007 あう・あう・あ?(姉・襲・来?)
※作者はロリコンではありません。
追記 7月27日 加筆 改稿
やばいっ、足音がどんどん近付いてくるっ!
えーっと、あーっと―――ええい、このままでやってやろうじゃないか!
―――――マリブニー・スェイトレット視点―――――
私の名前はマリブニー・スェイトレット。この間、第三子にして初の男の子を生んだ三児の母親ですよ~。
過去の出産では、出産後に死んでしまう死亡率が高かったのだけれども、今では全然低くなってきたわ~。しかし、今回も旦那が念の為、ということなので知り合いの宮廷魔法師に駆け寄ってくれたわ~。
二回目の出産なので、過保護過ぎではないかと思うが、愛されている証拠と言うことなので笑みが零れるの~、きゃっ。
そして今、私達の最愛の息子が何かぐずっている様なの。まだ、娘達には、ちょっと任せられないかしらね。だけど、あともう少しで私以外の人と触れ合っても良いかしらね。
それまでは、このひと時は私のものよ~。。
愛しい我が子の所に行くと、赤ん坊は空に向かって手をバタつかせていた。その仕草も可愛いわ~。
しかし、その先には何にも無い―――不思議に思うが、多分、お腹が空いるのですね~。
「あ~ら、レイく~~ん。お腹空いたのですかな~~?」
と言うと、レイ君―――名をブレイバー・スェイトレットと言うの~。この子には、英雄のように強く優しく、カッコ良くなって欲しい、と言う私達の思いが詰まっているの。
レイ君は驚いたような声を出すと、手をバタつかせるのを止め、戸惑ったかのように「あー」と返事をした。
「きゃ~~、やっぱり、息子は可愛いわ~~~」
―――――ブレイバー・スェイトレット視点―――――
足音がして、少し待っていると、母親がやって来た。
綺麗な金色の髪をゆらゆらと靡かして、蒼い瞳で僕を見ている。やっぱ異世界転生した時の母親は金髪ではなければ―――そして、白い薄地の服とその上に羽織っている羽織の下から溢れんばかり出ている胸が、何とも言えない―――という人だ。
マジで、ザ・母性の塊だよ、この人は。
まぁ、どうやらこれを気にしてない様子から、どうやらこの人には、このステータスウィンドウが見えていないようだ。ステータスウィンドウを一切、見向きもしていない。
―――ああ、この人の声を聞いていると、何だか安らぐな―――はっ、これが母性か。
すげぇな、母親。将来、「かーたま」って呼んでやろう。さぞかし、喜ぶだろうな。
―――いやー、それにしても何時見ても、ちょーグラマスボ―――…っ、実の母親をどういう目で見ているんだ、僕はっ。
ま、まぁ、この体では一切、そうい感情は起きないんだけどね。
「あ~ら、レイく~~ん。お腹空いたのですかな~~?」
うっ、そうきたか―――まぁ、赤ん坊が騒いでいるなんて、お締めかお腹空いているかしかないだろう。
しかし、流石に精神年齢17歳の自分にアレは凶器過ぎる―――うっ、と言うか、言われてお腹空いてきた。
しょうがない、腹を括ろう。ま、まぁ、それに、飲まないと死んでしまうからなっ。
「あー(よろしくお願いします)」
そういて、僕はご飯を頂いた。
―――――ブレイバー・スェイトレット(現在)視点―――――
いや~、それにしても、マリさん(母親の愛称)の胸は凄かったな―――なんかこう、恥ずかしさを超越して、美があると言うか。崇めたくなるお胸でしたな。
まぁ、未だになれること出来ていないのが難だけどな。それにしても、暇だなぁ。
それからと言うと、何にもすることも無く、時間だけが過ぎていった。頑張って、魔力的なものを出そうとしたが、無理だった。
―――あっ、あのステータスウィンドウはスライドするように手を振ると消えました。
そして、この世の誕生してから約7ヶ月が経った時のこと、漸くこの現状が終わりそうだ。
何故なかって―――それは、ここに母さんとは違う人が来るらしいんだ。この世界では生後7ヶ月くらいまでは、母親が付きっ切りで面倒を見て、それ以外の人とは会えないそうだ。
これには、いろいろな定論が飛び交っているが、多くは最初に甘やかしておくというのが理由らしい。
まぁ、異世界ではすぐに死んでしまうからな。
ワクワクしながら待っていると、ドタドタした足音が聞こえた。
えーっと、確かマリさんには二人の双子の娘―――僕からして双子の姉がいるんだっけ。確か、4歳児って言ってたっけ。ってことは、3歳上か。
簡単に性格を説明すると、上の方は活発で下の方は大人しいようだ。
どんなだろうな~。
ドタドタドタドタドタドタ
あー、多分これは上の姉の方だな。騒がしいし。僕はもともと、姉か兄が欲しかったから嬉しいな。
一応、前世では兄をやっていたから、上が欲しくなるんですよ―――はぁ、今頃妹はどうしているのかね、はぁ。
ドタドタドタドタドタドタ
音がどんどん大きくなっていく。
これ、こっちに突っ込んできやしないか? 止まれるのか?
ドタドタドタドタドタドタ
えーっと、だ、大丈夫なのか、これ?
ドタドタドタドタ ドカーーーン
あっ、ぶつかった。
と、思うとドアがギギギギギと開いた。ドアの向こうには、母親と同じ金色した髪をショートヘアにして、茶色い瞳をした子供がいた。鼻の頭が真っ赤なのが可愛いと言っておこう。
流石、あの母親から生まれた人だな。
「あーあう、あうあー。(美幼女の姉だ)」
「いたーーい……あっ、レイ君。始めまして~~~~お姉ちゃんだよーー」
うっ。この人声でかいな―――赤ん坊だからなのか、頭によけー響く。
それにしても活発系美幼女だとは―――すげぇーとしか言えないな。
そんなバカなことを考えていると、ドアから緑というか、翠色の髪をした落ち着いた雰囲気が印象に残るもう一人の幼女がやってきた。
いや、自分の姉を幼女というのは、流石にキツイな。そして、その子は金髪の方の姉に叱ると、こちらを向いてきた。
ああ、髪と同じで、こっちは綺麗な碧色かな。そんな色した瞳をしていた。覗いていると、呑み込まれそうな感覚に陥るな、すげー。
「始めまして、あなたが私の弟なの?」
「あー、あー(ああ、これはご丁寧に)」
「……うぅ、可愛い」
「あう?(ふぇ?)」
「あぁ、可愛い。ほっぺぷにぷに。手小さい。可愛い~~」
おぅ、見た目に反してスキンシップが激しいですな。しかし、そちらも柔らかいですぜ。
というか、クール系キャラと思っていたが、そういうキャラですか。駄々甘系のお姉さんになりそうだなぁ。
まぁ、それはそれで良いんだがな―――あっ、そう言えば最近、首が据わったぞ。
「あー、リーちゃん。私もレイ君、抱っこしたいーー」
「待って、アルちゃん。もう少し・・・」
「あうあうあーー(これこれ喧嘩は良くないよー。僕はみんなの僕だからねーー)」
はぁ、こんなにモテたのは、生まれて初めて―――と言うか、意識を持ち始めてだな。
前世では一切モテなかった―――そこまで、悪くない容姿だった思ったんだけどな。まぁ、主観的な捉えがそうであったとしても、客観的は違うかもしれないしな。
まぁ、今はこのひと時を楽しみますか。そうして、母親が来るまで、抱っこのし合いは終わらなかった。
ある日の友人との会話。
作者:ち、違う。僕はロリコンじゃないっ! ただ、好みのキャラが小さく尚且つ、可愛くなっていくだけだ!!!
友人:それを「ロリコン」って言うんだよ。このバカ。
作者:グハッ
※作者はロリコンでは・・・まぁ、いいか。
ってなわけで、幼女の姉が登場した回でした。
どんどん、新キャラだすでぇぇぇ。
次回サブタイトル 「○○じゃないよ、○○○だよ」
さぁ、○の中には何が入るのか!?
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