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01 能力不足と言われ追放される

「おいタクト!やる気がないなら辞めちまえよ!」


 パーティーリーダーのジェフリーが大声で叫ぶ。

タクトは俺の名前だ。

リーダーはやたらと俺に厳しい…


「は…はい、何かありましたか…」

立ち上がり、リーダーの元へ駆け寄る。

連日の戦闘で体が重いし、あちこち痛い。

できれば休憩中ぐらいゆっくりしたい。

最近はほとんど寝ないで働き詰めだ。


「何かありましたかじゃねえよ!ダラダラすんな。」

さらに大きな声で怒鳴る。

そりゃ、あなたは後ろで指示だしてさるだけだから元気でしょうよ。

こっちはヘトヘトなんだよ。


 ここは、人里離れた山奥。

俺たちはモンスター討伐のクエストを達成させ、山中の草むらで休憩をしているところだ。


 冒険者バーティーのメンバーは俺を含めて7人いる。

周りのメンバーはこちらをちらりとも見ない。

みな疲れているのだろう。


「なんだよ、お前の成績は。やる気あんのかよ。」

手元の板状のアイテムを叩きながらリーダーは言った。

誰が何体モンスターを倒したかリアルタイムで分かる、便利で迷惑なアイテムだ。

確かに、俺の数字は低い。


「いや、その、お言葉ですが…」

「あ、なんだよ、文句あんのか?お前のせいで苦戦したんだぞ。」


 怖い顔で凄まれる。ヤクザかよ…

あんたが無茶な高難易度クエストを受注したから苦戦したんだよ。

それに、ろくに休みもないからみんな疲弊して本来の力が出ていないじゃないか。

しかし、そんな正論を言える訳もなく…


「はい、申し訳ございません。」

とりあえず謝る。

もう、休ませてくれ。


 俺のポジションは盾役だ。

タンクとも言う。

パーティーの先頭に立ち、モンスターの攻撃を防ぐという人一倍しんどいポジションなのだ。

防御メインになるので撃破数は出にくい。


盾役タンク)はどうしても、モンスター撃破数は出にくいので…」

「努力が足りないんだよ。」

「は…はい、しかしてすね…」

「やる気がないなら辞めてもらう。」

「いや、それは…」


 それは非常に困る。

なんだかんだ言っても、ここはAクラスパーティーだし。

辞めても他に行くところはない。


「エミリアはどう思う?」

リーダーは女魔法使いのエミリヤに話を振る。

「はーい、タクト君が悪いと思います。」

「アレイシアはどうだ、俺は変なことは言ってないだろう。」

アレイシアは無口な女僧侶だ。

黙って頷ずいた。

女どもはいつもリーダーの味方だ。

俺なんか眼中にないのだ。

リーダーは満足げに話を続ける。


「よし、お前は明日から毎日50体のモンスターを倒せ。できなかったら首だ。」

何がよしなのかわからんが、無茶なことを言いだした。

そんなこと、出来るわけないだろうが。


「さすがに、それは無理ですよ、アタッカーの人だってそんなには倒してないですし。」

「そこをやるんだよ!無理と言うのは怠け者の言い訳だ!」

「だったら自分でやってみてくださいよ。」

「うるせえ、口答えするな!」


ガン!


 リーダーは怒りにまかせて近くにあった石像を強く蹴った。

山の守り神の像だろうか。

大きな音がして倒れ、ゴロンと首が取れた。

罰あたりだなあ、怖いものなしか。


盾役タンクなんて防御固めて突っ立ってるだけじゃねえか。バカでもできるんだよ。俺が代わりにやってやる、お前は首だ!出ていけ!」


 酷い暴言である。

盾役タンクは色々やることが多くて大変なんだぞ。


「盾役はそんなに簡単なポジションではないですよ。それに…」

「うるせえ、知るか!マキシムこいつを追い出せ!」

俺の話はリーダーの大声に遮られた。


 座っていた大男がむくりと立ち上がる。

騎士のマキシム、リーダーの腰巾着だ。

俺の髪を乱暴に掴んだ。


「いてて、おい、離せよ。」

こいつ、本当に馬鹿力だな。


「さっさと出ていけ、まぬけが。」

そう言うと俺を力一杯投げ飛ばした。

髪がブチブチと抜けた。

「なにするんだよ、痛えな。」

俺は言った。

「ほら、忘れ物だぞ。」

マキシムは倒れている俺にむかって、鞄を思い切り投げつけた。

そしてシッシッと犬でも追い払いはらうようなジェスチャーをする。


 後ろからは笑い声が聞こえる。

リーダーとエミリアの笑い声だ。

僧侶のアレイシアはその横で、汚いものでも見るように俺をみている。

レンジャーのリックは何もなかった様にたんたんと作業をしている。


 味方は一人もいないようだ。

出て行くしかないか。

何年もの長い付き合いなのに、薄情なもんだ。


 あたりは少しづつ暗くなってきている。

人里離れた山奥で道もわからす、俺は途方にくれた。


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