表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(分割前の)ダウングレード  作者: 空のかけら
番外編Ⅰ 超越者の発明品
22/31

2-1 水の入手方法 //冒険系統魔法 複合型(防御+支援)

本文中のは、井戸用です。

 魔法が使える者が多い都市を除くと、ほとんどの街や町、村などは、水の確保のために井戸がある。

 井戸は、低いところを流れている水などを貯留しておく、地下構造を持つ施設のことだ。

 便利な井戸も、その地下から水を地上へ運ぶ…汲み上げるという作業が必要となり、これが結構な労力となる。

 だからだろう、これをなんとかして、簡単に水を得たいというのを切望されるのは。 


 異世界からの転生・転入者のほとんどは、ポンプというものを作って揚水しようとしたが、なぜか失敗するようだ。

 たぶん、転入前の情報には、この世界特有の情報がないのだろう。


 この世界は、()()が使える世界。

 空気とともに魔力が存在していて、気圧だけで言えば意外と低い。その分、長年の魔力が圧縮されていて、人々は知らぬ間に慣らされている。

 気圧+魔力=魔圧として存在しているが、魔圧の存在を認知できるのは、両方の世界に詳しい私だけだろうと確信している。

 魔圧は、気圧と違い、物理法則に干渉できないし、干渉させることもできない。


 「水をくみ上げるのが大変なので、どうにかしてください。」

 「そういう質問をされても困る。こっちは井戸屋じゃない。」

 「あなたに聞けば、難問はあっという間に解決すると聞いたので、訪ねてきたのですが。」

 「誰だ。そんな事を言ったのは。」

 「金庫屋のばぁさんです。」

 

 金庫屋とは、早い話が銀行もどきのことだ。

 大金を預けることだけではなく、貴重品も預けることが出来る店を言う。

  

 そこの女主人のことを金庫屋のばぁさんと言っている。

 名前を聞いても答えてもらえず、自分で、金庫屋のばぁさんと呼べと言っていたのがそのまま定着してしまった。


 「金庫屋のばぁさんか。本当に、毎回懲りない。便利屋じゃないって言ってるのだが。」

 「あはは、金庫屋のばぁさん。本気でお嫁にしてくれって言ってましたもんね。息子がやっている便利屋を拡張したいからって。」

 「笑えない。」


 そんな会話の後に、出来上がったのは、直径の異なる輪を2つ組み合わせたもの。

 大きい輪の中に、小さい輪が入っている形だが、2つを繋ぐ部品などは存在しない。でも、外側の輪だけを持っても、内側の輪は落ちない。 


 「これは、何ですか?」

 「これをこうして。」


 外側の輪を持ち、内側の輪に触れないようにして、その輪に言葉を掛ける。


 「命の水を、我が元へ。」


 すると、外側と内側の輪が上下に別れ動き始めた。

 大きい輪が上の方へ、小さい輪の方が下の方へ。その間は、薄く光る筒状になっている。


 「光ってますね。」

 「ああ、これはシールド放射光だ。」

 「シールド?これ、盾なんですか?」

 「そう。」

 「水をくみ上げるんですよね?」

 「要は、水を簡単に入手できればいいんだろう。」

 「そうですが。」

 

 魔法使いを多く抱えているところでは、魔法で水を入手する方法が一般的だ。

 

 「使い方はどうなんですか?」

 「それは簡単だ。この小さい輪の方を井戸の水面にくっつける。」

 「ゆっくり延びていますけれど?」

 「労力がなくなるんだ。時間くらいは大目に見ろ。」

 「はぁ。」


 小さい輪の方が、井戸の水面に達したようだ。


 「あ、水が上がってきました。…なんか、透き通っていますね。」

 「それはそうだ。小さい輪の部分で浄化させてる。」

 「え!浄化ですか??」

 「基本的に、どこでも水の調達ができるように、あらゆる毒性を浄化して消している。」

 「どこでもって。」

 「極端な話、氷からでも作れるし、血液からでも可能だ。」

 「へぇ~すごいですねぇ~。」


 そんな会話をしていたら、筒の先端。大きい輪のところまで水が上がってきた。


 「小さい輪の方が、水を吸い続けているんですか?」

 「ああ、そうだ。ただ、吸い込んでいるではなくて、浄化し続けているが正しいかな。」

 「なるほど、押し出されるという訳ですね。」

 「そういうこと。」


 大きい輪のところから普通に出てきた水は、周囲に散らばらずに、輪の直径と同じくらいの円柱をその上部に形成し始めた。


 「この水柱からどういう風に水を取る?」

 「そこの桶、取ってくれ。」


 取ってもらった桶をそのまま水柱へ突っ込む。

 水柱の水が桶に入り始めた。


 「よっと。こういう感じで水を得られる。」

 「輪の直径よりも大きいと、水柱に収まらないような気がするのですが。」

 「水柱は、水を入れる容器の大きさに関係なく、水柱の形成方向に空間がある場合はそこを満たす。だから、どんなに大きい水瓶でも大丈夫だ。」

 「…なるほど、水が上がってくる前から、大きい輪の上に桶などを置いておけば、勝手に貯まるということですか!」

 「そういうこと。水柱の高さは自由に変更可能だし、使用者を制限させることも可能。稼働時間も設定できる。まぁ、オプションだが。」

 「ちゃっかりしていますね。いつものことながら。」

 「まぁ、これくらいはな。」


 さっそくこの装置をあちこちに設置していき、街の人は、水を汲み上げるという労力からは開放された。


 「使用者制限がオプションなのですが、誰でも使えればいいじゃないですか。」

 「子供が顔を突っ込むと、水死するぞ。」

 「ああ、面白半分に悪用させないためですか。」

 「みんなオプション付きを選ぶだろ。」

 「意外とせこいですね。」

 「…。」 


水の入手方法というお話は、あと数話、投稿します。

(もちろん、魔法が使える世界という意味での揚水方法?です)


なお、本文中にある”ポンプ”の気圧の辺りは、ネットで流し読みしているため、正確ではない可能性があります。

 

ポンプの話ではありませんが、過去に読んだ小説で、マヨネーズのお話を見たことがあります。

転生前に作っていたマヨネーズを召還後の世界で広めようとして作ったものが、毒物だった…という話。

見た目は同じで、作った自分ではマヨネーズそのもの。

でも、世界の人々が食べると中毒症状を起こす…というもの。


世界は同じように見えて、実は違う…というのを調味料(?)で再現した、今回のお話と似た雰囲気を持つ小説でした。

(著作名は、忘れてしまいました。なろう 等を含めての読後作品は1000個を超えそうなので、何が何やら。知っている人がいましたら、感想欄に記入をお願いします。新しい、価値観?が生まれていそうなので)



ここまでお読み頂きありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ