夕凪総司の彼女の噂
お待たせしました1話です
第1話
夕凪総司の彼女の噂
2年1組の夕凪総司には彼女が複数人いるという噂が広まっているらしい
夕凪高校という自分と同じ名前の私立校だからか、入学初日から理事長の息子なんじゃないかと有名になった僕
また違うことで有名になっているらしい
静かに高校生活を送りたい僕にとっては嫌なことでしかない
「夕凪ハーレムには多種多様な女の子がよりどりみどりと聞いたが、実際のところどんな感じ?」
「お前も噂信じてるのか?」
「な訳ないだろ。どうせ総司のことだからまた厄介事に巻き込まれてんだなぁって思ってるだけだ」
「なんでもお見通しなんだな」
鉄越壁戸は数少ない話し相手でいつも僕の隠し事を見抜いてくる
嫌な悪友だ
「どうせルルさんとかのことだろ?」
「本当にお前に隠し事はできないな」
前回の噂は名前が同じなのが原因だったが、今回の噂はおそらく壁戸の言うルル達のことが原因だろう
「あんだけ夜中に騒いでたらバレるだろ」
「これでも静かにしてる方だけどな」
「あれで静かとか…お前やっぱりお祓いしてもらえよ」
お祓いしに行くとまた厄介なことになるとは言わないでおいた
☆
今日の生物の授業は受ける気になれない
本日最後の授業である生物の単元が嫌なのだ
「はーい今日は人間について学びたいと思いまーす」
そう、今日は人間についての授業
「人間は特殊な能力を持ちませんが、太古から協力して生きてきたと言われています」
夕凪高校では1学年3クラスで各クラス30名程度が在籍している
そのうちの4割は人間が占めている
他はもちろんそれ以外ということだ
「では人間を代表して夕凪君にモルモッ…実験台になってもらいまーす」
「先生それ言い直せてないですからね?」
仕方ないので教卓の前に立つ
こうして改めてクラスメイトを見ると…いろんな種族がいるんだなと思う
驚きはしないが
「人間はこんな皮膚で痛みも素直に感じるんですよねー」
「先生定規で腕をペシペシするのやめてください」
もし人間しかいない世界の人がこの風景を見たら卒倒するかもしれない
僕には人間しかいない世界の方が想像できないが…とにかく
「だからですねー」
「先生腕はこれ以上伸びません」
早くこの授業が終わって欲しい
☆
「じゃ、今日はまっすぐ家に帰れよ」
「そうしたいよ」
壁戸とは通学路が全く違うため校門の前で別れる
頼りになるボディーガードは遠回りをしてくれるほど親切ではない
「総司」
「…毎回背後から抱きつかないで欲しいな」
壁戸と別れるとすぐに狼に捕まった
毎度のことなのであまり驚かないが心臓に悪い
「今日も迎えに来たの。少しでも総司と一緒にいたいから」
「なら学校に来ればいいじゃん」
「それができたらしてる」
狼ことルアティ・ルガリィ、通称ルルは若く見えるが人間の二十歳を超えている
人間なら高校生と言われても気づかないくらい綺麗だが学校は騙されない
「教師として侵入するのも考えたけど、勉強なんかとっくに忘れた」
「ルルに教わることは度胸と積極性くらいでしょ」
他にもストーカースキルがあるか
と話しながら歩いていると家に着いた
「ルルそろそろ離して」
ぎゅっと握られた手を見て言う
でもルルは首を振って離さない
「最近全然構ってくれない」
「そんなことないでしょ」
「またハエ虫とヤクザに構ってるんでしょう?」
ルルの目がだんだんと獣の目になっていく
これはまずい
「違うって。最近は勉強時間が多いだけ」
「…本当?」
「ルルには嘘つかないって」
「…うん。わかった。じゃあね」
やっと手を離してくれた
うーん
やっぱり毎日これじゃあ噂がたつわな
「勉強時間が増えたの?さすが私の夫ね」
「リフィーの夫になった覚えはないよ」
頭の上からの声に応えると小さな妖精が視界に入って来た
「出会った時から、ううん、出会う前から決まってたの」
「僕の意見は反映されないのか」
「総司はツンデレだから本当のこと言えないのよね」
ひどいな
男のツンデレは男にとって需要がない
「それで、野蛮な獣人とは何を話していたの?」
ぎゅっと頬を掴まれる
小さな手なので人につねられているのと同じ感じ
つまり、痛い
「また遊んでって話だよ」
「夜の遊び?」
「いやらしいことはしてません」
リフィーは容姿こそ幼いがこれでも大人
確か今年で20歳だった気がする
「…私は夫を信じるけどあまり心配させないでね」
「だから夫婦になった覚えは…っと」
いつの間にかあたりは真っ暗になっていた
リフィーの姿は見えない
「話の途中に悪かったな」
「悪いと思うならやめてよ」
「ハハッ!その通りだ」
真っ暗な空間にいたのは赤髪の少女
「マリはもっと女の子らしくした方がいいよ」
「余計なお世話だっつーの」
マリはよく僕を自分の世界に連れ込む
自分の世界というのはその名の通りで、地球上ではない異次元の世界のことだ
「そんなことより、最近デートしてねぇと思ってな」
「最近も何も、したことあった?」
「あるだろうが。この前は買い物デートしただろ?」
買い物デート…ああ
確か久しぶりの連休の時に捕まって無理やり服を買わされたっけな
あれをデートというのか
「今日はその時の服を着てるんだぜ?」
よく見てみるとマリはデートの時の服を着ていた
黒を主張とした男らしさを感じるマリらしい服
少しフリルがついてたりするところが女の子らしいっちゃらしいか
「前にも言ったけど可愛いよ」
「かわっ、可愛いって!!」
マリが真っ赤になった
パリンッという音とともに真っ暗な世界が崩れる
「あ」
「じゃあねマリ」
真っ暗なあの世界はその世界の主が動揺すると崩れやすくなる
可愛いと思ったのは本心だけどいつまでもあそこにいるわけにはいかない
「次の休みに行くかんなっ!!温泉デートだ!ハハッ!!」
楽しみだぜとか聞こえたけど…ここはもう彼女の世界の外
つまり何が言いたいかというと
次の休みはとても疲れるだろうってことだ
「ただいまー」
「おかえりっ!お兄ちゃんまた遅かったね」
ああ、僕の癒しは妹だけだ
続く
読んでくださりありがとうございます
今回はとりあえず世界観とキャラの大雑把な紹介です
マリだけフルネーム出てないし種族わからんかもしれませんが…個別紹介のお話がありますのでしばしお待ちを
次はルルの紹介ですかね
今作は今のところヒロインが全員カタカナ名なので覚えにくいかもしれません…(今のところです今のところ)
〜以下連絡〜
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