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詩『光』

作者: 游月 昭

『光』13/10/18




【赤】


白く黒いトンネルを行く

長いながい時の迷路

拓かれる口から微笑みかける光をめざし

脈動する命が噴きあがる


【黄】


あどけない口元に

注がれる愛のすべてを受け

全身に備えられた触角をたよりに

おぼつかない足どりで進みはじめる


【青】


深い明日への入り口は

鏡のように自分を映し出し

眩しくて先は見えない


【白】


水彩の夢が数におき換えられ

明らかな地への矢印になる


【緑】


空を求めて這いあがる

寄せる風にまばたきもせず

食われても食われても突きすすむ

地平線へ広がった安息に包まれるまで


【紫】


頂を過ごした記憶の色を

油絵の具でぬり重ね

かべを満たして姿勢をただす


【黒】


細くつづく道のりに

影は長く尾をひき

途切れた空に降りしきる流れ星


【光】


全ての色が集められ

限界の黒に押しつぶされる一瞬

破れた零を抜ける無限の世界

白は黒に、黒は白に






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