表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

筋肉レベル2 ベッドの上の筋肉

リクエストをもらって書いた筋肉イラスト。


脱がせたヒーローは、「田中梅子(30)、悪役令嬢になります! ~読み専転生者の夢の乙女ゲーライフ」のヒーローの一人、セナ。溺愛系です。愛称、セナ先輩。


ヒロイン……同じく田中梅子。この話はダブルヒーローです。やはり、筋肉しか要素がないので、異世界転生タグはつけていません。


小話はセナ視点です。

「セナ先輩、筋肉を見せてください!!」


 夜、鼻息荒くベッドに押し倒されたセナはその台詞と行動に固まっていた。妻となった愛くるしい女性に馬乗りになられている。男としてはこの上ないシチュエーションだが、どうも様子がおかしい。


 艶っぽい雰囲気になってもよさそうだが、梅子の目は本気で飢えた獣のようだ。セナが着ている夜着を剥ぎ取って、欲望のままに襲いそうな表情だ。


 なぜ、こんなことになっているのか。


 セナは最近の忙しさを思い出していた。


 結婚して彼女を自国に連れてきたはいいものの、自分は疎まれていた存在なので周囲の目は冷やかだった。彼女は強い人なので、そんな周りを笑顔で一蹴していたし、自分もフォローしていたから気持ちがゆるんでいた。


 彼女にとってはここは慣れない王宮で、貴族に囲まれた社交もストレスだったのだろう。それが限界にきてこんな凶行に出たのかもしれない。


 彼女はセナの腕を見て「上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)……」と恍惚の笑みで言っていたことがあるので、男らしい腕が好きなのだろう。


 惚れた女が自分の体を気に入っていることは嬉しいことだ。たとえ、筋肉フェチであろうとも。


 とはいえ、女に押し倒されて、はあはあされるというシチュエーションは男としていかがなものだろうか。


 セナは目が血走った梅子を見つめて、落ち着かすように声をかけた。


「ウメコはさ……俺の筋肉見たいの?」

「見たいです!!」


 間髪なく答えられてやや驚く。彼女は本気だ。セナは気持ちを整えて、悪戯っぽく笑う。


「見てどうすんの?」


「触りまくります!!」


 声高に言われてセナは動揺する。


 夜のおさわりは危険な誘惑にしか聞こえない。梅子のことだ。ベタベタ触られて、満足されたら放置される。そんな末路が見えたが、これも惚れた弱みだろうか。


 セナはひとつ、大きく息を吐き出すと了承した。



 梅子はベッドの上に正座してセナの筋肉を見るのを今か今かと待っている。色っぽくないシチュエーションに苦笑いしながら、セナは夜着を脱いだ。


 上半身裸になると梅子の目が爛々と輝きだす。恥じらってほしいものだが、今の彼女にそれを求めるのは無理だろう。


 セナはベッドに横になると、正座をしてプルプル震える梅子の頬に触れた。



挿絵(By みてみん)


「そんなに俺の裸が見たかったの?」


 声をかけると、梅子の目がキランと光る。


上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)!!!」


 獣のように飛びかかってきた彼女にセナはポカンとする。だが、もはや彼女を止める術はなかった。


 その夜、梅子は心ゆくまでセナの筋肉を触りまくりご満悦だった。


 一方、触られるだけ触られて火のついたセナも、ちゃっかり彼女から見返りをもらったのだった。

このイラストを公開したら、アルフレッドをもっと脱がせろと言われました。あと、別のヒーローも脱がせろと。


次は違う話のヒーローの筋肉です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ