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カレー味のカレー

なかなか車が出てこない…

本館の中に食堂はあるが、あくまで自炊らしい。


「はい」

そう言うと先輩はスマートホンを突き出して来た。

「…」

「私、食材とかさっぱりわからないし」

「…」

「注文した物はドローンで運んでくれるから」

「…」

「えっと…」

「…」


危うく、小一時間説教するところだったが、スマートホン自体は先輩の私物ではなく、部の備品という事らしい。

紐付けされているカードなども全て部の物らしい。

なぜそんな大金が使えるのかは分からないが、そもそも多少不便だとはいえ、この広大な敷地を私物化しているくらいだから、何か裏があるのだろう。下手に突っ込むのは藪蛇というやつか。



「じゃじゃーん、ここが厨房です」

いつもの両手を広げて紹介のぽーず。


 可愛い


一般家庭のダイニングキッチンくらいの広い様なそうでもない様な厨房で、ガス電気水道は普通に使える。

冷蔵庫はそれなりに大きいし、食材を仕舞っておくスペースもまあまあある。

現在あるのはカップ麺と食パン…


「…今まで何食べて生きて来たんです?」

「で、出前も取れるよ?」

「…」

「…」

「苦手な物とかありますか?」

「それは、どっち?」

ビクビクしながらクネクネしている。


「別に先輩の味覚とか矯正する謂れはないので」

「だよねー。えっとね、見た目がまんまのとか、グロいのはダメかなぁ」

目をそらしながらもじもじしている。

それは味とかアレルギーとか関係ないやつですよね、とか言わない。


「…」

「え?なに?」

「とりあえず1週間分の食料を発注してみました。調整は追々していきましょうか」

「え?はっや。操作してた?」

「しましたよ。お昼は出前でいいですか?」

「うん、そうだね」


ドローンで届けられた料理でお昼して、ルール決めやらなんやらやっているうちに食材の大半が届いた。


「やはり定番はカレーでしょうか」

「おお、合宿っぽい」


下ごしらえをしていると、後ろから覗いている気配がする。

「…この玉ねぎを炒めてもらえますか?」

「おっけー」

凄くうれしそうだ。

絶対失敗しない様に火加減から何から全部こちらで面倒みて、材料を焦げない様に混ぜる作業だけしてもらう。


「玉ねぎを小麦色になるまで炒めるんだよね」


南国の海岸で日焼けした水着姿の先輩が玉ねぎを炒めている姿を想像してちょっとニヤけてしまう。


「そうですね」

「?」


ちなみに、玉ねぎを炒めるとなるのは飴色らしいですよ、先輩。とか言わない。



カレー食べるところまで書くべきか迷ったけど、書かなかったので好きに想像してください

ルーを入れるときは一旦火を落としてね

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