錬金術士と装備2
昨日料理を作ると喜んでもらえたから今日は早起きしていて朝ご飯を作ったんだけど…ファーレさんの様子がおかしい。さっきからずっとソワソワしているし、目が合うとすぐ逸らされる。
…何か嫌われるような事したかな?
はっ!もしかしてご飯美味しくなかったのかな。そしたら無理に食べてもらわなくても…。
分かった‼ファーレさんは優しいから無理してでも食べなきゃって思っているんだ!ここは私が…
「ファーレさん何か苦手な物とかあったら残しても大丈夫ですよ。」
「へっ!?いや。ご飯はとても美味しいですよ‼…あのただ…その」
ファーレさんはそう言うと顔を真っ赤にして俯いてしまった。
美味しいなら良かった。…じゃあ何でこんなに落ち着きがないんだろう?
「どうかしましたか?」
「…あの。武器の調整が終わったので防具を作ろうと思ったのですがその…作るためにはサイズを測らなければいけなくて…」
そこまで言うとファーレさんはいきなり立ち上がり頭を下げてきた。
「サイズを測るには女性のエルピスさんにふ、ふ、触れてしまうんです。他の方法を探しては見たのですが、防具は命を守る大切な物。ですからエルピスさんに合ったものを作りたくて…だから…あの…サイズ測らせて下さい‼」
私はファーレさんの気迫に思わず引いてしまったが、そんなことかと安心した。
…ふふふ。ファーレさん私が不快な思いしない様によく考えてくれてたんだ。気にしてないのに本当に優しいなぁ。
だから私も「はい。よろしくお願いします。」と笑顔で答えた。
そしてご飯を食べ終わると早速防具を作るための採寸が始まった。
しかしそこからが大変だった。
ファーレさんは少し私に触れるだけで
「すみません‼」「ごめんなさい‼」顔を真っ赤にしながらそう言うとすぐ手が止まってなかなか進まない。だから私も気にしてないですよー。って顔で「大丈夫ですよ。」って言っているけど多分伝わって無いかもしれない。
そんなこんなで採寸も終盤にきた。
「後は胸囲だけですね。」
「胸囲?」
「…む、胸回りの事…です。」
おお。そういうことか。思っているとファーレさんは神妙な顔で私を見て言う。
「…ずっと言わないとって思ってたんだけどエルピスさん王都に行くなら変装するべきだと思うんだ。」
「変装…ですか?」
「うん。…前に話した事覚えてる?」
「…はい。女性だと自由に行動出来なくなってしまうんですよね。」
「そう。だからエルピスさんには男装をしてもらおうと思っているんだけど…良いかな?」
「はい。それくらい大丈夫です。」
「良かった。そうなると問題は胸だね。」
「胸ですか?」
「うん。エルピスさん…その胸が…しっかり?してるからそれを隠そうとするとサイズを大きくしないといけなくて…でも今度は他のところがサイズ合わなくなってしまうからどうしようかなって。」
そっか。胸が邪魔なのか。うーん。胸を目立たたくする方法…あっ‼
「ファーレさんちょっと待っていて下さい‼」
私はファーレさんに伝えると借りている自分の部屋に戻り鞄の中から布を取り出し服を脱いでその布を胸に巻く。少しだけ息苦しいけど支障は無さそうなので大丈夫。もう一度服を着ると胸は無くなっていた。
「おぉ‼思っていたより上手くいった‼」
私はファーレさんに見てもらうため部屋に戻った。
ファーレさんも見たときとても驚いて、息苦しくないかとか心配されたけどちゃんと調節できてるから大丈夫だと言う事を伝えるとファーレさんは布を巻いたままの胸囲を測り終わった。
「…これでサイズはわかったので防具作りに入りますね。武器の時と違ってかなり時間がかかってしまうかもしれませんが大丈夫ですか?」
「はい。急ぎの用事もないので大丈夫です。」
私がそう言うとファーレさんは作業部屋に入っていった。
私は何をしようかな?
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