プロローグ
どうしてこんな事になってしまったんだろう。
途切れそうな意識の中、薄い笑みを浮かべた男に見られながら女は目を閉じた。
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「もう終電はない、か。」
夜に働きに出ているAはため息をつきながらそう呟いた。
送りの車は4時頃に着く、それまで待つのも億劫だ。
時計を見ると時刻は1時を過ぎていた。
タクシーを拾い最寄りの駅までと伝え
心地よい車内の揺れに身を任せていた。
(うわ、もうメーター三千円こえた、これ最寄りで降りると四千円近くなるな)
まだ一駅手前だったがAはタクシーを降りた。
ここから自宅までのルートは、河川敷を通るAのいつものウォーキングコースだった。
普段はお昼に歩くため気付かなかったが、夜の道は人気もなく街灯も少なかった。
少し不安に思ったが気にせずイヤホンを耳につけ、
お気に入りのプレイリストを再生し気を和ませることにした。
夜風が心地よい、そう思いながら歩いていると少し先に人影が見えた。
心なしか少し視線を感じる、、
不安に思いつつ前を通り過ぎようとすると男に声をかけられた。
「お姉さん、綺麗だね〜
一緒に遊ばない?」
(ナンパか、鬱陶しいな)
「はは、すいません」
無視して反感を買うのも嫌だったので、苦笑気味に返事をし
足速にその場を去ろうとした。
「なんで行こうとするの?」
逃げようとしたのがバレたのか腕をつかまれた。
「いや、明日も早いんで、ごめんなさい、離してください。」
「何で逃げようとするの?...ありすんちゃん」
その瞬間Aの頭は真っ白になった。
ありすんはAがSNSの裏アカで使用していた名前だからだ。
「なんでその名前・・・?」
「知ってるよ、だってよくここで歩きながら通話してるじゃん
Mになってみたいんだっけ?ありすんちゃんは変態だね」
「ひ、人違いじゃないですか?腕!腕離してください!」
「何焦ってんの?別に怖いことしないよ」
「声出しますよ!」
「出せば?ここで叫んでも誰も来ないと思うけど」
ここは河川敷の中間地点、周りには何もない。
背筋が凍る、逃げられない・・・。
手を降り解こうにも男の力は強く、Aは男を睨むことしかできなかった。
(とにかく逃げなきゃ!!)
隙をつき逃げようとした
その瞬間
バチチチッ
「・・・うっ!!!!!」
突然脇腹に痛みが走る。
見ると男は手にスタンガンを持っていた
「逃げようとしたり、叫んだらこれするからね」
「ひっ・・!!やめてください!!警察呼びま・・・」
バチバチっ!!
「ああああぁっ!!」
「うるさいなぁ、自分の立場分かってる?」
(あぁ、逃げられない)
「や〜っと素直になった、一緒に遊んでくれるよね?」
「うぅ・・・」
腰にスタンガンを添えられる。
「遊んでくれるよねぇ?」
「ひっ・・遊び..ます...」
Aは男の車に乗せられた。
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なろうで投稿する初めての作品です。
気が向いたら続きも書きます。
誰かの性癖に刺さったら嬉しいです。
by 作者