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26 追放サイドのグリフォン討伐③

キュエーン


 グリフォンは俺たちを見て高く鳴いた。

気づかれたか。


 バサリと巨大な羽を羽ばたかせて一気に崖上まで飛んできた。

最初から二頭でおそってくる。

巨大なライオンの体、背中には大きな翼が生えている。鳥の顔には鋭いくちばしがつく。

しかしずいぶんでかいグリフォンだな。


ガチン


 戦士のマキシムが一太刀いれるが、弾かれる。

皮膚はかなり硬いようだ。


 盾役タンクのジャンとブランが防御に回る。

グリフォンはくちばしと、カギ爪で攻撃してくる。

盾役タンクどもはあまり長く持ちそうにないな、早めに仕留めないと。


「焼き鳥にしてやるぜ!スパイラルフレイム!」


 俺は攻撃スキルを放った。

炎が螺旋状に飛んでいく、いかしたスキルだ。

しかし、グリフォンには飛んでよけられてしまった。

でかい上に動きが早いとは、厄介なやつだ。


 しばらく攻防が続いたところ、突然グリフォンは二体同時に大きく羽ばたき飛び上がった。


「まずい、体当たりが来るぞ!」

ブランが叫ぶ。

グリフォンは二体同時に高速で突っ込んできた。

「防御は無理だ、よけて!」

ジャンが叫ぶ。


 砂ボコリがまう。凄い衝撃だ。

「全員退避したか?」

「マキシムがやられました。」

レンジャーのリックが言う。

騎士のマキシムだけ避けきれず吹っ飛ばされたようだ。

うつ伏せで倒れているが…

うわぁ、これは、死んだな…


「た…助けたて…」

少し動いた。生きてるか。

丈夫なやつだ。


 グリフォンは勢いあまって岩山にぶつかり、落石で埋まっている。

まぬけな奴らめ。


「アレイシアいまのうちにマキシムに回復魔法を。」

「え、でも、グロい。」

僧侶のアレイシアがぼそりといった。

「あ、げほ、早くして…死ぬ。」

マキシムは苦しそうだ。

鎧は吹き飛ばされ、内蔵とか骨とか、色々飛び出している。

「おい、アレイシア早く回復してやれ。」

「あ、はい。」

 アレイシアは顔をそむけながら回復魔法を放った。

回復魔法は完全には当たらない。

「もう少し右よ。」

魔法使いのエミリアが言った。

何やってんだお前らは。


 そうこうしていると、グリフォンが岩をはらいのけこちらに向かってくる。


「戻って来たぞ、陣形をととのえろ!」


 グリフォンは俺たちの手前で一瞬動きを止めると、口を大きく開いて火を吐いた。

こいつブレス持ちか。

炎はアレイシアとマキシムに向かって行く。


「危ない!」

ブランが身を挺してアレイシアたちを守る。


「スキル発動、ファイヤシールド。」

炎攻撃を防御する盾スキルだ。

ブランの全面には、青い透明な壁が現れる。

だが防ぎきれず、ブランは大きなダメージを受けた。

くそ、もうダメか。俺だけでも逃げるか。


 俺は仲間を置いて走りだした。

しかし、少し離れたところでもう一頭のグリフォンに回りこまれてしまった。

グリフォンはにやりと笑って見えた。


 一対一での戦闘になる、勝てる気がしねえ…

ダメージを受けどんどん体力が削られる。


 クソ、一か八かだ。

「スキル発動!スパイラルフレイ……ぐはぁ!」


 スキル発動は間に合わず、グリフォンの攻撃をもろに食らってしまった。

カギ爪に引き裂かれ右腕が拭きとんだ。


うわあああああああああああ!いてええええええ!こ、殺される。クソ、やべええええええ!


 俺は腕を拾って逃げ出した。


 仲間の元に戻ると、ブランはボロボロになりながらもう一頭のグリフォンと戦っていた。

後ろからエミリアが魔法攻撃をしている。

多少ダメージは与えているようだが、全く倒せそうにない。

マキシムは倒れたままだ、死んだか。役立たずめ。


「おい、アレイシア、マキシムなんていいから俺の腕をなんとかしろ。蘇生だ!」

マキシムの隣で倒れているアレイシアを引きずり起こすと腕をわたす。


「ひええ…腕…」

ドン引きのアレイシア。

「てめぇ、しっかりしろ、ぶっ殺すぞ!何とかしろ、早くだ!」

「は、はい…」

アレイシアは呪文を唱えると腕は何とかくっついた

手を開いて閉じてみる、腕を回す。

よし動く、あーよかった…


「ヒーリングもだ!」

「もう無理、魔力が…」

「てめえ、いいからやれ、絞り出せ。」

俺はアレイシアの髪をつかんで耳元で怒鳴った。

アレイシアは泣きながら呪文を唱えるが全く効かない。

後ろからはもう一頭が迫ってくる。


「みんな、目を閉じて!」


ピカ!


 真っ白な閃光があたりをつつんだ。

一瞬頭がくらっとした。


「こんなことになると思ってましたよ。」

目くらましのアイテムを使ったのはジャンだった。

こいつ、途中から隠れていやがったな。

後で説教だ。


「さあ、今のうちに逃げましょう。」

全員で走って逃げだす。全力疾走だ。

適当な大きさの洞窟がありそこに飛び込んだ。


「はあ、はあ、全員いるか。」

「はい、なんとか。」

マキシムが答える。

こいつ、死んだふりしてやがったな。

お前も後で説教だぞ。


「グリフォンは夜目がききません。暗くなるまで隠れていましょう。」

ブランが言った。



「しかしジェフリー殿、アレイシアさんへの態度はいかがなものかな。」

「ん、なんだと。」

「髪をつかんだり、怒鳴ったり、褒められたものではありませんな。」

「こいつらは俺がきつく言わねえと働かねえんだよ。それがリーダーの役割りだろうが。」

「そんな、バカな話があるか。それにあんたさっき逃げ出しただろう。それでも騎士か。」

「ふざけんな、逃げてねえよ。グリフォンを釣り出す作戦だ!だいたい、お前がしっかりガードできてないから負けたんだろうが。」

「なんだと、こんなところ、もう辞める。アレイシアさんも辞めたほうがいい。もっといいパーティーはいくらでもありますぞ。」


「いいの…私は大丈夫…疲れてるから、静かにして欲しい。」

アレイシアはぼそりと冷たく言った。

「そ、そうですか。しかし、納得はいきませんな。」

その後もブランは気が済まないのか一人でぶつぶつと文句を言っていた。

他のメンバーは誰も相手にしなかった。



 命からがら街に戻った。

なんとか全員無事に帰還したのだが…

今回も大赤字だ、こんなことが続けば破産してしまう。

とりあえず反省会だ。


 宿屋の一室にメンバー全員が集まった。

口火を切ったのはブランだった。

「ジェフリー殿、このようなことは言いたくなのですが、本当に稚拙な戦闘でした。」

「ふざけんな。盾役タンクがしっかりとガードできないのが悪いんだろうが。もっとしっかりしろ。二人の連携が悪いんじゃないか。」

「なに、よく言うわ。大した実力もないくせに。お前は口だけだ。もうこんなところは止める。」

ブランはそう言うと荷物をまとめ始めた。

嫌ならやめろ!と言いたいところだがそれはまずい。

大金使ってやっと見つけたメンバーだ。

せめて次が決まるまではいてもらわんと困る。


「おい、アレイシア。」

おれは部屋の隅にアレイシアを呼ぶ。


「ブランに残って欲しいと言ってこい。」

「え、いやです。何で私が…」

「ふざけんなよ。今あいつが辞めたら困るんだよ!命令だ、行け。」

「は、はい…」


 結局ブランはなんとか残ることになった。

まったく、リーダーも楽じゃねえな。



 その後、俺は一人でギルドに報告へ行った。

失敗の報告など行きたくはないが、これもリーダーの務めだ。

それにほかのやつに行かせたら、余計な事を言うかもしれないからな。


「グリフォンのクエストは不首尾に終わったよ。不意打ちをされてね。今回はキャンセルにするよ。」

俺はギルドの職員に言う。

「おお、あんた生きて帰ってきたのか。まあしかたねえや、最強と言われているグリフォンだ。」

「Sクラスでも上の方の強さだな。もう一度やれば勝てると思うが、別の依頼が入ってしまってね。残念だよ。」

「そうかい。何か変わったところはなかったか。」

「ん…いや…別に。まあ大きな奴だったな。」

「そうか。天空騎士団が討伐にきたそうだから、これでなんとかなるだろう。」

「天空騎士団だと?」

「そうだよ、筆頭のノワールとゲートキーパーが来てくれたそうだ。後は狂信のセシル。豪華なメンバーだな。これで、やっとまともな生活に戻れそうだ。」

ギルドの職員が嬉しそうに言った。

ふん、ノワールかよ。一度見かけたことがある。

美人だが、偉そうでいやな感じのやつだった。


 たとえ天空騎士団でも、あの不意打ちアタックは防げねえかもな。

俺はノワールがグリフォンに吹き飛ばされ、きれいな顔かグチャグチャになる所を想像した。

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