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25 追放サイドのグリフォン討伐②

 目的の街のモントラストに到着した。

交通の要所で、大きな商業都市だ。


「やっと着きましたね。」

騎士のマキシムが言った。

馬が使えなかったので、丸一日歩き通しだった。

「ああ、しかし寂れてんなあ。」

街には活気が無く、閑散としていた。

商店の多くは店を閉めている。

グリフォンのせいだろう。


 まずは、街のギルドへ行き話を聞くことにする。


「グリフォンは馬が好物で、商人の馬車を襲うのです。強力なモンスターで、護衛をつけても防げない。おかげで商人はほとんど訪れなくなりました。何百年と商業で栄えた街なのに、たった一匹のモンスターで滅んでしまいそうですよ…」

悲痛な面持ちでギルドの職員が言った。

討伐に向かって戻ってきたパーティーは本当に一組もいないらしい。


「天空騎士団にも依頼をしているのですが、先方も忙しいようで…」

「何が天空騎士団だ、俺たちにまかせておけ。」

俺はそう言ってギルドを後にした。


「もうヘトヘトですよ、休みましょう。」

盾役タンクのジャンが情けないことを言う。

まあいいか、ほとんど寝ずに移動したからな。

俺もさすがに疲れた。

「よし、宿屋で休むか。」

俺は言った。

街一番の宿屋に入る。

俺たちはAクラスのパーティーだからな。

チンケなところには泊まれない。



 準備を整え街を後にする。

グリフォンの住処である岩場は、街から荒野地帯を抜けた先にある。

荒野地帯はモンスターがうようよいる危険区域だ。


「到着までに何度かモンスターと遭遇エンカウントするだろう。全員気を引き締めていけよ。」


 出発前に全員に告げる。

ゴブリン戦のような目に合うのはこりごりだ。


 荒野を進むと、さっそくジャイアントアントの群れに遭遇した。

巨大な人食いアリだ。

全部で7匹、いや8匹か。

俺たちを見つけるとすぐに襲いかかってくる。


「ブランとジャンは、防御を固めろ!」


「その隙にマキシムとエミリアは攻撃だ。気合を入れろ。」


「アレイシアとリックはサポートだ、きびきび動けよ。」


 ふう、俺の的確な指示のおかげで、何とか倒せたが…

うーん、前までは雑魚敵は、もっと簡単に倒せていたんだがなあ。

ブランの防御が安定しないようだ。ちょっと注意してみるか。


「ブランよ、もうちょっと敵をまとめて防御してもらえないか、あれでは攻撃を当てにくい。それに何度か後列にも攻撃があったぞ。注意してくれ。」

「はあ?何をいってるんですか?」

ブランはむっとした声で言った。


「いや、だから、敵が分散すると攻撃が当てにくいだろう。それにすり抜けがあると二列目が攻撃に集中できない。」

「そんなことできる訳ないでしょう。それにみな防御を盾役へ任せすぎです。もっとアタッカー陣も防御をしないと。」

「なんだと。こいつ…」

俺は人から言い返されるのが大嫌いなんだ。

かっとして声を荒げそうになる。


「いや、ブランさん。前任のタクトさんだと、あれぐらい簡単に防げるんですよ。」

ジャンが間に入った。

こいつ、またタクトの話を…どれだけ好きなんだよ。


「あんな攻撃を全部防げるのか?完全に?」

「そうなんですよ、防げちゃうんですよ。当たり前に。だから、ここのメンバーはそれが普通だと思ってるんですよ。」


「うーむ、私はそんなことまでは出来ませんし。できればこんなパーティーには入りませんよ。おっと、失礼。」

「くっ…まあいい、とにかくしっかりと防いでくれ。」

俺は言った。

くそ、うるせえじじいだな。仲間にしたのは失敗だったか。

ずっと盾役タンク)なんて底辺職をやってるから僻みっぽいんだろう。

まあ、拗ねられても面倒だしケアはしておこう。


「おいアレイシア、ブランの傷の手当をしてやれ。」

俺は僧侶のアレイシアを呼んだ。

アレイシアは黙ってうなずくと、ブランの横に座って傷に手をかざす。

回復魔法だ。

「おお、これはお嬢さん。どうもありがとう。」

ブランは嬉しそうに言った。


 どうやら機嫌は直ったようだ。女僧侶の衣装はエロいからな。

おっさんを釣るには最適だ。



 その後、何度か雑魚敵との戦闘があったが、なんとかグリフォンの岩場にたどりついた。

ここからが本番だ。

高い岩山と、深い谷の合わさった複雑な地形だ。


バーン、ドーン


 なにやら近くで大きな音がする。

谷底を見ると、すでに別のパーティーがグリフォンと戦闘をしていた。


 鉢合わせしたようだ。

俺たちは、奇しくも崖の上からグリフォンの戦いを見物することになった。

あいつらが倒しそうになったら邪魔してやるか。


ん、あれは…


 岩陰からグリフォンがもう一頭ゆっくりと現れた。


「あ、あそこに、もう一頭いますよ!」

盾役タンクのジャンが言った。

「大きさも見た目も双子みたいにそっくりだな。」

騎士のマキシムが言う。


 グリフォンは岩陰を巧みに利用して、交互に姿を現しては攻撃を入れる。

上から見るとハッキリわかるのだが。

戦っているパーティは二頭いることに気づいていないようだ。

グリフォン二頭に翻弄されている。


「おーい、グリフォンは二頭いるぞ!」

ブランが大声で叫ぶ。ほっとけばいいのに、アホなやつだ。

谷底のパーティーは激しい戦闘でブランの声に気づかない。


「加勢しましょう。」

ブランが言う。


「しかし、勝手に加勢するのはルール違反だしなあ。」

「そんなこと言っている場合ですか。あ…危ない!」


 谷底で戦っているパーティーに死角からグリフォンが突っ込んだ。

全員が大きく吹き飛ばされた。


「うわ、これはひどいな。」


 グリフォンの高速体当たりをくらった戦士たちは、ひどい有様になっている。

脚や腕は折れ曲がり、頭や体がグチャグチャに潰れている。

おそらく全滅しただろう。

僧侶のアレイシアと魔法使いのエミリアの女性二人は目を背ける。


 ブランは何かいいたそうにこちらを見ているが無視した。

知るか、俺たちが仕留めてやればいい。


 しかし獣の分際で、なかなか狡猾な戦いかたをするじゃねえか。

今まで、多くのパーティーが倒せなかったはずだ。

だが、俺たちは違う、ネタはわれたぜ。

ここで倒してやる。

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