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魔法学校へ

無事、ロースト伯爵の陞爵しょうしゃくが終わり二日後、

王都では軍事学校の新学期が始まった。


「そう言えばもうすぐ魔導学校との交流戦だね~」


「そうっすねトースト二キ。それにしてもなんで騎士学校じゃなくて軍事学校なんだろな」


「トースト‟二キ”もやめよう。同級生なのにそういう気づかい、気持ち悪いよクソ野郎。あーそれはね、騎士は貴族や位の高い家しかなれなかったらしいんだよ。平民の将来性を説くダディン王が騎士学校を廃止しちゃったらしいよ。そして将来‟軍略”の重要性を見出して‟軍事”にしたんだって」


「えっ?あの尻に敷かれてる髭親父がそんな大胆な事したの?やりますねぇ~」


「トエム君、それ騎士や貴族に聞かれたらギロチンだからね?」


そんないつもの会話をしていると、割り込んで来る顔がいいだけの金髪が一人。


「よぉよぉよぉ!陰気で嫌だねぇお前等は?」


異世界テンプレの絡んで来る小物と化したアプリゲーム『流星のノクターン』の未来の主人公の一人、ヤリサァ・セイビヨ君だ。


「何です?言っておきますけど僕の家も今は今は四大貴族と同格ですからそういうの、もうできないよ?」


「おっほぉ↑いいじゃないの~イキりショタ…アリかもしれないねぇ(ねっとり)」


「ひぎっ(ケツに悪寒が走る)!?クソメガネとトエム!!俺を見下してんじゃねぇ!まぁいい、こいつを持ってきたんだからな~~~」


スッとマジックバックから取り出したのは神々しいおっきな剣。


「これは俺様の祖先―――つまり勇者が手にしたとされる神剣『エクスカリバー』だ」


テンプレート王国初代王、『テイバーン・テンプレート』。

魔王に脅かされし世界に、最上位女神、創生の『テクノ』により賜った『神剣エクスカリバー』。


大地を切り裂き、海を割り、空を裂く勇者の聖剣。

魔王を倒し、平和をもたらした伝説の剣。


『勇者』にしか使えない剣で、『勇者』以外が持つと重すぎて持てない品物のはず、

自分の身長程の剣をヤリサァは軽々持ち上げている。


「そんな…ぶっといモノで何をする気?まさか…薄い本みたいに!?」


「―――うすいほ…?まぁいい…ぶった切ってやるぞトエムッ!!」


思いっきり躊躇なく切りかかってくるヤリサァを横目で捕らえたトエムは、とりあえず刃が当たらないようにトーストの肩を軽く押す。


「おわっ!トエム君!?」


真っすぐ振り落とされる剣を見つめるトエム。


ゴスッ


ドラゴンの牙すら通らない頭がいに切り傷が付いたトエム。


「おほぉッッ!」


「やっ…やった…やってやったぞ!ざまぁ見やがれ!」


トエムの頭に傷を作って喜んでいるヤリサァ。周りはまさか学友に、しかも同じ公爵家の跡取り同士でまさか切りかかるなど思わず、周りはかなりドン引き。


「なるほど、なるほど…これは…アリじゃな?」


なんかちょっと嬉しそうなトエムに慌てて声をかけるトースト。


「と、トエム君頭大丈夫?」


真向切落まっこうきりおとし、頭に容赦ようしゃなく振り落とすとは、7歳なんてまだまだクソガキと舐めてたが、やりますねぇ!」


男の娘がイケるトエムはもちろん美形ショタはイケる♂。


それはそれとして傷口を触るトエム。

頭から血は出ていないが骨まで刃が達している様だ。


どうやら神器と呼ばれるだけあって剣自体に『魂』が宿っていて、これは傷口ではなく‟存在そのものが欠損”したのだろう。


万が一脳まで達していたらと思うと…トエムは久々に乳首が勃った。


「は?はぁッ!?なにニヤニヤしてやがる?ひぃ!?」


二チャァッッといやらしい笑いを浮かべ涎を垂らすトエムに、感じたことのない寒気と恐ろしさを感じるヤリサァ。

あまりの嫌悪感に怯んでしまうイキリショタ。


とそこへトーストが割って入る。


「ちょっと!トエム君、そんな事より傷口から…血が出てないよ?」


トエムの傷口から血が出てない。頭のぱっくり傷口から骨が丸見えである。


「いや、これはだいじょばないけど…まぁ唾つけとけばなんとかなるでしょ」


「唾万能説、濃厚になったね~(呆れ)」


既にトエムは『魂』を込める術理をすでに開眼しているので無問題。

こんな感じで新学期初日からわちゃくちゃしていると、担当の暑苦しいゴールド先生が入って来た。


「お前ら全員いるな…ん?トエム大丈夫か?大丈夫なの…ふーん、まあいいや(適当)さて皆に伝えなければいけない、そう!もうすぐ魔法学校との交流戦がある!」


『テンプレート学校交流戦』、武と魔を競い。高めるを目的にした国を挙げての一大イベント。

更に国のお偉いが集まるので就職活動でもある。


結果が良ければいい就職先につける。

生徒たちの人生が決まる大イベントなのだ





―――1年用訓練グラウンド―――


「‟鉛通なまりどおし”」

「‟喇叭らっぱ”」

「‟明鏡蹴めいきょうげり”」

「‟兎足うそく”」

「‟木端こっぱ”」

「‟切掻きりかき”」


最初の授業は自主トレ確認。ゴールドは長期休み中に何をしていたか一人一人見ていたのだが。

やはりこの男、トエムの動きは理解できなかった。


殴ったと思えば壁が破裂。

手を開けば今度は5か所に分かれてまたも破裂。

足刀内回し蹴りで宙に舞う木の葉を切る。

尖足せんそくだけで飛び回り残像ができる。

ビンタで自然石ははじけ飛ぶ。

手刀で何やらシャカシャカすると自然石はハムの様な切り口でスライスされる。


「‟近藤流戦法”です、ちょうど同門 (ハルヒト)と組手をしたのですり合せしました」


「レベチ過ぎて俺では解からん!後で俺に教えてくれ!」


同級生達やデチチやドータは楽しそうに拍手をし、ヤリサァはつまらなそうにこちらを睨んでいる。


と、そこへ―――


「どけどけ邪魔だ邪魔だ!」


何やら、訓練場の入り口から下品な声が響く。


「オラァ!ここにトエム・ノウキーンが居るはずだァ!さっさと出てコンかいッ!!」


180cmはあろうかという褐色の筋肉ムキムキの顔に無数の傷がある上級生らしき男。

このリーゼントでいかにもなガサツな男は最上級生で学園序列5位のアテウーマ・セイキマーツという男。


今度の交流戦の候補であったが、学校側に候補から外され代わりにトエムが出る事になっていた。

納得いかず、一年の訓練場に殴り込みだ!


だが―――


シシッ―――  ギュンッ!


アテウーマが一年の訓練場へ一歩踏み込んだ瞬間、既にトエムのショートソード(木剣)がアテウーマの首元に置かれていた。


「上級生が俺に何の用だ?授業中だぞ?まだやるか?」


「―――なっ?テメェがトエ―――あっ?」


急に膝が崩れ落ちたアテウーマ。何が起きたのか一瞬解らなかったが、解った瞬間青ざめる。


「(足の裏―――腱が…切られてる…なんで?)」


‟無足の法”と呼ばれる歩行術で背面に回り脚の腱を切ってから流れるような身のこなしでの扇寄せ脚。スルリとアテウーマの前方から首元に剣を突き出したのだ。


「だからまだやるかって言ったろ?(理解が)遅すぎるぞ?本当に上級生か?」


「ヒィ―――あい…とぅいま、てぇ~ん…(小声)」


因縁が始まる前に終わるトエムクオリティ。盗賊狩り上級者のトエムは人相を見て瞬時に傍若無人な人間かが解かる。


アテウーマは両膝をつきながら震える両手を上げ、ガクブルで青ざめている。

まだチン毛も生えない6歳年下のガキにわからされちゃった。


「んで~あんちゃん?なんでここに来たんだ?」


血が出てこない程度に首筋大動脈付近に傷をつけるトエム。

「ヒエッ!!」と情けない声を上げる褐色大男。


「それは…俺が出るはずだった…一週間後に出るはずだった魔法学校の交流戦にトエム…様が出るって聞いたから…です」


すっかり借りてきた猫状態の大男先輩。


「は?聞いてねぇしどういうこったよゴールド先生?」


「いや~トエム君が出たらもう余裕じゃないか?教師満場一致推薦なんだけど?」


「やだよめんどくさい。なんかメリットがあんの?」


「いや~王都の騎士になれたり、校内で最高の武功になったりでメリットしかないんだけど」


「つまり就職に影響すんのね。まぁ俺公爵家だから関係ないし。このあんちゃんに譲るわ」


「ちょっ?いやちょ~~~今も簡単に勝っちゃったし、ダメでしょ?(3年間負け越しで、今年はトエム様で勝つつもりだからッ!!)」


「あんちゃんはどう?」


「俺が出たい!が、トエム様に勝てる気はしねぇ…しません」


「ほーん、鍛えりゃいいじゃん1週間あるでしょ?」


「1週間程度で強くなれる訳無いだろ!!ばかにしやがって…なんなら、簡単に強くなれるってなんでもやってやるぜ?」


「ん、今何でもやってやるぜって言ったよね?じゃあ、窓際行って…四股しこれッ!」


「四股…なんじゃそら?」


「四股踏むんだよッ足を上げてほらもっと上げて!」


「待て待て待て!ちょっ…何?」


「俺は出たくない、パイセンは出たい。ウィンウィンなんだし、俺が一週間で鍛えぬいてやんぜ(暗黒笑み)」


「さわらないで……

…お願い、やめて…(SRE並感)」


だが、敗者に人権は無い(残酷)。

その日より一週間、トエムとアテウーマパイセンを見た者は誰もいない…


―――そして、交流戦当日を迎える。





―――テンプレート魔法学校―――


この世界でも最も大きな教育機関。同じ王都という事もあって、徒歩30分もすれば軍事学校からでもついてしまう距離だ。


在校数約3千人(軍事学校は2千人)。校内では最新の魔法機構研究や、魔道具の開発などをしている。

隣国と同等に渡り合たのはこの学校があるからだというほどの施設である。


ほとんどの者がローブをまとい、書物や巻物スクロールの建物が立ち並ぶ。

貴重な文献が納められている『古代図書館』や、試合や見世物用の巨大ドーム『結界ドーム』などが近辺に存在する。


そして今回の交流戦の舞台はその『結界ドーム』である。

名前の通り結界が張り巡らされているので激しく戦っても客席に影響はない。


そんな『結界ドーム』へ訪れた軍事学校の一行。教師も生徒も全員で戦う選手たちの応援に来ている。戦う選手は学校のの序列1位~5位まで、そして5位(下位)から勝ち抜き戦ぜある。


当日、軍事学校の代表と応援団、総勢2百人程が駆け付けた。

だがそこにアテウーマとトエムの姿は無かった。


「遅いですな~あと3時間で試合始まってしまうぞ…」


校長やゴールド、トースト等が集合場所でキョロキョロしてると―――


「おまたせ!」


何処からか走って現れたトエムとアテウーマ。その姿はボロボロで、とても今から正式な試合を行う恰好ではない。そして臭い。


アテウーマに関しては痩せこけ、傲慢な目つきは虚ろとなり、カタカタと震えていた。

とてもではないがこれから選手として試合に出れる状態ではなさそう…


「あー…ちょっとやり過ぎたかも…」


全身紫チアノーゼ痙攣けいれんしながら腱が引きちぎれても許されず、回復しては筋トレと組手を繰り返しながら1日25時間(この世界は1日26時間)という無茶なトレーニングを続ける。


何度も何度も逃げようとしたが、その度にトエムに捕まり【人間人形マリオネット】の魔法により筋肉の筋が千切れたまま勝手にトエムに操作され、想像を絶する痛みで寝る事さえ許さずトレーニング。


トエムのだいちゅき超スロートレーニングも交えつつ、組手で戦術を痛みを伴いながら叩き込んでいく。


もはや痛みで悲鳴を上げる事さえ許されなかったアテウーマ先輩、中3日はトエムの顔を見ただけで失禁していた。


「おっおっ俺の応援ッ!ゲロロッ(突然の嘔吐)あぼぼぼぼッ!!お願い〝じまず!ガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバリマスガンバ――――――」


「トエム様!?アテウーマ君戦えます?ここはやはりトエム様が―――」


と校長がチラチラみてくるのだが、


「まぁもし負けても優秀な他に先輩達がいるじゃない。ここまで仕上げたからには俺は出ねぇかんね。でも応援はするから安心なさい」


「ひびゃああぁああ(アテウーマ先輩の声にならない悲鳴)」


なろう系のハーレム物でよく一番最初に訪れる冒険者ギルドで女連れの主人公をひがんで絡んでくる見た目のアテウーマ先輩が、猫背でびくびく震えながら目の焦点が合っていない。


だがよく見ると肉体は一回り引き締まり、無駄筋肉がそぎ落とされている事を一部の生徒には気付かれていた。


「とりあえずまだ3時間試合まであるみたいだし、せっかくだから魔法学校を一緒に回りませんかトースト君」


「え、うん、いいけど」


トエムとトーストは3時間後には交流戦が始まるのでそれまで魔法学校の回ってみる事にする。

トエムが居なくなった瞬間、アテウーマがその場で膝をつき、「うああぁああん、生きてるよぉ~」とギャン泣きしていたことをトエムは知らない。


私、かにカウンターはこの小説で何がしたかったのか?期間が空きすぎて登場人物を忘れ気味のクソ蟹ですが


『ポイントを入れて作者を応援しよう!

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最後までお目通しいただき、誠にありがとうございました。

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