2-4-1 水の入手方法 //干ばつになった農地に雨を降らせろ!!(その1)
この街の周囲には農地がない。
石や岩が多く、耕作が向かない土地のためだ。
ここから一番近い街に属する農地からの野菜などを特定転送機でこの街に送ってもらっているが、最近は雨があまり降らず、水の確保に奔走しているという。
そこで、私に相談が来た。
「とにかく水がないので、なんとかしてもらえないでしょうか?」
「用水路を確保して、近くの川から引っ張ってこられないか?」
「それが、川自体が地下水源からそのまま地下を流れているようで、地上には川はないのです。」
「それでも、地上に川の流れる場所があるという訳ではなく?」
「地上にそのような場所はありません。基本的に、降雨による水の確保をしていたのですが。」
「農地の水は、すぐに浸透して消えてしまうのではなく?」
「ええ、水を通さない層があるらしく、すぐになくなってしまう訳ではありません。」
「隣接している街の水魔法使いなどには、出動要請はしたのかい?」
「とても広大な土地なので、魔法で水を供給すれば、魔力枯渇で死にかけると思うので、頼んでいません。」
どれだけ広大なのだろうか?
普通に考えても、地平の彼方まで農地ということはない…と思うのだが。
「参考に、どれくらいの広さの農地?」
「…考えたことがないですね。水平線の彼方までが農地だったと思います。」
「作業が大変では?」
「農作業を行う農夫などを雇っていますし、一部は魔法などを駆使して作業をしていますので。」
「農家は、あなたの所だけ…ということはないんだろ?」
「ええ、広大な土地を持っている家族は他にもいて、だいたい…100くらいでしょうか。小さい所も入れれば、200~300くらいあると思います。農業ギルドに聞けば分るのですが、ここだけではなく思い当たる人に片っ端から聞いて回っていますので。」
「参考でいいのだが、誰に聞いた?私のことは??」
「金庫屋のばぁちゃんの知り合いと言う人からです。」
「ちなみに、その知り合いはどんな人?」
「金庫屋ギルドのギルド長です。」
また、金庫屋のばあちゃんか。
しかも、ギルド長と言っているが、あれは、一応王族だったはず。だから、信用度は抜群なのだが。
「分った。少し考えてみる。」
「それなら、答えが出るまで、この街の宿に泊まっています。宿屋の場所と名前をお教えしますので、答えが出たら、お呼びください。」
「宿名だけでいい。場所は判るから。」
「ありがとうございます。宿は、”見えざるもの”という場所です。」
「…マニア?」
「何のことです?」
「いや、気にしなくていい。」
よりによって、宿泊場所はそこかよ。
金庫屋の隣じゃねぇか。
情報が筒抜けになるんだよな。
最新話は、なぜか割り込み投稿になりました。
というのも、水の入手方法として、干ばつ時はこういうの…というのをと考えてしまったからです。
このお話、1000文字で終わらなかったので、その2に続きます。
ここまでお読み頂きありがとうございました。




