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81.ミラさんとのお別れ?


嫌だ。


嫌だ嫌だ。


貴族なんかに関わりたくない。


「オレ、明日から旅に出るわ。」


ここは逃げの一手だ。


貴族なんかと関わっても碌なことにはならない。


あれだきっと、くわしくは分からんけどいろいろ理由をつけて文句を言われるんだ。


最悪はコックローチの襲撃を俺のせいにして処刑されるかもしれない。


ルシアさんの依頼はほとぼりが冷めたころに取り掛かろう。


「ソラ、アントレ侯爵はりっぱな人だ。今回もギルド員、特にソラに対して褒賞を出したいので来てくれとのことだ。」


「それならクマがもらって来てくれればいいだろ。ギルドの代表としてな。」


そうだなんて良いアイディアだ。


オレの冴えた考えにホレボレするが良い。


「貴族には体面ってものがあるんだ。一番の功労者をねぎらわないわけにはいかんのだ。オレの顔を立てると思ってな。」


なぜオレがクマの顔を立てねばならん。


オレには関係ない理由ばかりじゃないか。


そうかオレよりもぴったりの功労者がいるじゃないか!


「功労者と言えばキングコックローチを倒したクマが一番だろ。」


なぜか急にクマがため息をはいた。


「おまえなぁ、アレはすでにおまえの魔法で虫の息だったし、コックローチを1万匹近く排除したのはおまえだろ、しかも発見当初からずっと街への被害を減らすように戦っていた。そのおかげで街の被害はほとんどない。」


いまさらだがコックローチそんなにたくさんいたのか・・・。


「だから誰がみても一番の功労者はおまえだよ、それはこの街に残ったの全員が認めている。諦めろ。」


アントレっていったらさっきあった女の子の家だよな。


アンさん良い人だったけど、親はどうなんだろ?


「ソラさん。面倒でしょうがアントレ侯爵のところへ言ってもらえないでしょうか。お願いします。」


「はい。分かりました。ギルドに伺えばいいですか。」


オレの大好きなポーズでないのは残念だが美人のお願いはできるだけ聞かないとね。


なぜかクマがイスから落ちている。


地震でもあったか?


まぁ、クマのことはどうでも良い。


「では明日の朝ギルドにお越しください。服装は今来ているもので大丈夫です。」


「ソラよ、さっきまで頑なにしていたのになぜ急に行く気になったんだ?」


あ、クマが再起動したみたいだ。


「そんなの美人にお願いされたからに決まっているだろ。」


なにを当たり前のことを聞いてくる。


ミラさんがニコニコしている。


ああ、美人の笑顔が見れてしあわせ~。


「まぁ、アントレ侯爵のところへ一緒に言ってくれるなら何でも良いわ。」


クマが何か言いたそうだがほっておこう。


ギルドの用事は終りかな。


「クマ、古代の迷宮に挑戦したいけどなにか手続きが必要あるか?」


「迷宮に挑戦するのか、特にないぞ。入り口にいる職員にカードを見せるだけだ。」


「分かった、クマの用事は終りか?」


「ああ、こちらから知らせることはもうないな。」


「それじゃ、オレは失礼するわ。」


オレは席を立ってミラさんとの別れを惜しみながら部屋を出た。


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