僕の病気は、“女の子の体に触りたがり症”という病気。
いつからか? 僕は急に女の子の体に触れたという欲求から
頭が離れられなくなった。
女の子の体に触れたい! 触りたい! 抱きしめたい!
そう思った瞬間、僕は近くにいた女の子の体に無意識に触れ
ていたんだ。
【キャーーーーーー!!! やめてーーーーー!!!】
・・・僕はそのまま、交番に連れて行かれる。
*
僕は、今まで女性に触れる事がなかった。
僕は、子供の頃からシングルファーザーで父親と二人暮らし
僕が産まれた時には、既に僕の母親はいなかったんだ。
男手一つで育ててくれた父さんに申し訳ないが...。
やっぱり母さんが居てくれたらと? 何度思った事か。
女性の扱いを知らない僕は、女の子にモテずに30年間過ごしてきた。
何度も、飲み会や食事会とやらに友達に誘われて行った事があるが
まともに、女性の顔も見れない僕を女の子達は気持ち悪がったんだ。
それがキッカケで、更に女の子と話す事が出来なくなった。
でも? 僕の仲が良かった男友達は徐々にみんな彼女がデキていく。
僕だけ、取り残されたような感覚を受けたんだ。
なかなか? 女の子と話す事も出来ない僕は...。
遂に、欲望のままに女の子に触ってしまった。
【ギャーーーーーーー!!! 痴漢よ! 助けてーーー!!!】
・・・そう、僕はその場で捕まってしまった。
僕が、女の子を触った場所は、お尻だった。
しかも? わしずかみで僕の手は女の子のお尻を掴んでいた。
僕も、この女の子が叫ぶまで僕自身が気づいていないぐらい
何の悪気もなく、無意識にしてしまった。
警察でも、事情聴取をされたんだけど、、、?
答えようがなくて、どう? 言えばいいのか僕が悩んでいると?
取りあえず、これにサインしろって!
僕は、やったけど? やってないんだよ!
僕だけど、僕じゃない僕がやったんだ!
それなのに、僕が痴漢をしたなんて書類にサインなんかできない!
・・・僕は3日後。
僕がお尻をわしずかみにした女の子が痴漢の被害届を
取り下げたから、留置所から出る事が出来たんだ。
あのままだったら! 僕の一生は?
【痴漢男】としての人生を歩む事になっていただろう。
*
・・・でもどうやったら?
女の子の体を触れないようにできるのか?
そもそも、僕の意思で女の子の体に触った訳じゃない!
勝手に、僕の手が女の子の体に触れていただけ。
そりゃ~いい訳と言えば? いい訳かもしれない。
でも、僕はやってない!
女の子の体に触れようと思って触れた訳じゃないんだ!
いや? 頭の中は、女の子の体に触れたいという妄想は止まらないけど?
それは、あくまで頭の中だけで!
実際にやってはいけない事だと分かっている。
それなのに、僕の手がいう事を効かないんだ!
いやいや? もっと言うと、体がいう事を聞かないんだ。
誰か! 僕を助けてください!
*
そんな時に、僕がこの症状の事をネットで調べたら、、、?
あったんだ! 僕と同じ症状の人やこの病気の事が載っていた。
僕の病気の正体は? “女の子の体に触りたがり症”という病気。
【急に、女の子の体に触れたいという願望や欲求がまして、無意識に
一番近くにいる女性の体を触るという病気。】
マジか!? そんな病気があるの?
でも、これで! 少し、気が晴れた気がした。
ずっと、これは病気だと思っていたのだけど、、、?
僕の意思に反して、勝手に僕が見知らぬ女の子の体に触っている。
もう、どうする事も出来ないと思っていたからだ。
僕は、病院に行ってこの病気の事を話すと、、、?
僕を診てくれた医師は、僕にこう言った。
『この病気は、薬を飲めば治りますよ! もう安心してください!』
『ありがとうございます、先生!』
・・・僕は、大きく深呼吸をした。
これで! 僕の病気は治るらしい。
もう、二度と痴漢なんかしないぞ!
最後までお読みいただきありがとうございます。