プロローグ
勢いで書いてしまいました。。。
フツーの、ごく普通なのが書きたかったんです。
お付き合いしてやってください。
『我ら一族、喜んで王の子らに仕えましょう。時には剣となり、時には盾となり、時には良き友となりて、永遠の時を共にしましょう。』
これは、我が国の建国物語の有名な一節だ。
国中の人が知っている。私だってこの言葉を、幾度となく噛み締めてきた。
どういうことかっていうと…
建国王の良き友であり優れた武将として、死ぬまで忠実に仕えた勇将・ペンドラゴン。
彼が、建国王レオニスが戴冠した時に誓った言葉だ。
そして、私達ペンドラゴン侯爵家が、『王の剣』と呼ばれる所以だ。
当主以外のペンドラゴンの子は、王の血を引く者が産まれた時に、その人と神前誓約を結んで、一生仕える。
そのために、本家分家関係なく、分家の子は本家の養子となって、本家で戦闘訓練を受ける。
性別に関わらず、だ。
しかし、神前誓約を結ぶ際に、厳しい決まりがある。
一つ、ペンドラゴンの子は、王立学院在学中の者またはその他学生であってはならない。
一つ、王家すなわち国王とその子供らと誓約を結ぶのはペンドラゴン本家の者でなければならない。
特に最後が案外厄介で、王が子沢山ならこっちも大変なのだ。
その様々な決まりを満たしていたのが15年前の私で、その時に第四王子ミカイルは産まれた。
つまり私は、第四王子ミカイル殿下の『剣』となった。
……当時まだ、8歳だったにもかかわらず。