がんばるけん」


夜は静かに沈み、心はちょっとだけ大人になった。

明日からまた、笑いと音と、管理表。




口座わけわけデー — 銀行→区役所→ただいま


朝いち、二人でスニーカー結んで出発。

「今日は大人モードで行くけん」「眉ピッ(気合)」



銀行:目的別に“箱”をつくる


受付で番号札を取って、資料を並べる(マイナンバーカード/学生証/寮の住所メモ)。


行員さん「本日はどのようなご用件で?」

光子「口座を用途ごとに分けたいとです」

優子「使いすぎ防止と見える化のためです」


30分後、4つの口座が誕生。

1.生活口座(家賃・食費・交通)

2.学費&制作口座(レコーディング、機材、譜面など)

3.貯蓄口座(**“さわるな危険”**のニックネームを付ける)

4.取り置き口座(税金・年払い系・非常用)


ついでに——

•二段階認証と入出金アラートON

•キャッシュカード限度額を控えめに設定

•毎月の自動振替(生活費に定額/余ったら貯蓄へ)

•通帳アプリで残高を色分け(生活=緑、制作=橙、取り置き=灰、貯蓄=青)


手続きの合間に美鈴へ電話。


優子「お母さん、税金は大丈夫?」

美鈴「所得税は引いた後の額で振り込んどるけん安心しんしゃい。

ただ、住民税とか保険関係の案内が後から来るけん、書類はちゃんと読んで対応よ」

光子「了解。書類は“即日開封”ルールで」


行員さんが笑顔でしめの一言。

行員さん「使い道が見えるお金は、暴れません。いい分け方です」



区役所:住所まわりを整える


番号札A-42。呼ばれるまで、二人で小声コント。


光子「次は転入届、マイナンバー住所変更、国保の確認、在学の証明は念のため持参」

優子「住民票も数通出しとこ。何かと要るけん」


窓口でテキパキ完了。

•転入届提出(寮の住所)

•マイナンバーカードの住所更新

•保険の扱いは現在のままでOKか確認(※扶養継続の説明を受けてメモ)

•印鑑登録は今回は見送り(必要になったらまた来る)

•住民票を数通取得


職員さん「選挙のお知らせ等は新住所に届きます。書類は保管をお忘れなく」

二人「ありがとうございます」



夕方:寮にただいま


寮の玄関で深呼吸。

優子「大人の筋肉、今日だいぶ使った」

光子「でも見える化できたけん、心拍が落ち着いとる」


部屋に戻って“本日の戦利品”(控えと書類)をファイルに分類。

•ファイルA:銀行系(口座メモ、限度額、アラート設定)

•ファイルB:区役所系(転入控え、住民票、説明紙)

•ファイルC:“あとで必ず読む”(税・保険の案内入れ)


最後にホワイトボードへ一行。


今月のルール:

①取り置きは触らない ②大きい買い物は24時間寝かせる ③書類は即日開封


バナナを半分こ。

優子「**ゼロ(桁)**は多かったけど、迷子にはならん」

光子「**箱(口座)**を分けたら、音の道も見えた」


窓の色が夜に変わる。

——起きて、走って、整えて。二人の“東京暮らし”は、きょうちゃんと始まった。





グルチャ報告:手続き完了、心も整った


夜。寮の部屋でふたり並んで、家族グループ「小倉ファミリー」にメッセージを打つ。


光子「手続き、全部終わったよ。銀行は用途別に4口座つくった。区役所の転入届と住所変更も完了。書類はファイルで見える化しとる」

優子「待ち時間は長かったけど、30秒ネタ稽古で乗り切ったけん。係の人、つい笑いよった(笑)」


すぐ既読がずらっと並ぶ。

まずは美鈴。


美鈴「ようやった。それはね、あんたたちが夢のために必死で頑張ってきた証やけん。お金は大事に使いんしゃい。困ったときの助けにもなるけんね」

優馬「ゼロは風や。浮かれたら飛ぶ。感謝と用心で抱えなさい」

アキラ「支出はバックアップ前提でね。大きい買い物は24時間寝かせ推奨」

美香「まずは自分の体を管理! 食べて寝て笑う。腹筋は無料の資産やけん」


優子「うちら、いつのまにか受け入れてもらえとったっちゃね。銀行でも区役所でも、ちゃんと“大人の用”として相手してくれた」

光子「東京も、『ただいま』って言える場所になりそう」


美鈴「場所は変わっても家族は変わらんよ。困ったらすぐ電話し」

優馬「道に迷ったら笑いで現在地を言うとよか」

アキラ「あと二段階認証忘れずに」

美香「明日、ご褒美に炊き込みご飯作って送ろうか?」


ふたり、スマホを見合って頷く。


優子「じゃあ今月のルール、宣言するね」

1.取り置き(税・年払い)は触らん

2.大きい買い物は24時間寝かせる

3.書類は即日開封・即メモ

4.月末“締め会”で見える化

5.寄付とお土産は“ありがとう枠”でちょびっと


光子「そして最後に——笑いは毎日投資」

美鈴「それがいちばん利回りよか(笑)」


通知が落ち着いたあと、ふたりはホワイトボードに一行だけ足した。


夢に使う。人に返す。明日もコツコツ。


窓の外を電車の灯りが横切る。

受け取ったのはお金だけやなかった。信頼と、背中を押す手やった。




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