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(分割前の)ダウングレード  作者: 空のかけら
第2章 普通になろうとして失敗する話
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+6 診断結果と触診の感想…

 その後、魔力をかけ、不可視な上、触られている感覚がほとんどないはずの指。

 無感覚点指圧(つぼおし)をしていた。


 なぜか、シーナの呼吸が激しくなっていたけれど、早く身体の触診を終わらせた。


 汗だらけだったので、着替えたいとのことで、そのまま待っていようとしたら、シーナに部屋から追い出された。

 部屋の外では、なぜか顔を真っ赤にした姉・ルナとその姉を不思議そうに見ている妹・リナがいた。

 ルナの方は、何かのショックから立ち直れないようだったので、リナが聞いてきた。


 「お母さんの病気、治るの?」

 「うん、治るよ。触診した結果、病気の特定が出来た。」

 「触診?」

 「そうだよ。身体のどこに異常があるかを、身体全体を触って確かめるんだ。」


 隣のルナが倒れた!


 慌てて、部屋の中にいるシーナに扉ごしに言うと、扉が開いてこんなことを聞かれた。


 「そんなに恥ずかしいこと、姉に言わないでください。」

 「どこが恥ずかしいんだろう?」

 「本気で言ってます?」

 「病気の特定のために、必要不可欠なんだけど。」


 そこで真顔に戻って、私が後から考えるととんでもないことを聞かれた。


 「触った感触はどうでしたか?」

 「患部以外のところは、すべすべで柔らかく、触診なのに気持ちが良かったです。途中、固い部分もありましたが?」


 そう言うと、握りしめた両手を胸にどんどんと叩いてきた。

 痛くないけれど。

 すごく恥ずかしそうだ。


 シーナは、この触診の感想で汗だく?になっていたし、ルナは固まったまま。リナは、自分で服の上から身体を触って、首を捻っている。


 そんなドタバタが終了(ルナは、固まったまま疲れてしまったのか眠ってしまった。病気のシーナに代わり、私が横向きに持ち上げたところ、シーナからお姫様だっこという)して、姉妹の部屋に連れて行った。

 ルナの着替えをするというので、部屋の中で終わるのを待とうとしたら、部屋から蹴り出された。


 病気は、治ったのかもしれないな。


 リナもルナと一緒に寝るね…と言ったことから、個体ではなく固体になった姉を心配したのだろう。


 シーナの部屋に戻り、診察結果を言った。


 「すると、あれが原因だったのですか。」

 「そうです。魔眼異常です。」


 魔眼とは、自分自身の目で周囲を認識するのではなく、自分の周囲を障害物なしに見えたり、任意の条件に合ったものを把握(危険察知)したり、相手にこちらの望むように行動(視線誘導や思考妨害、思考誘導など)させることができる能力である。

 シーナは、この魔眼が異常状態になり、身体のあちこちに、その魔眼に魔力を供給するための専用回路が出来ていた。

 通常、魔法を使う際に覚醒する回路は、汎用回路で特定の魔法に使えるものではない。

 

 しかし、専用回路が汎用回路以外に出来てしまったことで、身体の衰弱が発生したのだった。


 これを治療するのは…


この感想が、朴念仁から出てくるのは、こういう設定があるためです。


1 男性と女性の身体の違いだけの問題ではなく、互いの体感覚の感じ方は理解できない。

2 仮に前世が異性だとしても、身体の違いで、異性の意識は理解できない。

3 想像や雰囲気で相手の気持ちなどが分かったとしても、それは”分かった”というだけで”体感覚”とは別ものである。

4 ゆえに、異性間での体感覚の違いは、異性間で共有できない。


 なお、性同一性障害というものがありますが、ここで言う体感覚は、自分の身体が対象で、障害とは関係なし。身体が女性で心が男性でも、身体に対する感覚なので。

極論を言えば、同性間でも体感覚は違いがあるため、他人であれば、互いの体感覚は違う。となる。


補足

著者自身、多くの病気を持っており、そのときの痛みや痺れを医師などに伝えるのですが、言葉にできないものを表現するのに苦労しています。

症状が出ているときの精神状態(異常時)とそうではない時の精神状態(平常時)では、明確な違いがあると思っているため、平常時に異常時の状態を把握するのは難しい。

自分自身でありながら、その状態で別々の意識があるかのよう…と考えてしまうのですが、どうでしょうか?


補足の部分も、小説に取り入れるかどうかは、検討中です。

著者自身の経験上のこともあるので、どうしたものかなぁ~と言う感じ。

無論、こんなことを書いた書籍などは、私は知りません。

あるのかもしれないけれど。


ここまでお読み頂きありがとうございました。

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