ど根性!ハチャメチャ娘はおっさん冒険者を巻き込み我が道を行く
軽く纏めて作りました。
久しぶりの短編なので気軽に読んでもらえると幸いです。
太陽がおはようと顔を出す前から元気いっぱいのリディ。
魔物蔓延る大森林に絶対に入るなよ!と大人達が口うるさく釘を刺したにも関わらず、リディは鬱蒼とした不気味な森の中にひょっこり侵入を果した。
良識ある大人達お言葉をすっかりさっぱり忘れて、朝ごはん(獲物)を得るべく大森林の自然摂理全てを狩り尽くすが如く大森林無双していた。
獲物を狩り続け何十と倒してきた食べれないもの。
そのほとんどが見た目も悪けりゃ肉が固すぎたり、その肉に毒を持っていたりと食べれる事は出来ない代物ばかりだ。
向かう先々現る食べないやつ(魔物)を倒しリディは朝ごはんを得る為に前に前にと森の奥深くを進んで行く。
どれくらい大森林をさ迷っただろう。
ガサガサと草木が擦れす音がし、何か近いくに寄る気配を感じると、リディは気配がする方角へ視線を向けた。
リディの前に姿を見せてくれたのは、探し求めていたようやく食べられる朝ご飯だ。
GYAOOOOと唸り鋭い牙を見せる食べm…獲物はリディを強敵(こちらも食料)と認識したようだ。。
ようやく現れた食べr…獲物を前にリディは怯える所か満面の笑みを浮かべ。
『ど根性ぉぉー!!』と寄生をあげ食べれr…獲物に向かい勢いよく駆け出した。
さてここでリディが何者か知ってもらおうと思う。
リディは最近この魔物蔓延る大森林の近くにある寂れた農村にお引っ越ししてきた村娘だ。
両親は健在であるが、リディのハチャメチャぶりに、心を鬼にし独り暮らしをさせるべく、とある友人の冒険者に無理強いして愛娘を託した。
しかしリディのハチャメチャぶりは収まりを見せる所か、両親の元を離れた瞬間にそれは拍車をかけてしまった。
お陰でリディの棲みかは一週間も持たずにだったが、冒険者の必死な教育(泣き落とし)によりこの大森林の農村には一ヶ月ほど滞在中だったのだが。きっとその生活も今日までなのかもしれない。
さて食べられる獲物と対峙する村娘リディは武器も防具もなく、赤いポンチョに白いワンピース姿で朝ご飯に向かい地を蹴る。
その宿敵(朝ごはん)も、GAOOOと声高く遠吠え上げ迎え撃つようだ。
この場に野次馬は居ないものの、勝負の行方は装備が残念なリディが負けると誰かが見ていたなら思っただろう。
しかしだ冒頭の書き出しで分かるように、リディは食べられる朝ご飯を見事倒して狩って見せた。
ギャラリーが居たのならWOOOOと大歓声が聞こえたのだろう。
朝ご飯を落とした決まり技は何だったかは分からない。
しかし朝ご飯は胸に穴が開き鋭い牙を見せていた口から泡を吹き出し絶命しいた。
「はふう…。」
汗一つ流さず呼吸を整えたリジィは、朝ご飯を前に年相応の可愛いらしい笑顔を浮かべる。
そして一体どこから取り出したのか、小型ではあるが鋭利なダガーを片手に朝ご飯の解体を始めたのだった。
しばしの間…。
「ふふふ~ん♪
食べごたえがありそうな朝ごはんですねぇ!
今日はミディアムレアだね!エエーイ♪♪ど根性ぉぉぉ~!」
血抜きに失敗したらしく、顔や白いワンピースが血まみれのリディ。
はたから見ると背筋が凍ってしまいそうな、ホラーな光景ではあるけど今は誰も居ないので良しとしよう。
解体した肉をその辺にあった枝へと刺し込み朝ご飯の支度を始めだす。
何本もの肉付きの枝を力強く地面に突きした『ど根性ぉぉぉ』とリディが呟き終えた次の瞬間。
地面に突き刺さった枝もお肉も炎に包まれた一瞬にして黒ずみと化していた。
「むふふっ~♪おにきゅおにきゅぅぅ~♪♪」
何故お肉が黒ずみになった事にも気付かず鼻歌をルンルンで口ずさめるのだろう。
もしかしなくてもリディの頭の中にある大事な大事なネジは数本ほど足りないのかも知れない。
それにだ肉が一瞬にして黒ずみとなる火の威力は、地面にの草を燃やしその移り火が広がりを見せていくじゃないか。
さてだ皆ここで一度よーーーーく考えてみよう。
森の中でなにも考えずバーベキューという名のキャンプファイアをしたらどうなるだろうか?
可愛くキャンプファイアと言ったが、炎の威力が過大すぎこれがどんな悲劇を何を生み出してしまうかを…。
Q、燃えやすい草木がいっぱーいの大森林で地面に突き刺した肉串が一瞬で黒ずみになりました。
すでに肉串を刺していた場所は、草木が燃え特大級の炎が舞い上がっておりまする。
さてそうなると正解を言わずともわかるでしょう。
自然災害ではなく、人的(放火)大森林火災が起こってしまうのです。
この状況下でも残念なオツムの空腹のリディはと肉の事で頭の中はお花畑状態。
暑さとか煙いなんて感じず、朝ご飯が出来上がるの意味不明なメロディを口ずさんでいた。
OH神よ!
どうかこの哀れで愚かな子羊の魂(頭)をお救い下さい!!
大森林火災の現場には今だ犯人が陽気な歌をノリノリで歌い出している。
草木がゴウゴウと燃え炎が立つ。
業火が何百年もこの大森林を生き抜いてきた大木をなぎ倒し轟音が響く。
この大森林生きる魔物や野性生物が次々と悲鳴を上げ絶命してゆく。
炎で燃え行く木々が倒れていく音と共に、遠くから聞こえてくるガシャンガシャンという金属の音。
そして近付いてくる野太い怒号。
「おぉ・のぉ・れぇぇぇ!!!やっぱり犯人はお前かぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
放火犯が居残る犯行現場に、文字どおり全身全霊の力を振り絞り現れたおっさん冒険者。
そのおっさん冒険者の姿はむさ苦しいく感じるも、何故か身に付ける防具の鎧の色そして身に付けるアクセサリーのセンスに違和感を感じてしまう。
おっさん冒険者をは放火犯人を見付けるや否や、この業火をどうするかと考えるが。
とりあえずと言うかリディの御花畑のオツムに拳骨を落とした。
「はうううっ!!
あれれ??おにゅきゅは?!」
「お肉はじゃねェのよ!!
この地獄絵図どうにかなさい!!」
「あううう!
はっ!ダニエ・アヴェスおじさんおはよーございます!
何だか今日はすゴーーーく蒸し暑いね」
拳骨を頂き御花畑から抜け出し…抜け出せなかったリディ。
こんな状態かなのに、見事なカテーシーをダニエ・アヴェス披露した。
「ああ、おh…!と言うわけないでしょうアホガール!
もういやあああ!どうしてくれんのよこのお馬鹿ああああ!」
こんな状況下なのにダニエ・アヴェスも可笑しなヒューマンなのだろう。
ダニエ・アヴェス(お姉系)の乙女の叫びに、リディはようやっと己の周りに燃え立つ炎に気がつくのだった。
事件後(放火)住み慣れた(まだ一ヶ月)農村を旅立つ凹凸コンビ。
「はううう。
リディの安住の地は見つかるのでしょうか?」
「…………」
「次も冒険出来るところが良いです♪♪」
「…………(………私いつまであんた子守りをすれば良いのよっ!!!)」
ハチャメチャ娘はおっさん(おねえ)冒険者を巻き込み我が道を行く!
これは始まりの序章。
二人の英雄譚はまだ始まったばかりなのである。